エルフの次は羽根つき美少女ロリですか!
ウカのいる町に戻る道中で、ヒルナは私のことについて色々問いを投げ掛けてくれた。
「ミーが来た異国はどこなんだ?」
「えっとね、日本って言う国なんだけど、分かる?」
「ニホン?」
「うん、日本って言う名前の島に住んでいたの。そこで働いていたんだけど、なんだか上手くいかなくてね」
「大変だったんだ」
「そうだね。大変だった。でも、今はなんだか肩の力が抜けて楽しいよ。ヒルナにも会えたし、色々助けてくれたし」
「じゃあ、ずっとここにいよう。その方がみーのためだよ。ミーはここにいるべくして、異国から来たんだから。それに私の主人だから」
「それなんだけど、よく聞くのは主人からお願いするパターンが多いと思うけど、私たちは逆ってことなんだね」
「うん。私の契約はあくまでも主人と対等な関係になるものだ。どちらが偉いと言うわけでもない。私からのアプローチをミーが受け取ってくれただけだ」
“契約”という言葉で、あの熱烈なキスシーンを思い出した。
赤髪の美少女エルフとの舌を交えた濃厚な接吻は決して忘れない。
急に顔が熱くなるのを感じたので、慌てて話をヒルナに振った。
「そそそそそういえば、対等な関係って、友達ってこと?そんなかんじ?」
「友達…?」
ヒルナは歩くことを辞めて、きょとんとした顔でこちらを見た。
「そう!友達!なんだか主人と奴隷って縦の間柄みたいじゃない?さすがにウカと私たちはそうかもしれないけれど、私とヒルナはお互いに平行な関係だと思うんだ」
「友達…」
“友達”という意味がわからないのだろうか。
それとも、この世界では、“友達”は別の意味を表すのだろうか。
いずれにせよ、ヒルナはその“友達”という言葉に思慮を深めているようだった。
「ヒルナ…?」
私の背丈よりも一回りくらい小さいヒルナは、恋人にするならぴったりなバランスだった。
「友達!そうだ!友達!いいなぁ友達」
何やら府に落ちたらしく、ヒルナは八重歯を出してにかっと笑顔を見せた。
「ありがとう。私、知らない世界で不安だったの。でもヒルナがいてくれて本当に助かった。これからもよろしくね」
目元を緩めて優しく微笑むヒルナは、やはりどこから見ても美しくて、ずっと見いってしまう。
異世界で初めてできた友達がヒルナで本当に良かった。
私は胸のモヤモヤが消えて、真っ青に澄んだ青空のように清々しい気持ちでいっぱいだった。
宿に戻ると、ウカが家の前に立っていた。
「ウカ!」
私は彼の姿に手を振るとこちらに気がつき、軽く手を振ってくれた。
しかし、ウカの顔は困っていた。
近づくと、遠くから人混みの中には見えない姿がウカの巨体の脇にいることが分かった。
「おねえちゃん…!」
いきなり私に向かって掛けてきたその者は、私の姿を見るなり、涙目で叫んだ。
そして私の足にしがみついて、泣きじゃくった。
「おねえちゃ~ん」
大粒の涙を流すのその人物は、どう見ても小学生くらいの女の子で、髪はなんと緑色。
さらに驚いたのは、背中に羽が付いているのだ。
その羽は少女が泣く度にふるふると震えたり揺れたりを繰り返している。
鳥の羽と同じ作りで偽物の感じは全くない。
パタパタとはためかせるその羽は真っ白で、まさに天使そのものだ。
「あぁ、どうしたの?迷子?どこから来たの?名前は?」
私は泣きじゃくる少女と目線を合わせるため、しゃがんで顔を覗き込んだ。
髪と同じ緑色の瞳が涙で濡れていて、すでに瞼は泣き腫らして赤くなっている。
「大丈夫だよ」
その言葉で一瞬泣き止んだかと思ったそのロリ少女はまた激しく泣いた。
「どこか痛い?お腹空いた?」
「わ~っ!」
激しさを増す泣きっぷりで、私は思わず抱き締めて泣き止ませようとした。
「…おねえちゃん?」
緑髪のロリ少女は、はたと泣き止んだ。
「会いたかった、おねえちゃん」
「一緒におうちの人探そうか」
「今度のこそ…」
よく見るとこの緑髪のロリ少女もなかなか美形で将来有望な顔つきをしている。
異世界の少女たちは、みんな美形である。
肩まで伸びた緑の髪はその中に光の粒が練り込まれているのかと思うほど、神々しく輝いていた。
「今度こそ、おねえちゃんを守って見せるよ」
緑髪の美少女ロリは、私の前に仁王立ちになり、そう言った。
(はて…守られるのようなこと、されてないけど…)
「人違いかな~?一緒に探してあげるよ」
「おねえちゃんの運命は私が握るの」
美少女ロリはそう言って、私の両手を力強く握った。
なんだか、難しい展開になってきたぞ。
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