表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/74

44.街に行きたい

 

「さすがにリーシェだけだと、何をしでかすか心配だからね」


 むぅ、そんなトラブルメーカーみたいに言うなんて……普段は引きこもりだから何も仕出かしていないハズなのに。

 まぁ、膨らんだ頬を優しく撫でられたから機嫌は良くなりましたけどね。



 昼食はもう用意してあったのですぐに食堂に移動し、私とお兄様は気持ち急いで食事を終えた。


 食後のお茶もハイペースでいただいているとお父様が喉を鳴らして笑っていた。


「……クックッ、ははっ。お前たち、そんなに街に行きたかったのか?」


 あらら、あからさま過ぎたかしら。よく見たらお祖母様も笑いを噛み殺しているわね。んん?ムスカまで!

 苦笑しながらお兄様の方に視線を向ければみんなと同じ顔をしていた。

 解せぬ。お兄様もいつもより食べ終わるのが早かったのに。


「だって、初めてなんだもの。前回行けなかったから今度こそと思っていたのよ。」


「リーシェは家から出たがらないからな。そんな楽しみにしていたとは思わなかったよ。でも、大通りだけだよ。決して細い道に入らないようにね。知らない人について行ったらいけないよ」


「ええ、承知しましたわ」


 元気よく返事をして1度身支度を調えに部屋に戻った。

 領主邸にいる間の部屋付きメイドのニーナに、事前にララに用意しておいて貰ったふくらはぎまでの丈のワンピースに着替えさせてもらう。


「まぁ、リーシェルお嬢様の髪はとても艶があって綺麗ですわね。でも、困りましたわ。これではとても平民には見えないです。せいぜいいいところの商家の娘でしょうか……」


 と、高速で三つ編みを編んだニーナに帽子を被せてもらって玄関に急ぐ。


 念願の街歩きに、いざ、出発です!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ