31.ぬいぐるみ作り 1
0時更新のつもりが途中で寝落ちしました。
早く恋愛も書きたいのにまだ8歳!筆がなかなか進みません……汗
数回瞬きを繰り返したララにもう一度言う。
「そんなに大きくなくていいの。少し作ってみたいものがあって、使っていい布があるといいのだけれど」
前世で毎日一緒に寝ていたあのクマのぬいぐるみなら細部まで思い出せるわ。
こんな感じで縫い目があって、お尻のあたりなんて縫い目がほつれてきて直した事もあるの。
「仕立て屋をお呼びしましょうか?それとも針子の手配の方がよろしいのですか?」
「いいえ、自分で作ってみたいのよ。仕立て屋に来ていただかないと布もないかしら―――あっ、もう入らなくなったお洋服はどうかしら?いくつかあると思うのだけれど」
ナイスアイディアだわ!普段着だからといってそんなに着てない物だし、ついこの間も新しいお洋服をいくつか仕立てたばかりだからサイズアウトした物がまだ残っているかもしれない。
「それでしたら取り急ぎこの3着はもう袖や裾が合わなくなってしまっているので結構ですが……古着をお嬢様自らなんて……」
「ふふ、困惑させてしまったわね。大丈夫よ、暇潰しみたいなものだから」
ララはまだ迷いながらも窓に吹き付ける雨を一瞥して笑ってくれた。
「何かお手伝い出来る所はおっしゃって下さいね。ハサミは私が扱いますからね」
「ええ、ありがとう。ではフリルを取って大きく使えそうな部分だけ切り出してちょうだい」
スカートの広い所を指差してから型紙おこしに取り掛かる。頭と胴体と手と足……耳と尻尾も必要ね。
記憶の中のクマのぬいぐるみを描き起こしパーツ毎に分けていく。
フムフム、こんな感じかしら……ララが切り出した元ドレスの布に並べてマチ針で留めていく。縫い代をとって切ってもらった側から縫い始めた。
で、出来た!2時間くらい没頭してしまった上になんだかあまり可愛くない。何でかしら、中に余った端切れを突っ込んだからかしら……潰れたぬいぐるみみたいなのよね。……次までに綿を入手しよう。
でもだんだん見慣れてくると愛嬌があってなかなか良いかもしれないわ。このボタンのつぶらな瞳とか刺繍で描いた鼻と口とか。
ほら、ララもなかなか可愛いですねなんて言ってるし。
それにとっても楽しかったもの。今日から一緒に寝ましょうね。




