14.リーシェル8歳
どうも、私です。リーシェルです。
あの衝撃の異世界転生に気付いてから3年と少したちました。
お勉強の方は着々とユグドル先生のテストをこなし、気がつけば学園入学までに習う漢字と算術の学習が終わっていたわ。
本来なら8歳頃から6年かけて習うものみたいだけど、その……なんていうか……前世の小学生レベルだったのでお浚いの感覚で授業をどんどん進めてもらったら……いつの間にかお兄様の学習を追い越していたみたい。
これはやばいと思って最近は歴史や古語をゆっくりペースに授業をしてもらってる。
もしどこかから私の学習状況が漏れたら、第2王子の婚約者になんて話が出るかもしれないもの。一応お父様とユグドル先生には口止めしているんだけど、なんせ小心者なもので……
でもお兄様もすごいのよ、私より剣術や魔法の稽古も受けていながらあと少しで漢字の授業も終わるって聞いたもの。
私と違ってお茶会にも時々参加していて予定が詰まっているのに……
そう、お父様はお願い事をきいてくれていて、パーティーやお茶会に私はまだ一度も出席していないのだ。
私の誕生日の次の週にある第2王子の誕生パーティーの時は流石に出席させようとしてたけど、6歳の時は仮病を使い、7歳の時は本当に風邪をひき、8歳の今年は行きたくなさすぎて腹痛をおこした姿を見て何か察したらしい。普段は病気にほとんどならないのに。第1王子の時も似たようなものだったし……
ありがとうお父様。大好き!