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11.言語チート

 

 そう、なんと日本語だったのだ!!


 大事な事なので2回言おう。日本じゃないのに日本語!いや、チュオウーノ国だからチュオウーノ語なのか?

 乙女ゲームの製作が日本だから?これはもう天然の言語チートだ。


 純度100%のリーシェルの時には少ししか読めなかった絵本も、前世の記憶が蘇ってからはスラスラと読めた。

 いや、むしろ平仮名だけで書かれた絵本なんかは読みづらくて時間がかかるのだ。早く漢字のある本を読みたい。

 そう、私は漢字を所望する。


 それに、どうやら前世より全体的に学習が遅れている……?

 8歳からの魔法の勉強を早く始められるかもしれない……


 リーシェルは窺うようにユグドル先生を見上げる。


「その……ひらがなと かたかなは もう 書けます」


 その言葉に驚いたのはユグドルだけではなく、ララも目が溢れんばかりに見開いていた。

 そんなに見ないでー!2人にギョッとした顔で見つめられ、すごく居心地が悪い。


「お兄さまに 絵本を よんでもらって おぼえました」


 苦しい言い訳だとわかっているけれど……私はもう平仮名だけの本は嫌なのだ。


「―――では、少しお待ち下さい。簡単なテストを作成するので、それで確認させて頂いてもよろしいですか?」


 頷くリーシェルにユグドルは急いで新しい紙を取り出し問題を書き上げていく。

 5分程一心不乱に羽根ペンを滑らせたユグドルだが一度ペンを止め石像のように固まってからまたサラサラとペンを滑らす。


 そうして出来上がったテストを受け取りリーシェルは少し浮かれていた。

 このテストに受かれば子供騙しの絵本とはおさらばだぜー、と。

 3枚あるテストの最後の1枚は少しの漢字と、まだ習った事も無いはずの算術が書かれている事に気付かずに……

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