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10.家庭教師

 お父様にお願いした家庭教師の先生はさっそく次の日にやって来た。


 1人目はマナーとダンスを教えてくれるマーサ先生。40代の素敵なおばさまで遠ーい親戚でもあるらしい。今日の午前中は自己紹介とお茶を飲む時の振る舞いなんかを少しみてもらった。


 そして2人目の先生がこれからやって来る。お勉強と、ゆくゆくは魔法を教えてもらうと聞いているが、リーシェルはそれはそれは楽しみにしている。

 寝つきが良いリーシェルが30分はシーツの中をゴロゴロした程だ。


「お嬢様、少し落ち着いて下さいませ。じきに参られますよ」


 自室の机の上にある羽ペンやインク瓶を右に置いたり左にずらしたりしていたリーシェルは苦笑した。


「ララは どんな先生か 知っているの?」


「ええ、アラン様の家庭教師でもあるのですよ―――あっ、いらっしゃいましたね」


 えっ、お兄様の先生?何度かお会いした方で良かったぁー。ホッとしたのと同時にララがドアを開けた。


「こんにちは、リーシェル嬢。この度はアラン様に続きリーシェル嬢の教育係をさせて頂く事になりました。ユグドルとお呼び下さい」


 胸に手を当てたお辞儀に砕けた笑みを浮かべたユグドルは30代後半だろうか、筋肉が程よくついた身体はかっこいい歳の取り方だわ。


「では ユグドル先生と お呼びしますね。これからよろしく お願いします」


 さっそくユグドル先生は机の上に紙の束を並べていき説明をする。


「これから1年間でここまでの文字と数字を覚えて頂きます。文字は平仮名、片仮名、漢字の順にお教えしますが漢字と算術はだいたい8歳頃からになります。その頃から魔法のお勉強も少しずつ始めましょう。15歳の学園入学まで時間がありますから多少の遅れは問題ないですよ」


 安心させるようにニカッと笑う先生に思わず苦笑するリーシェルだった。

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