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星々の欠片  作者: ラム
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入学式

町を歩いてるとひと際でかい建物が見えてきた、その入口付近を見てみると入学式案内と書かれている看板が見えるのが分かった。


 「千里さんあそこだと思うよ」


 人差し指で看板を指すと分かったのか早歩きで入口付近まで歩いていく。


 「中に入ったらご自由にお座りくださいだって」


 そう言って千里さんは中に入っていったので僕もそれに続く感じで中に入っていく、体育館の中には、たくさんの組み立て椅子がズラリと並んでいた。


 中に入ってグルリと周囲を見回せば周りにはもう結構ひとが着席していた、中は結構広く普通の体育館みたいだけど広さは2~3倍ぐらいある。


 「空いてるとこあるかなぁ?」


 (見たところもうほとんど埋まっている感じだが……)


 「あそこ空いてるよ!!」


 僕が体育館の右下あたりを指差して教えて、そこはちょうど席が二つほど空いていた、そこに座り入学式の始まりを待つ。


 「ギリギリセーフって感じかな?」

 

 と横から少し小さい声で千里さんが話かけてくる。


 「そうだね……つい町に目移りしちゃって」


 「色々な店があったねぇ」


 町には武器屋、魔道具、露店がたくさん並んでいたのでそれがすごくお祭りみたいに賑わっていたのでついつい二人して見てしまったのだ。


 そんなことを思い出していると体育館の舞台では若い眼鏡をかけた女の人がマイクテストしているのが見えた。


 「あ、あ、あ~えーこれから今年度、沖の島魔術学院付属の入学式を開式させて頂きます」


 そう言って進行し始めたのだがなんと司会をしている女の人は1番隊副隊長だったのが驚いた、1番隊の副隊長といえばエリート中のエリート、周りのひとも「綺麗~」「すげぇ……ッ」などと思ったみたいだ。


 

 「それではこれより学院長より式辞、学院長お願いします」

 

 1番隊副隊長がそう言うと老人が舞台に上がっていった。


「みなさん、ご入学おめでとうございます、大きな戦争が終わり少し平和になり数年、まだまだ様々な問題がある世の中ですがみなさんには多くの事を学び体験してくれたらなっと思います、話が長くても退屈になりますから最後にみなさんには期待していると……私からは以上です。」 

 

 周りからはパチパチと拍手が送られていた。


 偉い人の話は長いイメージがあった僕は以外にも短かったので驚いた、そしてこの学院はいろんな経験ができると確信めいたものも感じた。


 式も終わりに近づき。


 「え~これが今日は最後になります」 


 司会の副団長の前に大きな機会が4つほど運ばれてきた。


 「これはあなた達が現時点で持っている魔力を計測する機械です、計測は簡単でこの機械に生徒カードを入れて水晶に手を触れていただければ計測できます」


 説明が終わりみんな機械に並んでいるので僕と千里さんも列に並ぶ。


 しばらく並んでいると隣りの列がなにやらすごく騒がしかった。


 「なんかあったの?」


 気になったので前にいる千里さんに訪ねてみた。


 「なんでもsランクがでたらしいよ」


 「sランク⁉⁉」


 sランクといえば超一流魔術師と言われる、一説には努力では到底到達できないとさえ言われている領域である。 


 「一年生でsランクってすごいよね⁉」


 (すごいどころではない天才だと思います……。)


 そんなことを話していたら千里さんの番がきたようだ、千里さんは小さくガッツポーズしながら「行ってきます」と言って機械の前に向かって行った、相当気合いが入っているようだ。

 

 「次の方お願いします。」


 計測する先生がそう言うと千里さんは生徒カードを機会にいれて水晶に手をかざした、水晶の中の光がついて、徐々に消えていった、どうやらこれで計測は終了のようだ。


 「千里ヒカリcランク」


 cランクそれは一人前とされているランクだ、一年生のこの時期でcランク相当の魔力を持っている千里さんも天才の一人である。


 「千里さんcランクなんてすごいねぇ!」


 ちょうど計測から帰ってきた千里さんに声を掛ける。


 「魔力なかったらどうしようかと思ってハラハラしたよ~」


 千里さんはそう言って満足した顔をしていた。


 「零君も頑張って!!」


 「うん……頑張るよ」


 そう言って僕も機械の方に歩いていった。


 機械の前に立つと生徒カードを入れる場所があったのでそこにいれて水晶に触れた。


 (おぉ~……なんか少し力が抜けた感じがしたぞ)


 さっきの千里さんに比べて水晶の光が小さく光った。


 「氷上零fランク」 


 やはり結果はfランクだった、fランクは魔力があるにはあるが最低ランクだ。


 (良かった――、一様魔力があって) 

 

 魔力がなければ隊に入るは難しい、なにより魔力は自分の努力次第で増えていくまだ僕にはチャンスがあるということでもある。 


 計測が終わり千里さんのいるところに向かった。


 「どうだった??」


 首を傾げて聞いてくる。


 「fランクだったよ」


 そう答えた途端、千里さんは少し気まずい雰囲気になってしまった。


 「でも魔力があって良かったよ」


 「これからの頑張り次第だね」 


 と笑顔で励ましてくれる、それだけで魔力が少なくとも頑張っていける感じがした。


 入学式が終わり、これからは各自、自分の住む寮に移動するようだ。


 寮は生徒カードに記入されていた、僕は第二寮で千里さんは第五寮だったので体育館の出入口で別れた。

 

 受付の時にもらったパンフレットを見つつ寮に向かった、寮に向かっている途中24時間やっているコンビニなどがあったので覚えておくことにした。


 パンフレットの地図を見ながら寮が見えてきた、見た感じ三階建てのマンションのようですごく清掃されていて綺麗だった。


 寮の中に入ると一階はロビーと食堂だった、ロビーにいた掃除をしているおばちゃんがいた、入ってきた僕に気づいたのかこちらに向かってくる。


 「新入生かい??」  


 「はい……今日からお世話になります、氷上零です、よろしくお願いします。」

 

 「ここで寮母してるクリスだ、わからないことがあったらなんでも聞いとくれ、ところで自分の部屋の入り方とかは大丈夫かい?」

  

 「はい……パンフレットに書いてあったので」

 

 「そうかい……食堂は朝は6時から夜23時までやっているから入口にある食券を買って渡してくれれば食べれるからね」

  

 「わかりました。ありがとうございます」


 お礼を言ったあとクリスさんは元の掃除していたところに戻って行った。


 自分の部屋に向かうため階段を上っている途中、上から全身スエットで明らかに寝起きのままあくびをしながら降りてくる男の人とすれ違った、挨拶をしたらまだ寝ぼけているらしく「あぁ」と言って食堂に向かって行った。


 生徒カードには様々な機能がある、お金などをいれておくこともできるしそれで支払いなどや自分の部屋の鍵としても使うため無くしてしまっては発行に時間がかかる。


 生徒カードに書いてある自分の部屋の番号とドアの前に書いてある番号を確認してドアノブの上にあるところに生徒カードをいれる、すると「ピッ」と音がする。ドアノブを回して部屋に入るとちょうど玄関に実家から送った私物がおいてあった。


 部屋は六畳間ぐらいで冷蔵庫や洗濯機、エアコン、ベットなどが設備されていた。


 荷解きをある程度終わらせたら太陽が沈んできて薄暗くなってきているのに気付き、「ぐ~」とお腹がなった。


 (そう言えばここにきてからなにも食べてなかった)


 お腹がすいたので食堂に向かうことにした。


 食堂に入るとまだ夕食にはまだ早かったのか席には誰もいなかった、とりあえず食券を買ってクリスさんに渡した、そしたら頼んだオムライスが来た。


 オムライスは卵がフワフワでソースがデミグラスソースがかかっていてすごく美味しかった。しかもなんと言っても値段がすごく安い、すぐに食べ終わってそのまま部屋に戻った僕は倒れるようにベットにダイブして寝てしまった。



 


 

 

 

 


  


 

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