8.初めてのお客さん
ヘリコプターが基地に向かっているときの3人は三者三様だった。
カイラは青い顔をしてときたま窓の外を見てビクッとなると目をつぶったりしていた。
シルは窓の外の景色に夢中なようで窓にへばりついていた。
ムルさんは微笑みながら窓の外を見たり、カイラを見たり。まぁ楽しそうではあった。
ヘリコプターが無事基地につき俺たちが降機したのちヘリコプターは離陸して行った。
なんでもこれから着艦訓練があるらしい。ぜひ頑張ってほしいものである。
3人をとりあえず元簡易指揮所に案内する。指令基地が出来てからこっちの元簡易指揮所は俺の自宅としてキッチンなどに改造してもらった。
「へぇーここがあんたの家なのね」
カイラ家の中を見渡しながら言った。
「まぁね。まだほとんど何もないから質素だけど」
部屋の中を見渡すと机が一つに椅子が4つ並んでいた。家具なんかはタブレットで買えないので元からあった物を再利用しているだけである。
「ところで、なんで島に来たいとか言ったの?」
カイラに聞く。
「だってあんな変わった船で港に来るのよ?本拠地がどんなに変わってるかとか気になるじゃない」
「そんなに変わってないと思うけどなぁ」
俺が返答するとカイラは大きくため息をついた後、話をつづけた。
「変わってるわよ。普通船は風がなかったら進まないわ。人の手で漕ぐとかしない限りね。それに大砲だっておかしいわよ。大砲っていうのはもっと砲弾が山なりの軌道になるはずでしょ?あのミサイル艇とかいう船についてた大砲の砲弾なんか見えもしなかったわよ」
中世のヨーロッパ並み技術ではあの船なんかを作るのは不可能だろう。なんてことを考えているとカイラはさらに続けた。
「今日この島にきてから驚くことばかりよ」
「どんなことに驚いたの?」
俺は聞いてみた。
「まず、ヘリコプターとかいう乗り物が到着した地面ね。あんなに黒くて固い土は初めて見たわ。それにミサイル艇だけでも驚いたのにその何倍も船があるなんて思いもしなかったわよ」
「あの船は大きいからね」
俺は笑いながら言う。
「実は俺も聞きたいことあるんだけど」
俺はカイラに言う。
「なによ」
「いや、魔法の話が聞きたいなぁって」
「それならムルに聞きなさい。私は魔法詳しくないの。あと、もうちょっと外見てきてもいいかしら。シルもなんかそわそわしているし」
カイラはシルの方をチラッと見ながら言った。
「わかった。案内役を一人つけるよ」
俺はそういうと無線機で指令室の使い魔の使い魔を一人呼び出した。
「この二人を案内してやってくれ。」
「了解しました。ただ機密情報のある指令基地は案内しない方が良いと思いますがどうしますか?」
「そうしてくれ」
俺はそういうと二人と使い魔一人を見送った。
「この子あんまり可愛くないね」というシルのつぶやきやカイラの苦笑いは無視して。
「それで、何が聞きたいのかしら?」
ムルさんは俺を見据えていう。ムルさんは妖艶な感じというか艶っぽいというかなんというかというような大人美女という感じである。あまり見られるとこっちが恥ずかしいのだが、、、と思いつつ聞きたいことを聞くことにした。
「魔法はどんな魔法があるのでしょうか」
「どんなって言われても困るわねぇ」
「特にバリア、とかシールドとかの魔法はないんですか?」
俺が聞きたいこと、それはシールドやバリアといった魔法がある場合砲弾などは止められるのか?ということである。魔法で砲弾などを止められるのなら攻撃方法などを考え直さなければならないからである。そういうことも含めムルさんに言う。
「なぁんだ。そういうことねぇ。じゃあ魔法の基礎的なことを話した方がいいかしら」
ムルさんはちょっと安堵した顔をした後細かく説明をしてくれた。
「魔法は攻撃魔法、防御魔法、特殊魔法、神話魔法の4つがあるの。攻撃魔法はその名の通り攻撃するための魔法ね。ファイヤーボールなんかはこの部類ね。防御魔法はシールドなどのようなものからシェルターっていう大規模なシールド魔法まで様々ね。特殊魔法は体力アップや回復魔法などの攻撃でも防御でもない魔法のことで自分や味方にかけたりする魔法が多いわね。暗闇を照らす魔法なんかもあるわよ。そして神話魔法は攻撃魔法に近いものから防御魔法のような魔法まで様々な魔法があるわ。で何がほかの魔法と違うのかというと威力が桁違いなの。神話魔法が暴発して小国が一つ消し飛んだという伝説が残っているくらいなの。でも神話魔法を使える人間はいないといわれているわね。なんでも呪文さえ何一つわかっていないらしいわ。魔法に関する基礎知識はこのくらいかしらね」
ムルさんはさらに続ける。
「それでシールド魔法というのはあくまで魔法を防ぐものなの。だから砲弾なんかは魔法では防げないのよ。これには魔法理論という学問が関わっているのだけれど魔法は空気中の魔力が反応して魔法になるの。シールド魔法は魔力の流れを遮るだけだから砲弾とかは止められないのよね」
ムルさんが解説してくれた。
「ありがとうございました。わかりやすかったです」
俺がそういうとムルさんはにっこり微笑みながら
「そう?じゃあよかったわぁ」
といってお茶を飲んでいた。
見とれるような美しさである。童貞の俺にはいささか刺激が強かった。
「あとぉ、一つ言わせてもらうと魔法使いに「どんな魔法があるんですか?」なんて聞くと誤解されるからやめた方がいいわよ」
ムルさんは真面目な顔をして言った。
ムルさん曰く魔法使いに使える魔法を聞くのはご法度なのだそう。使える魔法の数というのはそのまま魔法使いの強さに直結するからである。それは自分の手の内を晒せと言っているようなものだから。
「すみません」
素直に謝ると「わかってくれればいいのよ」と言っていた。
二人でそのあとお茶を飲みながら雑談しているとバンッと扉が開けられ
「サトウ!面白いものを見たぞ!」
とキラキラした顔でシルが飛び込んできた。
俺はそんなに面白いものなんか島にあったかなと思っていると
「一緒に見るぞ!」
といってシルに腕をつかまれ外に連れていかれたのだった。
休日中に話を進めなければ、、、なんてことを考えている近衛瑞です。
さて今回ですが初めてこんなに長々とムルがしゃべってくれました。
いつも佐藤 守がしゃべっているのはカイラですしときたま会話に入ってくるとしてもシルでした。
ムルはあの3人の中ではお姉さん役だと思っていたりします。
私自身行き当たりばったりで話を考えているので(大筋は考えてますが…)この先どんなストーリーになるのかどこまで話が膨らむのか私にもわかりません。
そんなオリジナルスキル:Military baseは強すぎる!ですが今後ともよろしくお願いいたします。
最後に評価を押してくださるとうれしいです。
まだまだ未熟な作品ですが楽しんでいただけると幸いです。
次回もお楽しみに!近衛瑞




