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オリジナルスキル:Military baseは強すぎる!  作者: 近衛瑞
この世界を知ろう編
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5.三人組のギルドメンバー

 30分後リルさんが戻ってきた。

「これが身分証になるギルドカードです」


 リルさんからもらったギルドカードをみると名前とランクが書かれていた。

当然俺のランクは見習いである。

ギルドカードを眺めていると

「では、スピアフィッシュの討伐ですが悪いのですが今日にでもお願いできますか?」

とリルさんの声。

「今日ですか?わかりました」

と俺は答えた。

スピアフィッシュを討伐するために俺の船に乗るギルドメンバーはあとから港で待ち合わせということになった。


 本音を言えば僥倖だった。

なにしろ俺は金を持っていなかったのでどうやって稼ごうか悩んでいたのだ。

スピアフィッシュを討伐することでギルドから報酬が出るということなので安堵しながら港に戻る。


 港に戻ると人だかりができていた。

なにかあったんだろうか、と考えながら人込みの中心を覗くとそこにはミサイル艇を掃除する使い魔の姿があった。


 人々は「こんな船で走れるのだろうか」とか「そもそもこれは何でできてる船だ?」とかで盛り上がっており、一部には「黒いぽよぽよしたやつ可愛いー!」といった女性の声まで混ざっていた。

俺は人込みをかき分け船に飛び乗ると群衆に向かって叫ぶ。

「すいませーん、今から出港準備するので離れてくれませんか!」


 人々は徐々に減ってはいるが人だかりが消えそうにはなかった。

仕方ないので出港準備をおこなう。といっても俺がやることは船長席に座って「出港準備!」と命令するだけなのだが、、、。

30分ほどすると弓や杖を持った女性三人組が船の方に近づいてきたので、俺は船から声をかける。

「ギルメンの方々ですか?」


 三人とも、頷いたので船に乗ってもらった。

「ここでは落ち着いて会話もできませんから、とりあえず出航してもいいですか?」

と聞くと

「いいですよ」

「いいわよ」

「いいと思うよ」

と返事をしてくれたので俺は船内放送で「出航!」と宣言したのだった。



 エンジンがギュイーンと音を立てて始動し、ひとびとは「何事か」と逃げる人や「何の音だ?」と警戒する人など様々な反応をしていた。

エンジンが始動して30秒後くらいに後ろのウォータージェットから水が排出され始める。

1分後には港を離れ大海原に船首を向けていた。

俺は小隊長に向かう海域だけ伝えて三人組のもとへ向かった。


 三人組のギルドメンバーは呆気にとられたような表情のまま立ち尽くしていた。

「あのー、自己紹介でもしませんか?」

と声をかける。

「そ、そうね」

と答えてくれて自己紹介が始まった。

三人組の女性は一人目がオレンジの髪で弓を持っている女性で年齢は20才くらいだろうか。

二人目は紫っぽい髪色で落ち着いた雰囲気の人だった。ちなみに相当な果実をお持ちだった。

三人目は赤っぽい髪色で子供のような、無邪気な雰囲気をまとっていた。

一番最初は俺だった。

「俺は見習いのギルドメンバーで名前はサトウって言います。一応この船の持ち主です」

俺が自己紹介を終えると弓を装備してるオレンジ色の髪色をした女性がしゃべり始めた。

「私の名前はカイラ。弓が得意です。こっちの紫の魔法使いがムル、反対側が近接担当のシルです」

カイラがそう挨拶をしてくれた。


「ところで、いったい何なのよこの船はぁぁ!」

カイラが怒鳴りながら俺に詰め寄ってきた。

「な、何か不満でしたか?」

とりあえず下手に出る俺。ミリオタでラノベ好きの俺には転生前も含めて女友達などいるはずもなく、母親以外の女性にここまで近づかれたのは初めての経験だった。そんな俺がここで下手に出るのも仕方ないと思ってもらいたい。

「なんでこの船は風がないのにこんなに速く進めるのよ」

カイラが先ほどよりかは少し落ち着いた表情で問う。

「あぁ、この船はエンジンという、なんていえばいいかな。まぁとりあえず風がなくても進めるんだよ」

説明ではない何かを俺は言った。

だってしかたないだろう?

船のエンジンとか仕組みを細かく知ってるわけねぇよ、、、

俺が落ち込んでいるとカイラがあきらめたような顔をした。


「この船とっても速いんだねー!」

シルは窓の外を見ながら言った。

というか子供にしか見えない、、、でもさすがに俺はそんなことを口にするほど緊張が解けているわけではなかった。


「海域までどのくらいかかるんでしょう?」

ムルさんが聞いてきた。

ちなみにムルさんだけ「さん」付けなのはムルさんがまとっているオーラのせいだ。


「この船だと30分くらいで着くと思いますけど、、、」

俺は答えた。

時計を見る。

自己紹介などをしていたからか、出航してから20分ほど経過していた。


「じゃあ艦橋に行ってみますか?」

俺は三人に問いかける。

あそこには頼もしき小隊長がいるので答えてくれるだろう。

俺は三人を案内しながら艦橋へ向かう。


 道中シルの顔がずっとキラキラ輝いていたのは気のせいではないだろう。

やはり子供にしか見えなかった。



 艦橋に行くと小隊長がほかの使い魔たちに指示を出しながら慌ただしく働いていた。

そりゃあたった10匹でこの船を操っているんだから苦労するだろう。帰ったら使い魔増やそうかななんて考えていると「ミー!?」という鳴き声が聞こえてきた。

鳴き声の方を見るとシルが小隊長をムニムニと両手で触っていた。


「何この子達っ!すごくかわいいね!名前はなんていうのかなぁ」

シルの顔は綻んでいる一方でほかの使い魔は「自分たちの上司がとんでもないことになっているぞ」みたいな感じで固まっていた。


「シル。その子小隊長で一番偉いし、今一番忙しい子だから放してあげて?」

俺は優しく言った。

「えぇー。でもお仕事中なら仕方ないかぁ」

とシルはなくなく手を離した。

ムルさんとカイラはそれを見て苦笑いをしていた。


 小隊長はサッと離れるとまた忙しそうに指示を出し始める。

他の使い魔も慌ただしく動くのを再開していた。


「小隊長。あとどのくらいで着く?」

俺が問うと小隊長は「あと五分ほどです。ちょっと前から減速を始めています。」とスケッチブックをだしてきた。


「もうそろそろだね。準備しよっか!」

カイラが言う。

ムルさんはにっこりとうなづいていた。が

「小隊長があの子の名前なのかな?可愛くない、、、」

とシルはブツブツと小声で言っていた。、、、、俺を半目で睨みながら。


 そんなこと言われても、と思う俺。

そういえば名前とか付けられるんだろうか。など考えていると双眼鏡を覗いていた使い魔の隊員が「ミー!ミー!」と鳴くので双眼鏡を覗くと、水上に突き出た背びれが三枚。波の狭間にキラキラと銀色の鋭く長い顎が見えた。


「きました!スピアフィッシュです!」

俺が叫ぶ。

三人は即座に各々の武器を持ち甲板へ飛び出していった。



今回は筆が載ってしまいました。

いつもは1200字ほどを目安に投稿するのですが今回は2600字ほどあります。

前回のあとがきでパッと読めるように~とか書いていたのに次の話で崩れてしまうとは、、、


さて内容ですが、女性が出てきたので一気に華やかになりました。

ここからが本編と言ってもいいほどですね!

ここから話はいろいろと動いていきます。


読んでくださってありがとうございました!それでは!近衛瑞

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