2.異世界生活、始まる。
異世界に飛ばされ俺が真っ先に見た景色、、
それはきれいな海と真っ平らな陸だった。
周りには誰もいない。いやそれどころか何もない。
あるのは草だけだった。
向こうの方から黒いぽよぽよした卵型をした生物10匹ほどが歩いてくる。
敵だろうか、、、
しかし俺は何も持ってない、、、
と自分の体を見た時、なぜか俺は軍服を着ていた。
は?
why?
почему?
俺が考えてる間に黒いぽよぽよの群れは俺の目の前にいた。
そして儀仗兵が使うような帽子をかぶり敬礼していた。
俺に向かって、、、、、
9匹が横一列に並び、1匹が俺の目の前にいた。
目の前の黒いぽよぽよは手紙とタブレットみたいなものを渡してきた。
手紙を開けてみると、どうやら差出人は白髪美少女らしい。
佐藤 守へ
あなたのスキルは「Military base」というスキルです。
黒い使い魔は貴方の隊員です。
細かいことはタブレットに入ってます。
一応言語は勝手に翻訳されるスキルを付けておいたので安心してね!
では私を楽しませなさい!
武を司る女神 ルシエ
と書いてあった。
あの白髪美少女はルシエというらしい。そして黒いぽよぽよは俺の使い魔らしい。
俺は黒い使い魔から受け取ったタブレットに電源を入れた。
すると表示された項目は
・兵器購入
・基地増設
・乗り物購入
・隊員任命
・使い魔編成
・雑貨
の6つで、所持ポイント1000Pと表示されていた。
とりあえず何にもない草原なので基地増設をタップしてみる。
すると港(80P)や滑走路(1000p)などいろいろな項目があった。
ポイントを消費して項目にある物や施設を購入できるらしい。
兵器購入をタップしてみると陸、海、空、銃器と項目があり、とりあえず海の項目をタップしてみる。
すると小さなミサイル艇からイージス護衛艦、そして戦艦大和といった帝国海軍の使っていた戦艦や巡洋艦、日本だけではない地球の軍隊のありとあらゆる海軍兵器が出てきた。
空の項目を続いてタップしてみるとF-35からゼロ戦までの戦闘機や哨戒機などがずらりと並んでいた。
そして陸は察しの通り戦車などだった。
銃器は機関銃や拳銃、ライフルなどがあった。
乗り物購入の項目はジープとか兵器がついていない物や馬車といった軍事とは全く関係ないものまであった。
隊員任命の項目をタップすると、指紋を画面中央に当ててくださいと表示されるのみで俺の指では何も反応しなかった。
使い魔編成の項目をタップすると使い魔入隊、隊編成、所属変更、とあり使い魔入隊は、使い魔一匹につき10Pだった。
隊編成は読んで字のごとくで、使い魔の隊の変更などができた。
今のところ10匹で1小隊となっていた。
所属変更は陸軍、海軍、空軍、親衛隊、特殊部隊の5つがあり今の使い魔1小隊は親衛隊に所属していた。
そんなこんなでタブレットを操作していると日が暮れてきた。
しかし寝るとこなど何処にもなく食料もない。
そもそも使い魔に食事はいるのかなど考えているうちに、さらに陽は傾き空も海もオレンジ色に染まっていた。
とりあえずタブレットの基地増設から簡易指揮所50Pと簡易兵舎25Pをタップする。
すると目の前の空間が光だし5秒後には簡易指揮所と簡易兵舎が建っていた。
簡易指揮所の中にはこの世界の地図と思われる紙が机の真ん中に広げてあり、横には椅子そしてシングルベッドがひとつ置いてあった。
簡易兵舎の中には広間に2段ベッドが10個ほど並んでおりほかにはトイレがあるだけだった。
伝わるかどうか怪しいが使い魔に
「ここお前らの家な」と声をかけると
「ミー!」と鳴き?ながらベッドに飛び込んでいた。どうやら言葉は通じるらしい。
ついでに俺に手紙とタブレットを渡してくれた指揮官っぽい使い魔に
「食事はいるの?」と声をかけると頭を振っていた。なかなか便利な奴らである。
俺は何も食べないわけにはいかないので、タブレットの雑貨の項目にあった携行食を食ったがやはりあまりおいしくなかった。
そして陽が沈み辺りが暗闇に包まれたころ俺はベッドに潜り込むと、疲れていたのですぐに眠ってしまった。
どうも初めまして。
近衛瑞と申します。
処女作ですので至らぬ点あると思いますが、温かい目で見守って頂けると嬉しいです。