118.空母打撃群編成へ
「救援はどのくらいの戦力で行くべきか」
俺は言った。
「長距離の航海ができて、あらゆる想定に対処できる船を向かわせるべきだと思う」
発言したのはセルアータだ。
「そうなると空母打撃群を組むか?」
俺は言った。
空母打撃群を編成するとなると莫大なポイントが必要になるだろうが、今のところポイントはつきる気配がないので心配はないだろう。
だがもし情報が漏れると非常にやっかいなことになるのは明白で、そこだけは気をつけなければならなかった。
「空母打撃群?」
カイラが聞いてくる。
「空母打撃群って言うのは空母一隻を旗艦として艦隊を組むんだよ。で、空母の護衛艦とか潜水艦とかを組んで、大体六隻とかで行動するんだ」
俺が説明する。
「空母って言うのは?」
「飛行機を搭載できる船だよ。甲板が舗装されていてそこから飛行機が離陸できる」
「飛行機って、F-35Bとかってこと?」
「そう」
「一機で龍種倒せるやつを持ってくの?」
「万全期すならそうしたいね」
「いや、明らかに過剰戦力だと思うけど」
「でも戦争まっただ中で無法国家を相手にするんだろう?もし指揮官や使い魔に被害が出あたらそっちの方が損害がでかいと思わない?武器は俺のスキルでなんとかなるけど、人は増やせないからね」
俺はカイラを説得した。
「まぁ万全を期すのは反対しないわ」
カイラがこう言ったので肯定と受け取って、基地に戻ったら空母打撃群を組もうと思う。
「指揮官は?」
再びセルアータが口を開く。
「空母打撃群の司令官はセルアータに任せようと思う」
俺は言った。
「わかった」
セルアータが返答した。
「じゃあ会議は終わり。昼からシンステリアを送ってから俺とスヴェート、セルアータは本部に戻ろう。カイラはもちろんこっちに残ってくれ。
シルとムルは一週間だけこっちに残ってカイラのサポートを頼む。
「わかったよ!」
「了解しました」
シルとムルが返答をして会議は終わった。
「馬車の準備が整いました」
スヴェートが俺に話しかけてくる。
「アウトバーナーという地名を変え、新たにこの町をアフタ国首都、アフタと名付けます!!」
広場ではカイラの演説がまだ続いていた。
「わかった。向かう」
俺はそう言うと馬車に乗り込んだ。
馬車にはすでにシンステリアが乗り込んでいた。
「じゃあデリュート村に向かいますよ」
スヴェートが御者台にのり馬を走らせる。
馬車は動き出し、アフタからデリュート村へ進路をとり森の中を進んでいく。
デリュート村はアフタ国内なのでそこまで時間はかからなかった。




