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今更ながらのフラグ回収

新年明けましておめでとうございます!

新年一話目の投稿になります。これからも本作品をよろしくお願いします!


 船に乗り込んでから四日目、その日の夜スレイとユフィはレベッカに呼ばれて船長室へと足を運んでいた。

 話の内容は航路についてでこのままなにもなく進んでいけば明日の昼頃にはアルガラシアの港に着くということだった。


「そんじゃ、あと半日。護衛を頼んだよ」

「はい。わかりました」

「任せてくださいね」


 話を終えて部屋を出たスレイとユフィはそのまま部屋へと戻りその日は休んだ。


 ⚔⚔⚔


 次の日の朝、いつものように簡単な訓練を終えたスレイとユフィ、そして一緒になって訓練に参加するようになったノクトの三人は朝食を済ませて荷造りをしていた。

 それでも部屋に荷物は置いてなかったので特にすることもなかったので、三人で食堂でお茶をしながら話をしていた。


「あと数時間でこの船ともお別れだな」

「そうだねぇ~………ところでノクトちゃんは、これからどうするの?」

「えっと……そうですね、お金がありませんので街でお仕事を探さないといけません」


 幸いにもシスター時代に培った調合技術があるので、作った薬を道具屋に売ったりすればお金は稼げるがそれでも微々たるものだ。

 いつまでこの国に滞在するかもわからないので、何かしらの仕事を探さなければならない。


「なぁノクト、ボクたちと冒険者にならない?」

「スレイくん、ナイスアイデア!」

「えっ、でもわたしには神託が」

「それは知ってるよ。でもね女の子が一人で旅をするよりも私たちと一緒に旅をしてみない?」


 その言葉にノクトは少々の戸惑いが合った。スレイとユフィとはここで出会ってまだそんなに日がたっていない、それなのに一緒にいたいという気持ちもある。


「わたしは神託を優先させるかもしれません」

「それで、いいよ。ボクもユフィもその神様には興味あるからね」


 もしもノクトのいっている神様というのが本当にいるのならどうしても聞きたいことがあった。

 どうしてこの世界に転生したのか。


「まぁそれはいいとして、ノクトちゃんはどうかな?」

「わたしも……一緒に行ってもいいですか?」


 上目遣いでスレイとユフィを見上げるノクトのことを見ながら二人が微笑んで


「「もちろん!」」


 簡単ではあったがノクトがスレイとユフィの旅に加わることになった。


 ⚔⚔⚔


 それから二時間後、予定よりも早くアルガラシアにたどり着いた船は港に着くと同時にレベッカの指示のもと怒濤の勢いで荷揚げが行われた。


「てめえら!さっさと荷を下ろしな!」

「「「「へい!船長!!」」」」

「手を休めんじゃないよ!」

「「「「へい!」」」」


 港に降りて端からその光景を見ていたスレイたちは、今までは気のいい人たちだと思っていた船員たちの覇気に若干圧倒されていた。


「さてと……レベッカさんの手が空くまで待ってなきゃいけないけどなにする?」

「そうだねぇ~、お昼にするには少し早いし、レベッカさんがいないとギルドに行っても意味ないもんね」


 指名依頼の場合、依頼人とギルド職員の書類に完了のサインを書かなけれな完了を認めてもらえないので、荷揚げをしておるレベッカを連れていかなければいかないのだ。

 今の進展状況を見ていると、終わるまでは早くても後一時間くらいはかかるだろう、つまりはそれまでの間はここに拘束されると言うことだ。


「取り敢えずカフェにでも入るか」

「そうだねぇ~ノクトちゃん行くよぉ~」

「あの、わたしお金ないんですけど?」

「奢ったげるよ。これでもお金持ってるし」


 スレイとユフィに連れられて行くノクトだった。


 三人がやって来たのは船着き場のすぐそばで外にはオープンテラスがあり、そこからならレベッカの船が見えるのでそこに入ることにした。

 外のテラスの席に腰を下ろした三人の元にこの店のウェイトレスがメニューと水を持ってやってきた。


「いらっしゃいませ~、こちらメニューになります」


 ウェイトレスが水の入ったグラスを三人の前に奥とメニュー表を三人に手渡した。


「それでは、ご注文がお決まりになりましたらお呼びくださいね」


 頭を下げてその場を後にしたウェイトレスに会釈を返しスレイたちはメニューに視線を落とす。


「支払いはボクが持つから好きなの頼んでいいよ」

「ふふっ、じゃあお言葉に甘えさせていただきま~す」

「ありがとうございます。お兄さん」

「気にしなくていいよ。素材の買い取りやなにやらでけっこう収入はあるから」


 修行時代に収集したコアは大量に保管してあるのでこれを売りさばけば数年は遊んで暮らせるし、正直な話し手持ちの金貨がいくらあるのかさえも把握していない状況で、手元に置いておいてもそんな大金使わないので大体は銀行に入れてある。


 ちなみに銀行は地球の物とほぼ同じだが、これの運営は国ではなくギルドで行われており、冒険者ギルドの中にある金融ギルドでお金を預けたり引き下ろしたりできる。

 ではなぜ銀行が国ではなくギルドが経営しているかというと、国で運営した場合、預けた国でしか引き下ろしができないのだ。

 その点ギルドは各国に存在しているのでそんな心配はない。

 ちなみに銀行の口座は身分証に組み込まれており、ギルドに加入しなくてもいいのだ。


「決まった?」

「うん。いいよ」

「わたしも大丈夫です」

「すみません!」


 スレイが店の中のウェイトレスを呼ぶとすぐにやって来た。


「はい。ご注文をお聞きします」

「ボクはコーヒーで」

「私はこのケーキのセットを」

「わたしはアイスティーをお願いします」

「ご注文は以上ですか?」

「すみませんちょっと待ってください」


 ウェイトレスに待ってもらったスレイはノクトのことを見ながら訪ねる。


「ケーキつけてもいいんだよ?」

「いいんですか?」

「あぁ。良いよ」


 それじゃあと、改めてノクトがメニュを眺めだしすぐに店員に注文を伝えた。


「あの、それでは、アイスティーキャンセルで……このタルトセットに変更で」

「あっ、それとチョコレートケーキも追加で」

「かしこまりました。セットのお二方はお飲み物は何にいたしますか?」

「私はハーブティーお願いします」

「わたしも同じものをお願いします」

「かしこまりました。少々お待ち下さい」


 少し待っているとウェイトレスがスレイたちの注文した物を持ってきた。


「それではごゆっくり」


 ウェイトレスがお辞儀すると去っていったのを確認してスレイたちはお茶を飲み始めた。


「ここいい豆使ってるな」

「ホント、ここのお茶美味しいね」

「ですね」


 お茶を飲みながらホッと一息ついているスレイたちは、そのままケーキに手を伸ばし食べていく。

 スレイのチョコレートケーキは甘さ控えめでチョコの味がしっかりしており、ユフィのケーキはシンプルなイチゴのショートケーキで、ノクトのタルトはリンゴのタルトだった。


「ノクトちゃん、そのタルトおいしい?」

「はい。一口どうですか」

「ありがとう。私のも一口どうぞ」


 なんともほほえましい光景だと思いながらスレイは二人のやり取りを見ていると、その視線に気がついたユフィとノクトは何を思ったのか自分のケーキとタルトを切り取りスレイへと向けた。

 いったい二人は何をしているのだろうと、内心で首をかしげているスレイに声をかけた。


「もぉ~、そんなに見なくてもあげるよ?」

「そうですよ。お兄さん」


 どうやらスレイがケーキを欲しくて見ていたと勘違いしたらしい。


「ボクはいいから二人とも食べなよ」

「いいからいいからぁ~、ほらスレイくんあ~ん」

「えっ?」

「お兄さん、こっちもどうぞ……あ、あ~ん」

「はっ?」


 いつものように平然としているユフィと、頬を赤く染めて周りの目を気にしているノクト、困惑しているスレイは視線を感じ周りを見ると、スレイたちの近くにいたマダムたちが好奇な視線を向けているのを知った。


「……二人とも見られてるからやめなさい」

「いいじゃん恋人同士なんだし」

「ノクトは違うだろ?」

「へ、平気です!お兄さんどうぞ!」


 これは食べなければ二人の気が収まらないと思い、周りの目など気にせずに食べることにした。


「美味しかったです」

「あれぇ~、スレイくんから食べさせてくれないのぉ~?」

「お兄さん!わたしにもケーキ食べさせてください!」

「ノクト、声大きすぎ」


 スレイは顔を真っ赤にしながらケーキを切り分けて始めにユフィ、次にノクトに差し出した。二人が食べ終わったのを見て一息ついたスレイがコーヒーを飲んでいる。


「それ食べたら店でよっか」


 会計を済ましたスレイたちはちょうど荷揚げが終わったのを見て、レベッカと共に冒険者ギルドへと足を運んだのだった。


 ⚔⚔⚔


「これで依頼完了です。長時間お疲れ様でした」


 ギルドの受付嬢に依頼の完了をもらい、レベッカから報酬である金貨十五枚を受け取ったスレイとユフィは、依頼も終わりこれでレベッカともお別れだ。


「そんじゃあな。アタシらは明日朝早くに別の大陸にいかにゃならなくてね」

「レベッカさんありがとうございます」

「お身体には気をつけてくださいね」

「いろいろお世話になりました」

「あんたらもな、危険な仕事してんだ、早死にすんじゃないよ」

「「「はい」」」


 ギルドを出ていくレベッカの背中を見送ったスレイたちは、なんだか少し寂しいなと感じながらも、人と言うのは、出会いと別れを繰り返すものだ、いつの日かまた会える日を信じていよう。

 ようやく人心地ついたスレイとユフィ、そしてノクトの三人はこれからどうするかを話そうとすると、ギルドの受付嬢がこちらにやって来た。


「あの、アルファスタさん、ギルドマスターがお呼びですのでこちらに」

「わかりました。ちょっと言ってくるよ」


 スレイはギルマスのアレクシス部屋に行く。


「よう、お疲れさん」

「ただいま帰りました、それで呼ばれた理由は何ですか?どうせ厄介事だと思いますけど」

「おいおい決めつけるなよ。ただの雑談で呼んだとは思わないのか?」

「ボクは冒険者になってからギルマスと合うときは厄介事って決まってきましてね」

「お前、相当病んでるな……まぁお前の言う通りなんだが」

「やっぱりか」


 スレイは頭を押さえながらアレクシスの話を聞いてみると、試験のときにあらぬ因縁をつけて絡んできた職員はどうやらクビになったらしい。


「あいつは前々から色々あってな、お前らの件で上も重い腰を上げたってわけだ」

「なんか、体よく使われた気がしますけど、そんなに酷いなら早いところクビにすればよかったじゃないですか?」

「しなかったんじゃなくて出来なかったんだ。前に話しただろ、あいつの実家のこと」

「予想はしてましたけど、金の力で黙らせてたと」


 アレクシスが肯定の意思を示すように首を縦に降ったのを見て、スレイはあきれたようにため息をついた。


「そんな奴をかばう親がホントにいるとは驚きです」

「親はすでに見限ってるよ。擁護してるのはあいつの親戚筋の奴らだ」

「……どういうことですか?」


 あまりに聞きたくはなかったが、一度関わっている手前聞いておくことにすると、どうやらあの職員の実家は家族経営で事業を拡大し、今の商会長で二代目のまだ若い商会らしい。

 しかしながら、創立者がかなりのやり手で一代で事業を拡大したそうだ。

 商会は初代の子息が継ぎ、二代目へと代替わりしたあとも業績は変わらずにいたが、ここで一つ問題があった。

 それは後継者に恵まれなかったことだ。


「二代目が商会を継いだ時点で四十も半ばを過ぎ、仕事人間だったため跡継ぎは疎か奥方さえいない状態だったらしい」

「大きな商会の跡取りなら、良縁が無かったというよりはその人自身の問題ですかね」

「その通りだ。良くいるだろ、私生活よりも仕事に幸福を見つける奴」

「いますね、人付き合いに向かない人って」


 その通りと言わんばかりに頷くアレクシスを眺めながらスレイは出された茶を啜った。


「まぁ、そんなわけで二代目も年だからと後継者を探したんだが、その時点で血縁の近い親類で相続が可能なのがあいつしかいなかったわけだ」

「他にまともなの居なかったんですかね」

「居るにはいるらしいんだが、身体が弱かったりすでに自分の商会を立ち上げていたりと継げない理由があってだな。あいつの下にもいるらしいだが、まだ成人前らしい」

「なるほど、それで……でもあんな節穴で商会長なんて勤まります?」

「無理だろうな。それをわかって二代目もギルドへ入れたわけだしな」

「いや、それで問題起こしてたら意味ない……って、もしかしてそういうことですか?」


 もしやと思ったスレイがアレクシスを見るとコクリと大きく頷いた。

 つまりはそういうことらしい、二代目もあの職員の両親もあの男に商会を継がせるわけには行かない、だけど遠縁の親類たちからすれば馬鹿なやつほど操りやすいと言うことだ。


「もともと初代商会長の時代から、色々と手を回していたらしいんだが初代がやり手過ぎて歯が立たなかったんだと」

「なるほどね。頭が空っぽのバカは操りづらいから、自尊心の強いバカを頭に据えた方が操りやすいってことですか」

「概ねそんなところだな。んで、結局その企みも今回の件でおじゃんってわけ」

「普通に自業自得でしょ」


 これで話は終わったかと思ったスレイだったが、アレクシスの話はそれでは終わらなかった。


「そんでその商会だが、結局あいつの妹が次ぐことが決定した」

「正直、これ以上は興味がないので聞きたくありませんね」

「まぁ、聞けって。継ぐと言ってもすぐじゃない。妹が成人する数年間は代理人としてあいつの両親が引き受けるんだそうだ」

「……それ、また暴走するんじゃ無いんですか?」

「商会の一部経営権を預けるだけで、実権自体は二代目の物だ。仮に、相続予定の妹や代理人に何かが起こらない限りはな」


 なんだか不吉なことを言うと思ったスレイは、ハッとしてアレクシスを睨んだ。


「まさかとは思いますが、ボクにその人たちの護衛をしろなんて言わないですよね?」

「仮に来ても断るな。有能な冒険者を何年も拘束させるわけにはいかん」


 だったらなんでそんな話をしたのかと考えたスレイは、嫌な予感がしまさかを思い片手で顔を覆った。


「あの、まさかとは思いますけど……その二代目たちになにか?」

「この数日で強盗やらの被害が多くてな、ギルドに護衛依頼が来た」

「絶対に受けませんよ」

「受けんでいい。んなことよりもお前だ」

「ボク?」


 なぜここで自分の名前が出てくるのかと考える。


「あいつ、ギルドを追い出されるときお前に対する怨みごと振り撒いていたらしい」

「えぇ……まさか、それってつまり、ボクも襲われる可能性があると?」

「どうも、まだ街には逗留しているらしくな」

「うわぁ~めんどくせ」


 スレイは完全に逆怨みされ面倒なことになったと思った。


「もともと、使いのものが数う替えに来る予定だったんだが、襲撃騒ぎで到着が遅れてるらしい」

「うわぁ~しばらく宿屋に引き籠ろうかな」


 頭の中でフラグが立ったような気がしたスレイは、割と真面目に引きこもることを検討し始めた。


「話がそれだけならボクは帰りますよ?」

「ちょっと待ってまだ話がある」

「なんですか?」

「お前の剣と、ユフィの杖の宝珠のことなんだがな」


 スレイはその事をすっかり忘れていた。


「剣の方がまだ数日はかかるらしくてな、杖も宝珠以外は完成しているようだ」

「わかりました。ユフィにも伝えておきます」

「頼む、これ店の場所だ。速めに行ってくれ」


 地図を受け取ったスレイがソファーから立ち上がり、部屋を出ようとしがそこで足を止めた。


「あの、一つお願いがあるんですが」


 スレイはアレクシスにその願いを告げると、快く了承してくれた。


 部屋を出てユフィとノクトの待っているホールへ戻ると、スレイの姿を見つけたノクトが嬉しそうに駆け寄ってきた。


「お兄さん、お兄さん!」

「どうしたノクト、偉く嬉しそうだけど?」

「見てください!これ!」


 ノクトが嬉しそうに両手に握ったギルドカードを見せてくれた。


「もう申請したんだ」

「はい!なので、これからよろしくお願いします!」


 ペコリと頭を下げるノクト、それを見下ろすように立っているスレイは改めてよろしく、っと静かに告げるのであった。


「さて!それじゃあ、ノクトちゃんの冒険者登録も終わったし、初依頼行っちゃおっか!」

「はいッ!」


 行くぞ~ッとユフィが拳を突き上げノクトもそれにつられて築き上げたが、そこにスレイが待ったの声をかけた。


「待ってユフィ。先に行くところがあるよ」

「えぇ~、どこ?」

「ユフィの杖。宝珠を作ってもらわなきゃいけないでしょ」

「あっ、忘れてた」


 そんなところだろうと思ったスレイは、アレクシスから渡された地図をユフィに渡した。


「早めに行ってきなさい」

「そうするよ」


 杖のことなら仕方ないかと思ったユフィは諦めて地図の場所に向かおうと思い、ノクトの方に振り返った。


「ごめんねノクトちゃん。今日のところはスレイくんだけで」

「いいえ、一人で大丈夫ですから」

「あっ、ノクトもユフィと一緒に行って」

「えっ!?」


 驚くノクトを横目にユフィがどういうこと?っと呟く。


「アレクさんに交渉したら、ノクトの杖も作ってくれることになった」

「どんな交渉したの?」

「交渉というより………迷惑料?」


 どういうことだとユフィが困惑するので、詳しい話は後ですると言っておいた。


「それじゃあ行こうか」

「まっ、待ってください!杖なんってわたし、いただけませんよ!?」

「作るだけ作って、要らないならそれで良いよ。さぁ行こう行こう!」


 困惑するノクトの背を押しながらスレイたちはギルドを後にするのであった。


 ⚔⚔⚔


 ユフィとノクトの宝珠を製作したあと、三人は改めてギルドで簡単な依頼を受けに行った。

 内容としては道具屋でのポーション作製だった。

 初依頼ということもありユフィも一緒に受けた後、ノクトは無事に達成報酬を受け取った。

 その日の夜、スレイとユフィはノクトの冒険者パーティー加入を祝して小さなレストランでお祝いをし宿屋へと向かっていた。


「おい、ちょっと待て」


 そんな声に振り返ったスレイたちの前には十人ほどのゴロツキが集まっており、その後ろにはいつぞやのギルドの職員が一緒だった。

 その姿にスレイはなんとも言えない表情になり、理由を聞いていたユフィは今更なのかと呆れ、理由のわからないノクトはただただ困惑するだけだった。


「スレイくん、今さらフラグなんて回収しないでよ」


 呆れたようなユフィの声にスレイは申し訳ない気持ちになった。

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