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宿敵との再会 ①

いよいよタンジョン内部へ、そしてサブタイの通り久しぶりにあの二人が出てきます。

 夜が明けダンジョンへ入るための準備を終えたスレイたちは、昼食を済ませたあと宿を発った。

 始めに向かったのはダンジョンではなく、仲間内で一人だけ別の宿屋に泊まっていたミハエルを呼びに行くために街の中を歩いていた。


 ⚔⚔⚔


 ゾロゾロと歩きながら先頭を歩いていたフリードが、すぐ後ろを歩いていたスレイの方に振り返り訊ねた。


「おいスレイ、ホントにこっちでいいのか?」

「うん。ミハエルに付けておいたアラクネの後を追ってるから大丈夫だと思うよ」


 フリードの言葉に答えたスレイは頭上を飛んでいるレイヴンをみながら答える。

 レイヴンにはアラクネの位置をトレースできる様になっているので、後を追えばたどり着けるのだが念の為レイヴンの視覚を共有して、空の上から見えている風景とアラクネからの視覚を見比べる。


「うぅ~ん。アラクネの見ている宿の形がこれで、えぇっと……ここからだと、うん。方向は合ってるね」

「そうか。ってか便利だよなその魔法」

「いやいや、結構効不便だよ。なにせ見えている視界が三倍だから」


 それもそうかと答えるフリードを横目にスレイは後ろを歩くユフィたちの視線を向けた。


「ケッ、何であんなやつ迎えにいかなきゃ行けねぇんだよ」

「ヴィ、ヴィーちゃん……お、落ち着いて……」

「そうだよヴィーちゃん。そんなに怒ってばっかりいたらシワが取れなくなっちゃうよぉ~」


 ダンジョンに潜る前にミハエルを呼びに行くと決まってからずっとこの調子であった。

 あんなやり取りをしたあとなので快く思わないヴィヴィアナの気持ちもわかるが、少なくともダンジョン内ではいっしょに行動する仲間だ。


「何も問題が起きなきゃ良いんだけどな」


 誰にも聞こえないような小さな声でスレイはそう呟くのであった。


 ⚔⚔⚔


 しばらく歩いて目的の宿にたどり着いたスレイたちは、フリードがミハエルを呼びに行く間宿屋の前で待機をしていた。

 その間にスレイはアラクネを呼び寄せて回収していた。


「長い間ご苦労さま」


 道中大変な思いをしたであろうアラクネに労いの言葉をかけたが、こちらは特に何かをアクションすることもなくスリープモードに移行した。

 そのゴーレムらしい動きになぜかほっこりしたスレイは、笑顔でよしよしとアラクネのボディーを撫でている。するとそれを側で見ていたヴィヴィアナがドン引きした。


「お前何やってんの?」

「ゴーレムらしいゴーレムを慈しんでるの、悪い」

「悪くはねぇけど、なんかキモい」


 どストレートな言葉の刃を浴びせられながらもスレイは気にしない。なぜなら、レイヴンやオウルと違って謎な存在が取り付くことのないゴーレムだからっと、改めて撫でている。

 なんてことをしているスレイをヴィヴィアナだけでなくアーロンたちも揃って引いていた。


「スレイさん、かなりお疲れのようですね」

「…………まだまだ子供だ。疲れが出たんだろ」

「そうは見えんのじゃがな」


 なんて会話が聞こえて来たがスレイは無視をするのであった。すると、宿の扉が開きフリードと、いつ見てみ目が痛くなるような金色の鎧を身に纏ったミハエルが出てきた。

 ミハエルの姿を見ると同時にヴィヴィアナたちに敵意が宿る。


「ふっ、この私を待たせるなど君たちはよっぽど時間にルーズなのだな」

「ルーズってわりには、ボクたちとそう変わらなかったみたいだけどね」


 言葉を被せるようにスレイがそう言うと、ミハエルの表情が険しくなったがすぐに表情を戻した。

 あれだけ派手な鎧を着ているのだどこかで話を聞いたのだろう、そう思った。

 実際はアラクネがずっと見いたなど思うはずもない。


「遅れてきた者が吠えたところで何の意味はないだろう」

「えぇ。確かにあなたの言うとおりですね」


 スレイが引くとミハエルが勝ち誇った笑みを浮かべると、その後ろにいるヴィヴィアナたちの姿を見て口を開いた。


「なんだ、君たちもいたのか」

「なんじゃ、いちゃ悪いのか」

「そんなことはないが、君たちは足手まといになるのではないか、そう思ってね」


 ミハエルの言葉にヴィヴィアナ歯を食い縛り怒りをこらえ、ついでにベネディクトも拳を強く握りしめ、怒りをこらえていた。

 前の試験の時に一瞬で終わったのは何処のどいつだ?何てことは誰も言わない。

 言ったところでただ面倒事が増えるだけだからだ。

 みんなが何も言わないことを良いことにミハエルが口を開こうとしたその時、パンっと手をたたき言葉を遮ったフリードが話し出した。


「お前ら、喧嘩すんじゃねぇっての。そんなことしてるとここで留守番させるぞ」

「……仕方ありませんね」


 不服といいたげな顔をしながらもミハエルが引くと、納得していないようだがヴィヴィアナたちも引いたのを見てユフィがこっそりスレイに話しかけた。


「良かったね、みんな引いてくれて」

「あぁ。手荒な真似しなくて済んだよ」


 もしもの時はスレイが殺気で三人を強制的に黙らせるつもりだったが、フリードが止めてくれたおかげでその必要はなくなった。

 小さな声でフリードに礼を言うと、同じく小さな声でスレイに気にするなと返していた。


「よし、お前ら。そろそろダンジョンに向かうぞ」


 フリードの号令でダンジョンに向かって出発する一行は、未だに不安を抱えたままではあった。

 重い空気が流れる中スレイはふと前から歩いてくるフードの二人組の姿を見つける。


「珍しいわね、今のこの街に旅人なんて」


 そう呟いたのはジュリアだった。

 このあたりはダンジョンを目的に形成された街であり、加えてここへの通行の道はスレイたちが来た道以外にない。この街はどこかの街への中継地点になっているわけでもない。

 この街に滞在していた冒険者のほとんどは、ダンジョンが死ぬとすぐに街を出たと聞いたので残っていた冒険者というわけではなさそうだ。

 スレイたちが片側によって道を譲ると、二人組が頭を下げたのでステイも思わず頭を下げた。

 その時スレイは二人組の片方に見られているような視線を感じた。

 気になりすれ違いざまに目を凝らしたその時だった。


「───ッ!?」


 息を呑んだスレイが足を止めてマントを翻しながら腰に刺した剣の柄を握りしめたが、振り返ったその先に二人組の姿はなかった。


「スレイさん、何してるんですか?」

「えっ、あっ……いや」

「おいおい、ダンジョンに入る前からそんなにビビっていて情けない」

「テメェが言うんじゃねぇ!」


 心配するアーロンに答えようとして言葉を迷っているスレイ、その姿に違和感を覚えたジュリアが問いかける。


「大丈夫?そんなに殺気立って、何かあったの?」

「……うんん。大丈夫、なんでもないよ」

「そう。なら良いわ、行きましょう」


 再び歩き出した一行に続くように歩き出したスレイだったが、数歩歩くと一度立ち止まって後ろを振り返った。


「気配は……無いか」


 あの二人組の顔を見たスレイは、これから向かうダンジョンで何かが起こるかもしれないという予感がした。

 見間違い、あるいは勘違いかもしれない。それでもスレイはその不安を拭い去ることができず、先を行くユフィの側に小走りで近づいた。


「ユフィ、ちょっといい?」

「どうかしたの?」

「ユフィのシェルの中に偵察用のがあったよね。一つ貸してほしいんだ」

「うん。良いよ」


 懐からシェルを一粒取り出したユフィは、なんでこれが必要なのかと思いながらもスレイに渡した。


「ありがとう」


 スレイは礼を言ってシェルを懐にしまった。


 ⚔⚔⚔


 ダンジョンの入り口は一見するとただの洞窟のような物だった。

 その前にはバリケードが設置され侵入を禁じるように鎧を着た二人の兵士が立っていた。

 スレイたちが近づこうとすると兵士たちが武器を構えて威嚇してきた。


「止まれ、ここは今閉鎖中だ」


 フリードがギルドカードを提示すると


「フリード様とジュリア様ですねお待ちしておりました」

「えぇ、そうよ」

「すまんね。時間かかっちまって」

「いいえ、そのようなことはありません。この大陸有数の冒険者であらせられるお二人にお越しいただき、これほど喜ばしいことはありません」

「あら、うれしいわね」


 ふふふっと笑うジュリアと、フレンドリーに兵士の肩を叩いているフリード。

 その姿と兵士の言葉を聞いて、スレイは改めて自分の両親がこの大陸で頼られている存在であることを知った。ついでに家で見ていた姿とは大きくかけ離れていることに複雑な感覚を覚えていた。


「なんか複雑そうな顔してるね?」

「………両親の、特に父さんのギャップにやられてます」

「うぅ~ん………私じゃないからなんとも言えないけど……私のお母さんが同じことをしたら同じ気持ちになってたかもしれないよ」


 苦笑いしているユフィと、テキパキと段取りをしているフリードを見ながら複雑な顔をしているスレイだった。


「おぉーぃ、手続き終わったから入るぞ」


 フリードが声をかけると始めに我先にミハエルがダンジョンに入っていった。


「あっ、テメェ抜け駆けすんなッ!」

「ヴィ、ヴィーちゃん……い、急いじゃ……危ない、よ……」


 ミハエルの後を追ってヴィヴィアナとアリステラがダンジョンに入る。それに続いていくようにアーロンたちが中に入り、続いてユフィも先に行く。

 みんながダンジョンに入っていく中、スレイは後ろを振り返った。


「おい、入らねぇのか?」

「行くに決まってるでしょ」


 フリードにそう返したスレイは懐からユフィから借りたシェルを取り出し起動させると、二人に気づかれないようそっとダンジョンの側に放り投げた。


 ⚔⚔⚔


 初めてダンジョンの中に入ったスレイが、まず最初に抱いた感想はこれだった。


「暗いな」


 人生初のダンジョンはまさかの暗闇でのスタートとなった。


「「───ライト」」


 スレイたち魔法使い組が魔法で灯りを付ける。

 四つの光球が辺りを照らしてようやくダンジョンの構造が見えた。外の入口から察していたが、このダンジョンは深い洞穴がダンジョン化した物だった。

 明かりが灯りがついた


「フリードさん、ここはいつもこうなんですか」

「いいや、本当ならそこらに埋まってる石が光って明るいんだがな」

「ダンジョンが死んで魔力が通ってないのね」


 アーロンの質問にフリードが答えばがら指し示した先には小さな青色の石が埋まっており、今まで見たことのない鉱石だったためスレイとユフィは興味をそそられた。


「父さん、この鉱石何て言うの?」

「エルライト鉱石って言ってな魔力を吸収し発光させるんだ」

「へぇー、これ少し採取していきたいなぁ~」

「いいと思うわよ。どうせ近い内に埋める予定だったしね」


 それを聞いた瞬間スレイとユフィの目が光ったと思ったら、二人はいつ手に着けたのか錬金術の陣が描かれた手袋をはめていた。


「よし、ちょっと採掘してくる」

「おじさんたちは先に行っててください」


 スレイとユフィが壁と言う壁から鉱石を採り尽くすべく歩き出そうとしたが……


「待て待て待て!お前らそれ絶対ちょっとじゃないだろ!採り尽くすつもりだろ!?」


 さすが父親と言うべきか二人のやろうとしていることを察したフリードが二人を止めにかかった。


「いいじゃん取り壊すなら」

「そうだよおじさん。一時間で終わらせますから」

「お前ら、アタシらここに何しに来たか覚えてるか?」


 ヴィヴィアナが訊ねるとスレイが曇りき眼で言いきった。


「そりゃあもちろん、鉱石採掘でしょ」

「す、スレイくん……ち、違うよ……?」

「そうですよスレイさん。ダンジョンの調査です」

「あ、そうだった」


 始めてみた鉱石に興奮して目的を忘れてしまっていたスレイ、何も言っていないがユフィも一瞬目的を忘れてしまったので下を向いている。


「お主ら、しっかりせんか」

「…………まだ子供と言うことか」

「はははっ、否定はしません」


 申し訳なさそうにしているスレイを見て周りのみんなが笑っていたが、そこにまたしても要らぬ一言を告げたのはミハエルだった。


「全く、君は仕事だと言うことを忘れるなど、それでも冒険者なのかね?そんな浮わついた気持ちでここに来たのなら早く帰ることをおすすめするね」


 笑い声が消えてヴィヴィアナがウザそうにミハエルを見ていた。


「ハイハイ、喧嘩しないの。それとスレイちゃんもユフィちゃんも採掘するなら早くしなさい」

「わかったよ」

「はぁ~い」


 スレイとユフィは少し話し合ってかた壁の両端に移動し、壁に両手を触れて魔力を流し始めると膨大な魔力がダンジョン全体の壁にほとばしった。

 、

 少し遅れて辺りの壁に埋まっていた鉱石が発光しだした。


「よし、こんなもんかな?」

「いっぱい珍しい鉱石が手に入って良かったね」

「あぁ。大量。大量!」


 両手に抱えられないほどの鉱石を持っている二人に、全員は今何やった?と疑問の言葉を浮かべた。


「お前ら何やってんだ?」


 ついにフリードが声をかけた。


「何って、すぐに済ませるために魔力が届く範囲でこのダンジョンの中を錬成して鉱石だけを手元に移動させて採ってきた」

「その時にちょっとだけ魔力を上乗せして、残してきたエルライト鉱石に魔力を与えて光るようにしたんです」


 今やったことを告げるスレイとユフィだったが、そんな高度な錬金術の使用方法などおいそれと出来るはずではない。


「あなたたち、かなり魔力を使ったみたいだけど、余力はあるの?」

「あぁ、それはこれ使ったから平気」


 スレイは懐から取り出した真っ赤な宝石をみんなに見せた。

 眉をひそめてその宝石を観ていたジュリアは、小首を傾げていた。


「それって杖の宝珠……じゃないわね、初めて見るけどなんなのそれ?」

「簡単に言えば魔力を溜めるための宝珠です。一月くらい溜めてた魔力を全部使っちゃったですけどね」

「………一度あなたたちの頭に中を見てみたいわ」


 なんだか頭が痛くなってきたジュリアは、頭を押さえながら呟いていたが二人はなぜなのかわからないでいた。


「そんじゃあ、歩きながら改めて今回の依頼について説明するぞ」


 みんなにそう声をかけながら歩き出そうとしたフリード、しかしそれをスレイは止めた。


「あっ、父さん。ちょっと待って」

「なんだよスレイ」

「みんなに渡すものがあったんだ。ユフィ」

「すぐに出すから待っててね」


 ユフィが空間収納から人数分のバッチと金属製のプレートを全員に手渡した。みんなは渡されたそれを見ながら、それがなんなのか分からないでいた。


「おいユフィ、こいつはなんだよ?」

「今から説明するね。まずはみんなバッチを着けてから、プレートの横にあるボタンを押してみて」


 みんなが言われた通りボタンを押すと、驚きの声をあげた。その訳は、突然プレートが光ると空中に写し出されたこのダンジョンのマップと、そこに写し出される十個の赤い印を見てに驚いていた。


「な、なんじゃこりゃあ!?」

「え……えぇ……?」

「す、すごい……ですねこれ」

「どうなっとるんじゃこいつは」

「…………………すごいな」

「ふん」


 全員がそれぞれの感想を漏らしているなか、これを話で知っていたフリードとジュリアは改めてこの魔道具の凄さを実感させられた。


「スレイちゃん、この魔道具の説明を頼めるかしら」

「うん。この魔道具は自分の位置を知るための物なんだ。既存のマップをこのプレートで写し出し、ボクたちが付けてるこのバッチでどれだけ移動したか、その距離と方角で大体の位置を写し出すって訳」


 スレイが説明し終えるとその説明で、分からないことがあったらしいアリステラが声をかける。


「で、でも転移トラップを踏んで……ど、どこかに……移動させられたら……ど、どうするの……?」

「それについても心配ないよ」


 その問いに答えたのはユフィだった。


「私たちが付けてるこのバッチはすべてにリンク、つまり繋がっててお互いの位置を確認しあってて、スレイくん、見える範囲でいいからゲートで移動してみて」

「オッケー」


 この先は少し下に下がった長い一本道でその先に初めの分かれ道があり、明るくなったため先までしっかり見えるのでそこまで一気にゲートを開き転移すると、一度スレイの印がマップから消え少したってまた分かれ道の場所に現れた。


「今みたいにちゃんと出るから安心してね。後プレートの下の部分にも丸いボタンがあるけど、緊急時意外は押さないでね」

「何かあんのか?」

「ひみつだよ。それよりせっかくスレイくんがゲートを開いてくれたんだから少し近道しよう」


 ゲートを潜り地図を見ながらこのダンジョンのコアのあった場所に向かった。


 ⚔⚔⚔


 スレイたちがダンジョンの中に入り一時間ほど、ダンジョンの入り口を警部していた兵士たちは突然現れた黒いマントの二人組と戦闘を繰り広げていた。


「な、なんなんだこいつら──ガハッ!?」

「グアッ!?」


 兵士二人を瞬時に倒したマントの二人は、手に持っていた剣とナイフをしまうと少し小柄の方がダンジョンの中に入ろうとしたが、もう片方が呼び止める。


「のぉ、アカネよ。本当に入るのか?」


 アカネと呼ばれた少女が振り返ると、相方がマントの脱いでいた。

 マントの奥から現れたのは赤い髪に一房だけ黒い髪に、目元を覆うような仮面をつけたした女性だ。

 不用心だと思いながらも、周りに人がいないことを確認したアカネもフードを脱いだ。


「えぇ入るわ。嫌なら、あなたはここで待っててもいいわよ」

「いいや、妾も入るぞ。旦那様の危険とあっては妻である妾が馳せ参じなければならぬからの」


 大きく膨らんだ胸に手を当てながら告げる相方に、アカネは大きく肩を落とした。


「…………いい加減その呼び名はやめたら?」

「いいではないか、主も旦那様のことを好いておろう」

「か、関係ないわ」

「フフフッ、素直にならんか……それはそうと、あの白髪の男はそれほど危険なのかの?」


 真剣な表情になった相方にアカネはうなずきかける。


「それともう一人、あの桃色の女も危険よ」

「ほぉ、そうは思はなんだがな」

「あの女の危険なのはこれよ!」


 抜き放ったナイフを背後に向かって投げると、近くの木に刺さったがその間に何かが刺さっていた。


「これは……ゴーレムか?」

「えぇ、それだけじゃないわ。このゴーレムは背後から魔法を放たれたりも出来るわ」

「なんと!それは恐ろしいものじゃな」

「それが分かれば、早く行くわよレティシア」

「そうじゃな」


 謎の仮面をした二人組の少女もまたダンジョンへと足を踏み入れるのであった。


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