決着と新たな夜明け
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スレイの大声が森の中に響いたと同時に、スレイたちの存在に気いたコレクターだった化け物がその大きな手を使って凪ぎ払おうとしてきたので、スレイたちが一斉に上に飛び上がり攻撃をかわすと、振り抜かれた少しあとになって風が吹き荒れスレイたちを振り払った。
真上に飛び上がったため巻き起こった風で体勢を崩されそうになったが、スレイとライアは竜翼を広げることで空中で体勢を立て直し、ユフィとノクトは風の魔力身体を覆ったことで空中で体勢を立て直し、リーフとラピスは闘気で足場を作って何とか踏ん張ると、空中で一度あのコレクターだった化け物から距離を置きながらみんなで話し合いをする。
「くっ、あいつ。身体がデカくなった分、かなりのパワーがありそうだな。一撃でも当たったらそれで終わりみたいだな」
スレイがコレクターのことを上から監察しななら、のんきにそんなことを言っている。あの変質の魔眼の作用がどれ程の物なのかは分からないが、あれくらいの動きなら対象するのにはなにも問題は無いはずだ。
そう思った次の瞬間、地面に立っていたコレクターだった化け物が地面を蹴ると、大地が陥没しそして一気にスレイたちのいる上空へと姿を現すと、風の魔空中に力で停滞していたとユフィと闘気によって空中に停滞していたラピスに拳を叩き込む。
「キャッ!?」
「うっ!?」
咄嗟にユフィがシールドを自分の前に張り、ラピスは腕をクロスさせさらには闘気によって受け止める瞬間に強化をより強固の物として受け止めたが、空中で足場となる物がないため簡単に吹き飛ばされてしまった。
「ユフィ!ラピス!こいつ───氷刃の斬華ッ!!」
スレイはユフィとラピスを殴り飛ばした化け物に向かって冷気を纏った斬激を放った。だが、その瞬間に化け物の姿が消える。スレイの振り抜いた黒い剣が空を切る。
何が起きたのか、スレイの頭の中には疑問が尽きないでいると頭上から影が射し、スレイが上を見上げるとそこには巨大な爬虫類のような翼をはためかせた化け物の姿があった。
「チッ!」
頭上から振り下ろされる巨大な拳を見たスレイは、タイミングを見計らいながら化け物の拳が当たろうとしたその瞬間に空間転移を使うことで、化け物の背後を取ることが出来た。
スレイは空間収納より黒鎖を取り出して化け物をからめとると、空中で空間収納に剣を納めると化け物をからめとっている黒鎖をつかみ空中で身体を大きく捻る。
「うぉおおおおおおお―――――――――ッラァアアアアッ!!」
掛け声と共に黒鎖を振り上げ化け物を地面に叩きつけ、腕に巻きつけていた黒鎖の半分をリーフの方に投げる。
バシッと黒鎖を受け止めたリーフが困惑ぎみにスレイを見ると、焦りの表情を浮かべたスレイが叫んだ。
「そいつを押さえつけるぞリーフ!黒鎖を半分頼む!!」
「はい!────ッ!?」
「こんのッ、暴れんな!───グラビティー!!」
地面から起き上がり、ついでに黒鎖を通してスレイとリーフを投げ飛ばそうとした化け物、だが二人はそれに対抗するべく闘気を纏って踏ん張る。
スレイは黒鎖を通してグラビティーをかけて化け物を地面に押し付けると、また上空に逃げられてはたまったものじゃないので化け物の上に降り立ったスレイが、空間収納から抜刀した黒と白の剣で翼を切り落とすと、さらに両肩にグラビティーをかけて重量を増した二振りも剣を深々と突き刺し、地面に縫い付けて動きを拘束させる。
「グガァアアアアアアア――――――――――――――ッ!?」
化け物が痛みで叫びだしより一層暴れだすが、グラビティーのお陰か先ほどよりも抵抗力が弱い。この隙にスレイはノクトとライアに向かって指示を出した。
「ノクト!ライア!二人でユフィとラピスの治療を頼む!」
「分かりました!行きましょうライアさん」
「……いや!スレイ、私も残る!」
「いいから行ってガントレットの魔石を変えてもらってこい!」
スレイに言われてライアが自分のガントレットにはめられている魔石を確認する。いつもならば、まだ魔力は十分だと思っていたが、つい先ほどまでは赤く輝いていた魔石が今では輝きが失われ暗い色が指していた。
いつの間に魔石の魔力を使いきっていたのか、怒りのせいで我を忘れていたライアが歯がみをして悔しがると、このままでは足手まといにはなりたくないライアは大人しくスレイの指示に従うことにした。
「……ッ、ノクト行こう」
「分かりました。お姉さんたちを連れてすぐに戻って来ますから!」
ノクトとライアがこの場から去っていくのを見たスレイは、化け物の腕力によって引きちぎられそうな黒鎖を一目見て奥歯を噛み締めながら、錬金術の付与された手袋を使って修復をしているが、こんなものではいつまでも持たないのであろう。
そう思っているとリーフの持つ黒鎖からビシッと音が響きそして千切れると、自由になった腕で体を起こし体に巻き付いている鎖を掴み、スレイとリーフを投げ飛ばした。
「ぐあっ!?」
「きゃあっ!?」
民家に激突したスレイと地面を転がったリーフがゆっくりと目を開けると、黒鎖の鎖を引きちぎり肩に刺さった黒と白の剣を抜き投げ捨て万全の姿へとなった化け物が口をつり上げて咆哮をはなった。
「ァアアアアアアア―――――――――――――――――――ッ!!」
化け物の咆哮が空気をビリビリと震わせ、それにたまらずスレイとリーフが耳を塞ぐと同時に化け物がスレイの方へと走ってくる。
「クソッ!」
剣は先ほど化け物が投げ捨ててしまい魔道銃であの分厚い筋肉を突破は不可能だろう、空間収納に収まっている予備の魔力刀も切り裂けない、唯一対抗できそうな物はあるが近すぎて出せないと思いながらも他に手は思い付かなかった。
「リーフ!なにがあっても目を開けるなよ!」
「分かりました!」
リーフが目をつむったのを確認し空間収納から取り出した筒状の物、その先端についていたリングを引き抜いたと同時に投げつける。
超圧縮太陽光スタングレネードが破裂したと同時に膨大な光が放たれ、その眩しさに思わず怯んだ化け物。その一瞬の隙を付いてスレイが駆けながら空間収納を開く。
「これでも食らっとけ!!」
空間収納から取り出した対物ライフル アトリア、その銃身に雷の魔力を流しながら接近したスレイは未だに怯んでいる化け物に向かって銃弾を浴びせる。
バシュンっと撃ち抜かれた化け物の肩から大量の血が流れ出るが、すぐに傷口が塞がりその間もスレイが何発も撃ち抜くが、段々と体が硬化しているのか銃弾が弾かれるようになった。
「対物ライフルの大型口径の銃弾を弾くって、どんな生物だっての!!」
悪態を付いたスレイはアトリアを空間収納に投げ捨て両の拳に龍麟を纏って強化を施すと、真っ向から殴りあってやる!と意気込みで迎え撃とうとしたその時
「スレイ殿!受け取ってください!!」
聞こえてきたリーフの声を聞いて振り替える。すると、そこには真っ直ぐと飛んできた黒い剣と投擲の構えのままこちらを見ているリーフを見て思わず口元をつり上げる。
「ありがとう。リーフ」
空中で飛んできた黒い剣を掴み取ったスレイは、左肩の方へと担ぐように構え業火の炎を流し込むと、地面をさらに蹴り加速する。
「──業火の蓮激ッ!!」
業火を纏った無数の斬激を放ったスレイに化け物は足を止めて後ずさる。
止まることのない業火の炎を纏った斬激を受け確実にダメージを蓄積していくが、これでもまだ魔眼コレクターを倒すには決定的な一撃が足りない。斬激を放ちながらなかなか決めれないことと、黒の剣だけでは後数激までしかこの技を維持できないことへの焦りが頭の中をよぎり、最後の一撃を放ち終えそれに合わせるように化け物が拳を振り上げる。
不味いと思ったその時、スレイを助けるように左右から二つの影が現れ闘気を纏った斬激と炎を宿した拳が同時に振るわれる。
「───蒼刃・閃光激!!」
「───ファイヤー・ナックル!!」
リーフの斬激とライアの拳を受けた化け物はその巨体が吹き飛んでいったのを見て、スレイが膝を付くとすぐに二人が支える。
「すみません。遅れました」
「……ごめん。お待たせ」
「そんなことは後でいい。このまま──」
吹き飛んでいったはずの巨体が起きあがりスレイたちのもとへと戻ってくる。三人は立ちあがり化け物を迎え打とうとしたその時。
「皆さま!左に避けてくださいませ!」
響き渡る声の指示に従い三人が同時に左へと飛ぶと背後から炎の輪のような物が飛来し、化け物の足を切り落とした。
ドスン!っと巨大な塊が地面に倒れ衝撃を伝わらせると、スレイとリーフ、それにライアの三人が炎の輪が戻って行く方を見ると服のあちこちをボロボロにしながら、両手に輪っかのような武器を手に持ったラピスだった。
「ラピス殿!なんですかその武器は!?」
「チャクラムです!ユフィさまからいただいたものですが、そんなことよりも来ます!」
切り落とされら足が再生した化け物がスレイたちを襲うようにやって来ると、こちらに向かって走り出したラピスが再びチャクラムを投擲する。
今度は腕を狙って放たれたチャクラムだったが、またしても硬度が上がったのかガキィンっと音を立てて弾き返される。
それを見たスレイとリーフが走り込む。
「盾は使うなよ!」
「言われずとも分かっております!」
あんな鋼鉄をさらに圧縮したような腕に殴られれば一溜まりもないのは確実のため、スレイとリーフは一撃一撃を当てていくスタイルへと変える。
スレイとリーフが同時に駆けると、化け物とのすれ違い様に斬りつけるが硬い皮膚によって刃事態が弾かれてしまい傷つけられない。
そこにライアも加わり化け物を殴り付ける。だが殴る度に響き渡る鈍い音と、ガントレット越しに伝わってくる鈍い痛みを感じながら苦い顔をするライア。
「……ダメ、鉄を殴ってるみたい」
「クッ、こちらも似たようなものです」
「これじゃあ、なにも」
同じように、今度は硬度の低そうな間接部分を斬ってみたが結果は同じだった。
「それならこれはどうですか!」
ラピスがナイフを投擲する。
投げられたナイフは吸い込まれるように化け物の目に突き刺さった。
「ァアアアアアアア――――――――――ッ!?」
片目を潰されあふれでる血を押さえて叫ぶ化け物を見たとき、あれなら攻撃が通るのではないか、そう思ったスレイは黒い剣に雷撃を纏わせると勢いをつけて振り抜いた。
「中から焼け死ね───雷鳴・鳴神!!」
スレイが化け物の頭部に向かって雷鳴の一撃を放ったが、直線的な鳴神をかわした化け物が目を奪ったラピスへと襲いかかる。
「やぁあああああ――――――――っ!」
ラピスを押し潰すように振り抜かれた化け物の巨大な拳、それを華麗にかわしたラピスは突き刺さったままのナイフの柄へ蹴りを入れてさらに奥へと突き刺すが、眼球もかなりも硬度をもちあまり中に進まない。
このまま近くにいては不味いと察したラピスが跳躍して離れる。
「すみません!仕留め損ないました!」
申し訳なさそうに言うラピスだったが、あれだけやってもダメージを与えられなかったスレイたちにとって今のはいい攻撃になった。それを伝えようとしたそのとき、別の場所から声が響いた、
「大丈夫だよラピスちゃん!」
「後は任せてください!」
ラピスの声に答えるように聞こえてきたユフィとノクトの声に、全員が振り返りとそこには雷撃で形作られた巨大な二匹の龍の姿がそこに有った。
あの魔法は二人の全魔力が込められた物だと誰しもが察した。
「「───ボルテックス・ドラゴラム・インフェルノ!!」」
二人の放った雷撃の龍の鰓が化け物を飲み込むと、目に刺さったナイフから体内に膨大な雷撃が流れ込んだ。
『グガァアアアアアアア―――――――――――ッ!!』
身体の内部から雷撃を受けてドサッと崩れ落ちる化け物。
さすがの化け物でもこれは死んだだろう、そう思ったスレイたちだったが、両腕に蠢く目の一つが輝き目に刺さったナイフと雷撃によって生じた火傷を瞬時に癒し始めたのを見て、スレイの頭の中に声が聞こえる。
───治癒の魔眼よ。何度も使えないけど、すぐに復活するわ!
そんなのばっかりだなっと、思いながら剣を構えようとした。
「そんな……わたしとお姉さんの全魔力でも倒せないんですか?」
「だめ……もう力が入らない」
今にも崩れ落ちそうなノクトとそれを支えるユフィ。二人は悔しそうに杖を握る手に力を込める。
「大丈夫ですユフィ殿!ノクト殿!」
「あと一撃でも与えられれば行けます!」
そう言っているリーフとラピスだが二人とも、もう立っているだけでいっぱいいっぱいだ。あれを倒すだけの闘気も残されてはいない。
ユフィとノクトの全力の雷撃の龍によるダメージによって動けない化け物、余力が残っているのはこの中でスレイだけだろう。その事を感じ取ったスレイは決めるなら今しかないと確信した。
「ライア、どうにかしてあの硬化を消すから、奴を倒してくれ」
「……いいの?殺しちゃうかもしれないよ」
「あいつを殺したいほど憎んでるだろうけど、一発いれるだけで勘弁してやってくれ」
「……わかった。約束する」
ごめんと、スレイが心の中で謝りながら、一か八かで作りかけのあの技を使ってあの魔眼だらけの腕を切り落とすことを考える。
だが、それで本当に硬化が解けるかは賭けだったが、そこで再びあの声が聞こえてきた。
──魔眼を潰せ、そうすれば変質の魔眼の効果が消える。
スレイはその声にいいのかと聞き返す。
──やってくれ、俺たちのために
──お願い、奴を倒して!
「あぁ……わかったよ」
小さな声で声の主たちにそう答える。
すぅ~っと息を吐いたスレイは、変質の魔眼の位置を思い出し、まだ化け物が動けないのを確認したのを見て、黒い剣の切っ先を化け物に向けその刀身に手を触れながら魔力を流し込む。
さらにその上から闘気によって漆黒と純白の輝きが夕闇に染まった村の中で輝いた。
構え方は業火の激突だが、明らかに剣から放たれる輝きが違うことに全員が静かに息を飲んだ。
「ウソ……あんな魔法見たことないよ」
「黒と白の炎?」
「綺麗ですね」
漆黒と純白の炎の揺らめきが安定したと同時に、スレイは走り出した。
「聖闇の突激!!」
聖と闇の炎を一つにしたその一撃が未だに動けないでいる化け物の腕にむかい突き刺した。
「吹き飛べぇええええええええ――――――――――――――――ッ!!」
突き刺した切っ先を通して漆黒と純白の炎が突き抜け、そして灼熱の炎が腕を突き抜けそして切断した。
鋼鉄のように硬い腕が宙を舞い、その腕の中で薄暗く輝く眼を見つけたスレイは迷わずその眼を潰すべく魔道銃を抜いた。
「さようなら、名も知らぬ人たちよ」
スレイが今まで助けてくれた人の一人に向けて別れの言葉を告げると同時に、銃弾を打ち出しその眼を潰した。
銃弾を受けて彼方へと飛んでいく腕を見たスレイは、背後から振り抜かれる巨大な拳をかわさずに受けた。
「キザマヨクモォオオオオオオオ―――――――――――――ッ!!」
魔眼を潰されたことにより戻りかけているコレクター、さほどの一撃はスレイの中のすべての魔力を使って放った一撃だった。
なのでもうからだが動かない、だから動けないかわりにこいつに言ってやりたいことがあった。
「やってやれ、ライア」
天を向いて倒れたスレイ、その目が最後に見たのは炎を纏った拳を構え駆けてきたライアだった。
「……喰らえぇええええええええ――――――――――――ッ!!」
振り抜かれたライアの拳がコレクターの顔を捕らえ的確に撃ち抜いた。
ライアの拳を受けて吹き飛んだコレクターは、地面を転がりそして仰向けで倒れているコレクターの前にやって来たライアは、憎しみの眼差しを向けながら声をあげる。
「竜人の……娘、わしを……ころ、したいか」
「……ん。私はあんたに家族を殺された。だからあんたのことを殺したいほど憎い」
「ならば、ころせば……よかろう……殺せ、魔眼を奪われたわしなど……もう死ぬしかないわ」
「……殺さない。復讐はなにも生まない。だから、私はあんたを殺さない」
「そうか………ならば、わしはどうやって死ねばよい?」
「……私に聞くな。ただ、私は絶対にあんたを殺さない」
ライアがゆっくりとその場から去り、倒れていたスレイの方に駆け寄った。
魔力も闘気も、全てをさっきの一撃で使いきってしまったスレイはもい身体が動かない。それでもなんとか頭を動かしてライアの方に顔を向けた。
「………終わったのか?」
「……ん。終わった。ありがとうスレイ」
「お礼なんていいさ。ただボクは家族のお願いを聞いただけだか──」
不意に言葉を切ったその訳は、大きな涙の粒を目尻にためて今にも泣きそうなライアの顔を見たせいだ。スレイは震える手でライアの頭を撫でる。
「泣きたいなら泣けばいいよ……」
「……いい。ねぇスレイ、一つお願いをしてもいい?」
「あぁ~、叶えられる範囲でならいいよ」
「……スレイの赤ちゃん欲しい、作っちゃダメ?」
「世界が消える心配がなければ、今にでも作るんだけど………いつかな」
「……ん。約束ね」
本当なら、今にでも欲しいと思った。だけど、いつか、本当に世界が平和になったらこの手に抱けるであろう、その幼い命に思いを馳せると、突如左目の魔眼が発動した。まさか、まだ死の運命が続いていたのか、そう身構えたライアだったが、魔眼が見せたのは今までにない物だった。
ライアが見たのは、あの家で自分の腕の中には自分と同じ赤い髪をした赤ちゃんが、そして周りではスレイやユフィたち以外にも、顔は見えないが他にも誰かがいる。
そして彼女たちの腕の中には自分と同じように赤ちゃんが抱かれている。これは未来の姿なのか、そう思ったライアに少し年を重ねた自分が語りかける。
──大丈夫、未来を信じて
その言葉を聞いてライアは現実に引き戻された。
あれは本当に未来の姿なのか、今のライアにはわからない、だけどこれだけは言える。未来はなにも決まってないのだと。
夜が明けたのか、スレイは顔に朝焼けの光が指したのを感じ顔を傾ける。
「あぁ~結局、徹夜仕事にになっちゃったか………?」
ポタポタと何かが落ちるのに気がつきそちらを見て、ふっと笑ってから顔をそらした。
「終わったな」




