人物紹介【初期〜越久夜町編】
人物紹介になります。
〖未確認思惑〜イズナ使いの異聞奇譚までの登場人物紹介〗
※未確認思惑〜イズナ使いの異聞奇譚までは主人公が話ごとに異なります。辰美が主人公の話は越久夜町編からです。
【あらすじみたいな世界観】
─「視点」を変えれば未確認生物、神使や人ならざる者が存在している?
世の中には人間からしたら得体のしれない人智を超えた存在(精霊・妖怪・神など または宇宙人)─人ならざる者がおり、得体の知れない生業をしている者─魔法使いやハンターなどがいる。未知の世界は極楽でも地獄でもなく、日常に潜んでおり─人界と異界があり、それぞれ互いに同じ空間いながら異なる世界にいる。人間が人ならざる者に遭うのはお互いの世界が重なった時だ──
日本の首都圏にあるS玉県の山奥にある田舎町、越久夜町に住む女子大生の辰美はある時から人界とは剥離した異界や人ならざる者が見える目を持っていた。
一方世界は神々や摩訶不思議な─超自然的な事柄を信じなくなっていた。
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【登場人物】
◆未確認思惑
【麗羅】
未確認生命物体を狩ってバイヤーに売っている「ハンター」。外見は二十代半ばから後半の女性。過去に起きた出来事がきっかけで全てにおいて投げやりになり、違法薬物に溺れている。
そのため正気でいる時間は短く、おかしな言動でバイヤーの魚子を困らせている。
実際は年齢不詳である。「魔女」という魔法使いではないかという噂がある。
【竹虎】
同じく未確認生命物体を狩って売っているハンターの男性。
いかつい外見とファッションをしており、その筋の人だと勘違いされている。
正体は絶滅危惧種の人虎であり、大の虎嫌い。
ライラとは仕事上コンビを組むことも。
【魚子】
麗羅とは腐れ縁のバイヤーさん。麗羅のことは内心嫌っているものの、なんとなく流されている。
【有屋鳥子】
未確認生命物体愛護団の会長。魔法使いでもあり、ライラとは腐れ縁である。
彼女こそ人ならざる者なんじゃないかと噂されている。
【佐賀島】
屋上にいた女子高生。彼女の行動により、現実が非現実へと傾いてしまう。
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◆瞑瞑裡の鼠
【ヒロミ】
辰美の夢に現れた女性。
「瞑瞑裡の鼠」では吉夢が見れる夢札という悪夢除けの御札を売る一族の娘。祖父を尊敬している。
三ノ宮家の跡取り息子に思いを寄せており、遠く辺境の地である越久夜町へ行くのに抵抗はない。
【リネン】
町の外れにある診療所の正体不明な女医。サッパリした性格で猟銃を扱える。
ヒロミとは顔見知りである。リアリストではあるが、ヒロミの思想を否定したりはしない。
【三ノ宮】
越久夜町にある寺院を継ぐ一族。かつて人らに悪戯や霊験を知らしめたり、異類婚姻譚の伝承を残すなどした霊験あらたかなたぬきの子孫とされている。
三ノ宮家には跡取り息子とその姉がおり、夢札を売りに来るヒロミへは親しみを感じている。
【霊獣たぬき】
町に住んでいる霊獣。大変霊験がある狸の大将を祖をとし、霊力のあるたぬき達で結束している。
【悪い魔法使い】
町を脅かし、何かを企む魔法使い。ネズミの姿をとり、様々な悪行を働いている。
【佐賀島 辰美】
偽物の越久夜町にいた女子大学生。落ちかけた金髪とよれたTシャツが印象的。
以前ヒロミに会ったと話し、その時に落とした単位のことで怒っていた。
悪い魔法使いを知っているそうで…。
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◆イズナ使いの異聞奇譚
【小林 緑】
越久夜町の寂れた商店街にある骨董屋を営む女性。
イヅナという精霊を使役する「イヅナ使い」の家系に生まれ、イヅナに憑かれている。いわゆる憑き物筋。
祖父と母が亡くなり、無気力に陥り部屋は散らかり放題になっているが、彼らが遺した書斎は大切にしている。
魔法使いでもあるが、魔法使いを嫌っている。
【見水 衣舞】
骨董屋に来店し、緑へ頼み事をしに来た女子大学生。
町で起きた事件から彼女の妹が居なくなってしまったというが…。
【辰美】
隣町にある大学に通う大学生。
人ならざる者が見える目を持ち、その能力を悪用し夜な夜な占い師をしていた。
衣舞とは友達であり、様子がおかしいと心配している。
「現実は夢より奇なり」と「瞑瞑裡の鼠」にも登場。
【見水 明朱】
衣舞の妹。事件から姿を消してしまう。
【謎めいた少女】
事件から現れるようになった不気味な少女。被害者と同じ制服を着ているが…。
【三ノ宮の跡取り息子】
「瞑瞑裡の鼠」にも登場する三ノ宮家の跡取り息子。
かなりの美形であり、立ち振る舞いも紳士的ではあるが緑は胡散臭さを感じている。
緑の家にある書斎を貸してくれないかと、頼みに来るが…。
【用語】
★未確認生命物体愛護団
その名の通り「人間」が未確認生物の人権取得を目指し、保護する団体。会長の有家鳥子こそ人外なんじゃないかと噂されている。
★未確認生命物排斥派
未確認生物は野蛮であり危険であるとして、認知されかかっている種族やそれ以前の種族を絶滅させようとする思想と行動。
★妖獣人
妖力を持った獣人。妖狐や人虎、人狼など世間から認識されている種族もいる。魔法使いや人ならざる者が見える人からは存在を見破られてしまうことも。
太古は未確認生物としてハンターや魔法使いの餌食になっていたが、現在は人権を認められ人間として暮らしている。
★夢札
悪夢よけの御札。
魔法使いの業界ではレア物で、なかなか手に入らない。枕の下に敷いて置けば吉夢を見れるメンタルケア商品。
★魔法使い=呪術師
古来より存在するマジナイを行使する人々。
現代社会では絶滅したと思われている。
幸事を取り扱う者と恨み嫉みや負の側面を扱う者がおり、また西洋の魔術やらさまざまな価値観を持つ者などが界隈で活躍しているという。
悪い呪術師からは独特の臭いがすると言われ、毒虫の臭いだと嫌われているらしい。
いわば日本版魔法使い。呪術師という名称は現代では古いとされ、伝承などでしか見られない。マイナスな魔法は表向きには禁止されている。
★イズナ
全国的に存在が認識されている憑き物であり、管狐やオサキなどという名などで呼ばれている。
本作では目が沢山ある、長細い狐に似た精霊。いったん憑かれると彼らは爆発的に増殖する。
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〖越久夜町編〗
〘登場人物〙
【辰美】
自称超能力者。本領はズボラ女子大生、二年生の二十歳。ちなみに成績は悪く、講義に遅れる事もしばしば。
周囲からはその言動により変人と思われているが…。
人ならざる者や異界が見える。その能力を活かして町でインチキの占い師をしている。
隣町の私立大学に通うため、わざわざS玉県のド田舎に越してきた。本来は友情やらは嫌いで仲間意識はないが、自分によく接してくれた緑や見水を大切にしたいと思っている。
明るく振舞っているが暗い過去を持っている。
人ならざる者が見え始めたのは高校三年生から。
過去から逃げるために越久夜町まで引越してきた。
実家は名家で、かなりのお金持ち。だが家庭内はめちゃくちゃで恵まれない幼少期を送ったようだ。
本作の主人公。本名は佐賀島 辰美。
エベルムにこのままでは辰美は自らと同じく、犬人間となり太虚を彷徨う事になると言われ、それにはこの時空をハッピーエンドにしなければならない。
【緑】
越久夜町に住むイズナ憑きの20代後半の女性。先祖代々イズナを駆使して伺い事などをしてきた。そのため周りから魔女と噂されており、実際魔法使いである。
「イズナ使いの異聞奇譚」で正式なイヅナ使いになり、イヅナと意思疎通ができるようになった。
衣食住にだらしなく、俗にいう汚部屋状態。また祖父と母が集めた郷土史などが「書斎」にあり、彼女の知識源になっている。
成り行きで家が辰美たちのアジトとなった。
本名は小林 緑
【見水 】
辰美の友人。越久夜町出身。
変人と普通に友達付き合いをする変わった子。辰美よりは頭がいいと思っているが同じぐらい成績は悪い。
代々犬神筋であったため、家庭では苦労していた。
辰美たちと妹の失踪騒動を乗り切ってからは、越久夜町のフォークロアを調べ卒論にしようとしている。
本名は見水 衣舞
【リネン】
町の外れにある診療所の正体不明な女医。サッパリした性格で猟銃を扱える。
人ならざる者が大嫌いだそうで、容赦なく銃撃する。
彼女にはある秘密があるようで…?
【三ノ宮妙順】
越久夜町にある寺院を継ぐ一族の跡取り息子。かつて人らに悪戯や霊験を知らしめたり、異類婚姻譚の伝承を残すなどした霊験あらたかなタヌキの子孫とされている。
実際タヌキたちをまとめている若大将であり、緑の幼なじみである。
【天道 春木】
越久夜町の女帝。町を牛耳る豪族の末裔であり、天道家の当代である。
そのため町の人々から畏怖の念を向けられている。外見からして年齢は不詳。
辰美たちのサポートをとることも。
【有屋鳥子】
年齢不詳の女性。
越久夜町の女帝・春木の右腕的存在である。
春木に対しては並々ならぬ信頼を置き、とても従順。意地っ張りな所もあるようで、時折傲慢な態度になる。
ネーハというメイド服を着た子供姿の護法童子を連れており、辰美に付きまとうように関わってくる。
行方不明になった麗羅という女性の知り合いであり、探しているらしい。
【悪い魔法使い】
越久夜町の神域を壊し、人の魂を奪う悪い魔法使い。式神を使役している。
【謎大き少女】
緑の骨董屋へ訪れてから、何度か辰美たちの前に現れる。
【竹虎】
同じく未確認生命物体を狩って売っているハンターの男性。
いかつい外見とファッションをしており、周りからはその筋の人だと勘違いされている。
絶滅危惧種の人虎であり、大の虎嫌い。
〘人ならざる者〙
【赤目のカラス】
人語を話すおしゃべりなハシボソガラス。血のような赤い目をしており、自らは式神だと自称する。
普通の人にはただのカラスに見えるのだというが……。
辰美に付きまとい、何かを探している。
※本編シリーズに登場しています。
【ネーハ】
有屋鳥子が連れているメイド。褐色肌の異国情緒溢れるおとこの娘であり、正体は護法童子。
※本編シリーズに登場。
【麗羅】
辰美の夢に出てくる謎めいた女性。壊れてしまっている。
辰美を知っているらしく、一方的な馴れ馴れしい態度をとってくる。ハッピーエンドにして欲しいと頼んできたのも彼女だ。
周りからは全知全能の神とも言われているようだが……?
有屋などから探されており、当の彼女はそれをどう思っているかは分からない。
「イズナ使いの異聞奇譚」で緑とも接触している。
別名「闇を照らす光の者」
【エベルム】
パラレルワールドをまたぐ天の犬。
【山の女神】
越久夜町を支配する最高神に就いている女神。山の神の性質を持ち、森羅万象を眷属とするほどの存在力と霊力を持つ。彼女はこの星の全知全能の神・地球の分霊である。
神世の巫女(人間)へ恋をした罪、また名をつけられた際に人界の時間に縛られてしまう。巫女が自害してからは無気力になり、有屋鳥子に任せっきりになってしまった。
【悪い魔法使いの式神】
文字通り悪い魔法使いが使役している式神。
その姿は変幻自在であり、悪い魔法使いに従順である。
【鬼神】
自らを鬼と称する者。遠い異国の服を纏い、栗毛の長髪の小学五、六年生くらいの少女の姿をしている。大人びた振る舞いをする。
地主神が祀られている神社を住処とし、赤目のカラスの主だとも自称する。
【???】
悪い魔法使いの式神と同じ姿をした人ならざる者。
長らく越久夜町に居たため、町の歴史に詳しい。だが人間を下等生物と見なしている。
本名はアトラック・シンシア・チー・ヌー
《使わしめたち》
【霊獣たぬき】
越久夜町にある寺院に住む霊獣。かつて町を牛耳っていたたぬきの大将の眷属たちであり、子孫である三ノ宮家の当代と跡取り息子へ従属している。
「瞑瞑裡の鼠」では町を守ろうと奮闘し、夢札売りの娘・ヒロミへ協力を求めた。
【稲荷の狐】
越久夜間山の中腹に祀られている稲荷神社の神使。
金色の毛並みと二本の尾を持つ。おじいさんとおばあさんの狐がおり、おじいさん狐は厳格な性格をしている。
越久夜町の創世主の女神が頂点だと疑わない。
追記 加筆修正しました。