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絡繰人形の疑問

自室に連れてきてソファに座らせても眉間に皺が寄りっぱなしの主人にこっそりと溜息をつきながら手早くお茶の用意をする。

本格的なものは厨房にあるのですが、厨房からだと毒味などその他諸々があるので時間がかかる上に冷めてしまいます。猫舌な主人には丁度良いと前任の秘書の方から言われていたのですが何故か熱いのが飲みたいと仰られたのでこうして簡易キッチンでお茶を淹れれるようになったのです。


「お待たせいたしました。熱いのでお気をつけください」


音を立てないようにカップを置き、数歩後ろに下がる。

そして熱そうにカップに口を付ける主人を後ろから見ながら今日の予定を確認する。


「ハイド様、失礼ながら今日の視察はどうなさったのですか?確か、領主との会食があったはずでは。」


私が予定を問えばぎくりと体を強張らせる主人。

ほう、何かあったのですね。と返すと主人は悪戯をした子供のように縮こまってすまないと蚊の鳴くような声で呟かれたので何故ですかと申し上げましたところばつが悪そうにこう仰られたのです。


「あいつが来るって早馬が来たから……」


「あいつってキエルラント伯爵様ですか?失礼ですが何故、あんな人のために?」


先ほど垣間見た印象からするとどうも主人とはかけ離れたような方で失礼ながら王宮で仕事を貰えるほど有能なのかと問うてしまいたくなるような方でした。一介の使用人ごときである私が貴族様をどうこう言う権利など無いのですがここにいるのは主人だけなので少しばかり辛口になってしまいました。それはさておき、何故主人はあの人が来ると言うだけで帰ってきたのでしょうか。


「屋敷のモノが信用ならないのですか、ハイド様。」


「うっ、」


「失礼ながらハイド様。不用意に客人を屋敷内に入れさせるなど不甲斐なかったですが次からはそう言うことがないようにきつく言い聞かせて貰えるようにしておきますのでもう少し屋敷のモノを信用してください。それに、きちんとご説明いただければこのジゼルでも対処いたします。」


うぅと唸る主人にどうしたものかと考えあぐねていると扉をノックする音が聞こえた。唸る主人は気づいてなかったようなので確認するために扉を少し開けてみれば執事長のヴェル様がおられたので中に入ってもらい主人を呼びましたところ慌ててヴェル様を連れ立って出て行かれましたので仕方なく私も部屋を辞し今日の予定であった掃除をすべく掃除用具を取りに行ったのです。




「あ、ジゼル!」


中庭に面したダイニングの窓拭きをしていると同僚侍女であるアイルが此方へやってきたのです。


「アイル?どうしたのですか?」


この時間にアイルが私を呼びにくることはあまりないのです。そもそもアイルとは担当場所がちがうのでめったに会うことなんてありません。ですからこうやってアイルが私を呼ぶと言うことはすなわち――


「ハイド様がお呼びよっ!」


だと思っておりましたよ。


「わかりました。アイル、ありがとうございます」


アイルに一礼してから雑巾をバケツに入れ掃除用具を片付けて持って行こうとしたのですがアイルが慌てて、


「緊急らしいからそのままで!後は私がするからっ」


「緊急ですか……わかりました。ありがとうございます」


私はぺこりと頭を下げてなるべく埃が立たないようにしながらも急いで主人の自室に向かったのです。その間何かあったのだろうかと少しばかり不安に思いながら長い廊下を歩いていたのです。





遅くなった上に短くてすいませんっ

たぶん、次話はもう少しはやくアップできると思います……っ!

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