37:袋の鼠と竜のゲーム(Bパート)
トガからほぼ西に百キロの地点に新しい要塞が出来ていることをフェリシアでは掴んでいたが、実はもうひとつ要塞がある事には気付いていなかった。
いや、全く気付いていないという訳ではなく、多分あるだろう程度に考えていたのだが、其処が国境からどのくらいの距離なのか、どれほどの規模なのかは全く分かっていなかった。
前回、五十万からの大軍を動かしたのである。
セントレア-シエネ-シーオムと繋がる中央街道のシナンガル領内、フェリシア国境近くには、必ず補給集結点となる軍事基地があるはずなのだ。
しかし、考えが少々甘かった様である。
その位置はヴェレーネや巧が考えるより僅かだが奥にあり、規模も基地ではなく都市となっていた。
トガから西に百キロに位置する要塞をスゥエンというが、そのほぼ同経度に問題の街はある。
シエネから西へ百キロと少し離れた地点。
三年前に国交が途切れるようになってから街道の南側に新しい街が作られていた。
副首都ロ-シャンの整備と共にこの都市の建設も行われたのである。
都市の名は正式には『ルーファンショイ』という。
シナンガルの古い言葉で『六つの川が集まる所』という意味であり、水に恵まれた都市の南側の土地には新しい穀倉地帯が出来ている。
軍を集め、糧秣を準備する前線基地としては絶好の場所と言える。
発音が長いので住民から徴税権を持つ議員まで省略して『ルーファン』と呼んでいる。
都市人口は最大八十万人が生活可能で、街の北半分大きく開けられており、此処が四十万の軍を楽に収容できる軍専用区域になっている。
街道を挟んで北側の平野も会わせれば百万の軍勢が集結可能であろう。
現在は都市の住民三十万人の他は常駐軍八万がいるだけであるが、充分な大軍である。
偶然ではあるが、現時点での都市人口と軍隊規模はシエネによく似ている。
現在、この街には議員に委託された街のトップが二名いる。
一人は市長のライ・シンゲン。彼の名前は、ライが姓でシンゲンが個人名である。
通常の名-姓の並びとは逆であるが、彼はそれを気に入っている。
もう一人は、都市守備軍団長のナルシス・ピナー将軍である。
現在ピナーは絶好の機会を捉えて興奮状態であり、加えて気力の漲りは、今や獲物に飛びかかる寸前の虎が筋肉に力を溜めている様なものであった。
まあ、八割の欲と二割の傲慢から来るものではあるが、気力は気力である。
此処から歩兵の行軍速度にして二日の地点、約五十キロ程度西にマーシア・グラディウスがいるというのだ。
どうやら三百キロ程北西にある奴隷農場を襲ってフェリシア人を救い出したらしい。
しかし、寡兵であることは確かだ。
多く見積もっても五十人というところであろう。
農園から更に西にある『竜』の養殖基地から駅伝跳躍で届いた情報である。
しかも、現在は堂々と街道を通っているらしく、狩りに出ていた農民がそれを見つけたことも幸運であった。
因みにコペルが『巧達にツキがない』、と言った事の二つめがこの事である
北のルートを通ってライン山脈沿いの『切り通し』から逃げられたら、シナンガル軍にとってはどうしようもない所であったのだが、巧達としては避難民を満載したトラックでは其処への直行ルートは厳しすぎて取れなかったのだ。
(切り通し=崖に挟まれ道が細くなっている地点、関所や防衛点になる)
ピナーは考える。
丁度この街の周辺からなら北に向かう平原があり、切り通しに向かうつもりであろうが、奴らは未だに此処に街があることを知らない。
北には既に少数ながら兵を送ってある。捉えることは可能だ、と。
『マーシア・グラディウスを討つ』、どれほどの功績になるであろうか。
議員職は間違いあるまい。
もしかすれば、この街が自分の直轄地になる可能性もある。
この街でなくとも良い、もっと税収の良い街がローシャン周辺にはいくらでも出来つつあるのだ。
それに何やら、魔法で動く荷車まで三台も持っているという。
『新兵器』
こう云う言葉に議会は弱い。
一月半前のフェリシア侵攻は、確かに結界破壊地点を探す為の囮ではあった。
しかし、何らかの爆発力のある火攻めが行われ、翌日には文献にある『火箭』と呼ばれる兵器であろうと思われるもので、二日間で十二万人の被害を出して撤退せざるを得なくなった。
トレビッシュ二十基が一瞬で消えたとも聞く。
また二週間前には山で巨人を見たという報告もあり、現場を確認した処、それも事実であった様だ。
悔しいが流石は魔法王国フェリシアである。
自分が魔法荷車を捉える事が出来れば議会は、『対抗するために』、と研究の予算を多く得られる領地を与えるに違いない。
ピナーは七名の大隊長を集めた。
シナンガルの兵制は、十人長、百人長、千人長、と来て大隊長である。
これはフェリシアも変わらない。
ただ、都市の守備隊長をその規模に合わせて軍団長と呼ぶかどうかの違いはある。
さて、会議は、ピナーにとっては良い意味で揉めに揉めた。
街に残る守備隊一万を決めなくてはならないのだが、誰もが残留を嫌がったのである。
今まで相手にしてきた部下達とは全くの逆であると、ピナーは笑みがこぼれる。
彼らの殆どは議員の次男以下で将来は領地が得られない。
自分同様、手柄に飢えているのだ。
また誰もが七万の軍勢なら、喩え『戦魔王マーシア』と言えども必ず倒すことが出来るであろう、と考えていたことも大きい。
大隊長の一人が言う。
「あの女が、いくら強かろうが奴隷を守って自由に動けるはずがない。
また、奴隷がいなくとも波状攻撃を繰り返して休ませなければよいのだ」
「うむ、包囲は可能だ」
また別の男はこういった。
「新兵器がある以上、それを捨てて跳躍することも出来まい」
誰かが賛同する。
「出来るなら、とっくにこの国から出ているはずだ」
「それに新兵器と言っても『輜重の新兵器』という意味で、只の荷車だろ。
ロッジが破壊されたという報告はない」
大隊長達は孰れも三十歳を廻ったばかりのものが多く、誰もが血気盛んである。
何よりマーシア・グラディウスを討つという、将軍職に手が届くチャンスでもあるのだ。
当然ながら、熱も入ろうというものである。
結局、最年長のポワロが都市に守備として残ることになった。
本人曰く、
「皆さんと戦魔王が相対し、疲弊して動けなくなった所で予備兵力として出陣しますよ」
最後のとどめは自分が刺すと言い切った。
なるほど、そう言う考え方もあったか。と若い大隊長達は感心したが、
『それなら出番を無くすまで』と返しもした。
ピナーはその言葉に頼もしさを感じて、やはり笑みがこぼれる。
続いては北部に向かうルートを遮断する。
まずは一万である。既にピナー直下から千人派遣してはいるが、万全を期す必要がある。
仮に奴らが揃って、北に向かうなら七万の軍で迎え撃つ。こちらの方が楽だ。
乱戦になった時、荷車を狙えばマーシアといえど必ず隙が出来る。
マーシアが囮を買って出て、南に逃げてくれれば川の多い地方である。
一台は引き連れていくだろうが、魔力荷車も動きがとれまい。
追い詰めるには絶好の地の利がある。
北に向かうものは、奴隷にされていた避難民達であろう。
別行動を取るであろうか? 護衛として共に行動するであろうか?
此処が悩み所であった。
結局、二手に分かれる可能性も考えて計画を立てる。
最も若い、二八歳の大隊長であるルナールがポワロに習い北を引き受けると言う。
「奴隷達を全滅させた後、返す刀で戦魔王を追う。奴ら全員がこちらに来るなら一番槍である」
残りの五人はそれを聞いて笑った。
「マーシアを一万で仕留められるなら誰も苦労はしない。
それに奴隷どもも魔法荷車を使っているそうだ。
奴らだけでも仕留めるのには時間が掛かるぞ」と、
からかわれたルナールは少し腹を立てたものの、会議は既に『楽勝』のムードである。
何と言っても今回は、『竜』の初陣である。
空からの攻撃など史上初の試みであるため、それぞれの大隊長の期待は大きい。
あちらが魔法荷車なら、こちらは『竜』だ。
しかも七頭。
この戦いは今までにない面白いものになる、と彼らは思った。
このような最前線都市に進んでやってくる様な議員の息子達である。
先にも言ったが、上の男兄弟が急死でもしない限り後はない。
要するに野心家だらけなのだ。
会議室にノックの音が響いた。
「どうした!」
ピナーが入室を許可すると、伝令兵が入ってきた。
斥候からの連絡が駅伝跳躍で入った。
これが戦いの前の最後の伝令である。
最大三キロしか跳べない魔術師らに、駅伝方式を三度、四度と繰り返させた。
昨日今日と連続である。
流石に無理をさせすぎたかとは思うが、監視の手を緩める訳には行かなかった。
四十名以上の魔術師が今日から三~四日は使い物にならない。
残念ではあるが、情報は充分に手に入れたと思う。
それに戦闘専門の魔術師はまだまだ多い。
「奴ら、小休止に入ったようですが、
奴隷を乗せた二台だけが先に北に出発したようです。
戦魔王は残りました。
この街に気付いた様ですので、間違いなく囮になると考えられます。
今までのペースですと予定通り、明後日には竜と挟み撃ちが可能だそうです」
会議室に歓声が上がった。
だが、先に出た魔法荷車二台を逃がしてはならない。
北を押さえる事を宣言したルナールは敬礼も慌ただしく、急ぎ自分の部隊を率いる為に会議室を退去した。
残りの大隊長達も次々に将軍に敬礼して出て行く。
出陣に備えて、部下に指示を徹底させなくてはならない。
明日の昼に出撃すれば、相手の進行速度にもよるが、明後日の午前に戦魔王マーシアと激突かる事になるのだ。
最も有利な状況なら朝日を背にして有利に戦える。
少なくとも不利にはならない。
将軍は街道からどの様にマーシアを南に追い込むか、残留するポワロと共に話し合いに入った。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
十六歳のカレシュ・アミアンは、今は哀れな状態である。
彼女はほんの二週間程前までは、魔法部隊の新人としてはかなりの腕前である事から、将来を嘱望されていた。
二年もすれば、平隊員から、十人長として小隊ぐらいは任されるであろうと皆から思われていたのである。
魔術師は中隊というものが無く、大隊が五十名であるから二十代に入る頃には『アミアン殿』と呼ばれている可能性は高かった。
ところが今は、飼育桶を担いで豚の臓物を運び、竜を世話する日々である。
あの巨人を見たショックで魔法が使えなくなったのだ。
樹をなぎ払い。剣士を一瞬で消し、二人を踏みつぶした。
彼女より上位の魔術師が放ったあの火炎は、フェリシアの魔術師に匹敵するものであったと思う。
ところが、あの巨人は当たった事にすら気付いていなかった。
先任魔術師は、まるで腐ったイチジクの様に潰された。
そこから先の記憶はない。
気がつくと、麓にいた。
どうやって降りてきたのかは知らない。
自分でも夢かと思ったが野営地の上官達を案内した。
誰も見るまでは話を信じなかった。彼女自身もそうであったのだが。
仲の良かった剣士が半分になって梢の高きにぶら下がっていた。
どうしようも出来なくて泣きながら、花を摘んで供えた。
それしか、彼女には出来なかったのだ。
『魔法など何の役に立つのだ……』
そう思った瞬間から、魔法が使えなくなった。
此処にいる竜達を誰もが恐れる。
しかし、あの巨人に比べれば如何ほどの事もない、と彼女は思う。
そのお陰で初日から恐れずに触れた為か、竜達は彼女の言う事はよく聞いている。
何年も飼育していても油断すれば未だに噛みつかれる人もいるそうだが、彼女は平気である。
不思議なものだ。
彼女はこの竜達が『竜』に見えない。
竜とはあの巨人を指すのだろうと、彼女は思うのだ。
一瞬でこの竜達の体ほどの大木五~六本が消えてしまった。
あのような事はこの竜達にも絶対に出来ないであろうと思うと、まるで眼の前にいる竜が小鼠の様に思えてくる。
碧い竜がいる。
他の灰色の竜と違い、駄目な竜だそうだ。
自分に似ていると思い、彼女は次第にその竜といる時間が長くなっていく。
一昨日、七頭の竜が飛び立っていった。
初めての竜の戦いだという。
『あの巨人に出会わずに済めば良いのだが……』
そう思いながら彼女は碧い竜の首筋を撫でた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「で、ルースさんはこの戦争に反対して、政敵に嵌められ牢屋にぶち込まれたと、」
巧達の捉えた捕虜はサミュエル・ルースと名乗った。
先祖は本来のシナンガル人ではなく、トガの西の都市スゥエンを中心とした国の出身で、スゥエンという名も元々は街ではなく国の名だったという。
六ヶ国戦乱でシナンガルとフェリシア以外の四つの国は滅んだため、覚える者も今は少ない。
歴史書の中に残るだけだ。
では何故、奴隷にも落とされずに議員などと云う貴族階級にいるのかというと、先祖が元々スゥエンで名家であった事、そして奴隷制度が始まる前に、初めて『竜』の卵を持ち帰ったのがルースの先祖だったのだということから功績が認められ、議会への道が開けたのだという。
奴隷農園にいたのは、罪状として死刑にするほどではないが、牢には入れなくてはならない罪であったこと。
しかし、普通の牢に入れられたなら、同じ囚人のシナンガル人から痛めつけられるか、殺される恐れがあるとして、安全な刑務官の下で個別に刑期を過ごす権利を勝ち取ったのだ。
多少の金が動いた事も否定はしなかった。
そして、現在、巧達はルースから『ルーファンショイ』、即ちルーファンという街の存在を知る事となった。
「なるほどね。時間的に見て奴らが急げば、丁度、街をみつけそうな当たりで後から竜に迫られる事になるな」
巧は、顎に手を当てて考える。
深刻と云うよりは何か計算でもしている感じだ。
「巧さん。これ拙いですよ」
逆にカレルやロークは心底での心配顔をしている。
後方からは七頭の竜、前方からは最低でも五万の大軍。
完全な挟み撃ちである。
桜田がいきなり手を挙げた。
「ハイ!」
「どうしたの?」
巧が訊ねる。
「この状況って、半分くらいは美味しくないですか?」
その言葉を聞いてハインミュラーが笑った。
「凄い嬢ちゃんだな! 気付いてたのか!」
巧も笑った。
地球人三人組だけがゲラゲラ笑い出したのを見て、フェリシア人、シナンガル人が呆然としている。
だがコペルだけは”うんうん”と頷いては巧に向かって、こう言ったのだ。
「竜を倒すのは難しくないとして、問題点はどう解決するつもりで?」
「竜を倒すのが難しくない!!」
今やマーシアを除いたフェリシア人達は誰もがあきれかえるしかない。
いや、マーシアとて実際は“空中はやっかいだな”と思って居る。
しかし、マリアンが(お兄ちゃんに何か考えがあると思うよ。それに銃もある様だし)
そう言った為、平静を装えたのだ。
アルスは、自分が竜と戦うのかと思い、ゲンナリとしていた。
巧は少し考えていたが、考えが纏まった様である。
桜田とハインミュラーに確認と修正を求める。
話の途中で、桜田が大きく首を横に振り、男性二人が宥めたのだが言う事を聞かない。
結局、男性陣が折れた。
「コペルさん、あんた何故、此処まで親切にしてくれる?」
話し合いを終えた巧は、コペルの質問に答える前に逆に質問をしてきた。
コペルは嫌な所を突かれたという顔をする。
「うん……、言わなきゃいけない?」
「あんた、嘘はつけない様だな。出来ればで良い。話せる範囲で頼む」
コペルは少し間を置いたが、こういった。
「フェリシア人が好きなんですよ。唯、シナンガル人も積極的に嫌いたくもない」
「妙な理由ですな」
これはカレルである。
「都合が良いな」
ロークが呆れた様な声を出す。
コペルは二人に向き合って尋ねる。
「人として平等に、生きようとする人々を見るのは変?」
ロークが切り返す、怒りの籠もった声だ。
「子どもにあんな酷い事をする連中を『嫌いたくない』、など納得できるか!」
彼が先程ルースを三十式から引き出す時に手間取っていたのは、中でレータに会った為だったのであろう。
話をしたかどうかは分からないが、痛々しい包帯姿と放心した彼女の目は見ているはずだ。
彼は弱者に対して優しい。
それが怒りに転化するのは当然の帰結であった。
「彼らが憎い?」
「憎いね」
「では殺しますか?」
「殺すさ」
間があったが、コペルは首を横に振って困った様に言った。
「私なら出来ます」
「何をだ?」
ロークの不審な顔に返事はすぐである。
「シナンガル人を殺す事」
「其れは俺にもできる」
馬鹿にするなと言う顔でロークは沸騰直前だが、次の一言が彼のみならず、その場の空気を凍らせた。
「四億人全て? 一億まで? それとも百万人?」
ロークが息をのむ。
ハインミュラーは自分が何故この男を恐れたのか分かった。
能力では無い。
この男、今は良いとしても『その能力』を使う事について、
『必要ならばやる』ことを躊躇わない人間なのだ。
いや、まず本当に『人間』なのか?
何より、質問が鋭い。具体的な数を出されると人間は怯む。
三百人殺す事にさえ彼らはあれほどの葛藤を見せた。
当然だ。
戦車や戦闘爆撃機で砲弾や爆弾を放る訳ではない。
その手に相手の死を感じなければならないのが、この世界の戦争だ。
この男には百万単位の大量殺戮も可能だろう。
マーシアの様に狂気の中で行うのではない。
その罪を感じながら、それでも実行できるのだ。
心底、恐ろしいとハインミュラーは改めて思う。
最も『恐怖』を友人として生きてきた老人にとって、彼を恐ろしいと思う事と彼を嫌う事とは別問題ではある。
実はマーシアと老人は根っ子の処で似ている。
「あんまり、興奮するな。ローク」
巧が間を取り持った。
「コペルさん失礼した。みんな気が立ってるんだ」
「うん。わかる」
「ありがとう」
巧は最初の頃の自分を忘れたかの様に、コペルに対して友好的である。
「信用してくれた?」
「う~~ん、実はよく分からない。
ただ、あんたが嘘を吐かなければならない理由に突き当たらないんだ」
「それを信用という」
「かもね」
「それで、どうする?」
「みんな集まって! 魔術師のロッソやネロ、トレも全員だ! アルバはリンジーを呼んできてくれ。頼む」
「それと、ルースさん。ちょいと訊きたい事がある」
全員が集まる間に、巧はルースとかなり根を詰めて話をした。
全員が揃うと巧による作戦の説明が開始される。
時々、巧に請われる形でハインミュラー老人から各員に幾つかの注意が入った。
次回は竜と御対面になります。
しかし、巧は闘いにおいては『ズル』が好きだからなぁ。




