マジカルメモリー
「ピ・ピ・ピピピピピピ」
「ど、どうしたんだ、美崎」
私、海音寺グループの、専属ロボット美崎。でも、もう、そんなには、長くない。実は、私、今年で、
10年目そろそろガタがくると思ってたけど、やっぱりそうだった。
ガタが来たロボットは、ゴミ処理場へ、そして、灰に。ね、悲しいでしょ。私、もうちょっと、智の、
子と見てたかったのにな。・・・ま、ガタが来たから仕方ないけど。
「き、崎、美崎」
「ん、ここは?」
「お、おい。美崎、自分ちを忘れたか」
「智」
さ、さ、智だ、嬉しいまた会えて。ああ。でもどうして?
「おい、お前、俺は、智じゃねぇ」
「え、嘘」
「ほんとだって。・・・その、智っつうのは、お前がつかえてたやつだろ。そいつはな・・・」