その27
短めです
「ラルー起きて!朝だよ」
ユサユサと優しく揺り起こされた。
色々と考えてて寝たのが遅かったからもう少し寝たいが何度も名前を呼ばれようやくが目を覚ますと、目の前にクラスの顔があった。
「え!!!クラスどうして此処にいるの?」
「フィーダがラルーを迎えに行ったのに夜になっても帰って来ないから心配してたんだよ。あいつ、またどこかほっつき歩いてるかと思って、こっちに来てみたら、フィーダとラルーが一緒のベッドに寝てたから思わず、魔法でフィーダを突き飛ばしたといた」
「え!そうなの。全くわからなかった!」
「ラルーの眠りを妨げないようにちゃんとラルーには防音防振の結界を作ってから吹き飛ばしたから気がつかないよ」
そう言って綺麗な顔に母様そっくりのあの笑顔を浮かべる。相変わらず激しく妹贔屓な兄だわ…
「それじゃ、今フィーダは?」
「罰として薪割りさせて、それが終わったら隣のスミスさんに例の箱とラルーが作り置きした薬を預かって貰いに行かせた。ラルーは、早く着替えておいで。下で朝食作っておくから」
「え!クラスがご飯作ってくれるの?」
「これでも、こっち(人間の町)にいた時は、家事全般は僕の仕事だったからね!でも、腕を振るうのは久しぶりだから期待しないでよ」
私の頭を優しく撫でながらクラスが部屋から出て行った。
「フィーダ!がっつくなよ。もう少し、静かに食べれないのか?」
「朝から薪割りさせられたんだぜ?腹減って死にそうなんだから、大目に見ろよ!」
「あんたが無理矢理、私のベッドに入って来たから悪いんでしょ!」
「何だよ、二人して!かわいい弟にもっと優しくしてよ」
「「「可愛くないから!」」
「声揃えて言うなよ〜凹むだろ…って事でお代わり!」
「お前は、全く懲りないヤツだな…スミスさんにはちゃんと話したのか?」
「あぁ、俺の笑顔で快くOKしてくれたよ!」
「あんたは、本当にそうゆう所は、父様譲りよね。ジゴロになれるわよ」
「処世術に長けてるって言ってよ」
久しぶりに、三人揃った食事は会っていなかった時間を直ぐに消し去り、昔からそこにいたような屈託のない笑いに包まれて幸せを感じた。
その後、後片付けをし作り置きをした薬をスミスさんに預け三人で家を出ると、薬草を栽培している畑に二頭のペガサスがいた。
「ねえ・・・なに、この激しくド派手な馬は?」
「あぁ、こっちに来るときにおじーさまがこれに乗って帰れば早いからって言われて乗って来たんだ。」
「俺の時には何にも言われなかったぞ」
「日ごろの行いの成せる技だ。」
「チェッ!あの、狸じいめ」
おじーさま、フィーダにペガサスを托さないのは正確です。
そうして、一頭は荷物とフィーダが、もう一頭は、クラスと私が乗ると、ふわっと宙に浮き勢いよく空を駆けはじめた。
こ、怖い!地面がミニチュアくらい小さくなってる!落ちたら死んじゃう………
ギュッとクラスに抱き着きながら目をつむり早くサルン家に着く事を願った。




