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真・枕営業の魔法少女  作者: 木mori
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【第二章】第一部分

梅子には幼なじみで親友がいた。いつも一緒に遊んだり、時間をつぶしたりしているから、気持ちもすごくわかっている。

それは普通の友達関係ではなし得ないようなレベルで、相互理解ができている。

幼なじみとは世にいう沽森byオバチャマである。同い年ですごく仲良しである。

沽森byオバチャマは当時売れっ子だった『タレントのおばちゃま』と同じ名前だったので、幼女時代から一人称はオバチャマであった。沽森byオバチャマはそれをたいそう気に入っていた。

梅子の一人称はそのまま梅子だったが、自分の誕生日が沽森byオバチャマよりも後だったので、『永遠の妹・梅子』と名乗っていた。誕生日とは恐ろしいもので、先に生まれた者は永久に、誕生日が前に来るのである。

ここにふたりがいつも一緒にいるのは、同じ孤児院で生活していたからである。さらに、仲が良いだけでなく、同い年として、梅子は沽森byオバチャマをライバル視していた。

ある時、ふたりは同じ男子を好きになった。その男子は沽森byオバチャマを選んだ。これがその後のふたりの人生の岐路となった。

ある時、梅子が体育座りしてあくびしていた沽森byオバチャマの前に立って、声高らかに宣言した。

「オバチャマは永遠の妹・梅子のライバルだよ。何かにつけて、競争を挑むからね。そして全勝して、永遠の妹・梅子の前にひれ伏すがいいよ!」

しかし、沽森byオバチャマの持って生まれた才能と運の違いか、わずかの差で梅子が敗退するということを判で押したように繰り返していた。その都度、梅子は地団駄踏んで悔しがり、孤児院の設備を破損しては、院長に叱られていた。

本来仲良しだった梅子に、冷たい眼で見られる日々が続き、沽森byオバチャマは次第に、表に出なくなっていった。


月日は流れて、中学卒業時の進路を決める時、沽森byオバチャマは魔法少女省の魔法少女になることを決意した。まともな高校生活が送れると思わなかったからである。また魔法少女省の試験は魔力重視であり、学力は必要だが、学歴は不問の役所でもあったからである。沽森byオバチャマも梅子もハイレベルの魔力を保有していたから、採用試験には有利な立場にあった。


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