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管理人さん、裏切られた

改編中2018.5.20

 

「ふふ~ん。

 ふ~ん。」

 のんきに鼻歌を歌いながら内部の骨格や機能を付けたとこでとりあえず中断させといた新しいドールの外見を決めることにした。

 ヒュビリスはおれと違い黒髪のと標準的な10代後半の骨格にしたから見た目だけは健康的な少女だけど、今回はおれに威圧感を与えないような8歳くらいの男の子にしよう!


 ちっちゃい大食漢ってロマンあるしね!


 あとは性別と外見は最近設定した再生カプセルに入れて置けば自動でやってくれるしさっさと終わらせて同性の仲間を増やすか~♪

 外見はおとなしめな男の子で髪はまぁ、銀色とかでいいか。眼の色は…めんどくさいから同じでいいや!


 よし!

 後はほっておけば完了まで大丈夫だな~。



「マスター!

 どこですかー?」

 遠くでヒュビリスが呼んでる。


「おろ?

 なんか呼んでる?

 なんだろう?


 はーい!

 ここだよー!」

 返事をしながらおれは部屋を出て彼女を探しに向かった。

 工房に鍵を掛けずに……。

 この些細な事がのちにおれの立場を揺るがすなど全く思わず……。


 ──数分後…──

「これが新しい兄弟姉妹ですか。

 ここは潤いの足りないマスターのために女の子を増やすべきだと思うのです。

 と、いうかマスターは思考が独り言として漏れてるのに気づいてないのですかね?

 それに…こんな適当な外見では楽しめ…おっと!

 彼らが可哀想ですよね!

 ここは長女たる私の出番ではないかと思います。


 まずは、髪色をピンクにして性別を女の子にして瞳は碧色…

 外見年齢はこのままで、双子だから見分けが付かないですね~

 起きてからうんと可愛い服を作らねばなりませんね。急務ですね!


 では、新しい妹達。

 会えるのを楽しみに待っておきますよ?」

 ヒュビリスはそう呟き、物理的に外からドアが開かないよう炎で溶接し去っていった。



 一方、おれはそのころヒュビリスの仕掛けた落とし穴とローショントラップにはまり半べそかきながらヒュビリスを探し城を彷徨っていた。

「どこ〜…ヒック

 ヒュビリスどごぉ〜?グズッ」



 三日後、おれは工房に立ち入ろうとして部屋が封鎖されてることに気付いた。

「あれ?

 なんで溶接されてんのかしら?


 ヒュビリスー!


 どこー!!」


「後ろにいます。」

 音もなく背後に這い寄ったヒュビリスさん。


「うわぁっ!?

 びっくりした!


 ところでヒュビリスさん。

 工房が物理的に封鎖されてんだけど原因知らない?」


「あぁ、知ってますよ。

 大切な新しい家族の為に誰も立ち入れないように私がやりましたから。」

 ヒュビリスはさも当たり前ですと言わんばかりの態度でそう返してきた。


「いやいや、おれ造物主だから!

 どこの世界に作り手すら入れない工房があんのさ!?」


「うるさいですね。

 クソ虫の分際で…


 そろそろ、新しい子も起きるでしょうし起きたら内側から開けられるよう細工してありますからそのうち開きますよ?

 造物主様クソはおとなしく待てないのですか??」


 なんかぼろくそ言われた…。

 もう、アカーン!

 少しは言い返しても罰は当たんねぇ!

「良いもんね!

 ヒュビリスさんの貧乳! 貧そu!『は? 腐らせて燃やすぞ!チビ餓鬼が!!』…ごめんなさい。」

 どうやら、おれは逆鱗に触れてしまったようだ…。

 夜叉に捕まった。

 これは無限お仕置きコースか…ガクブル。


「………。

 誰か!

 誰か助けて!!

 やだ!

 行きたくない!

 コイツのお仕置きはドS一直線なんだよぉぉぉ~…。」

 こうして、おれは引きずられながら空いていた部屋で次の日まで散々ヒュビリスに虐められ尽くした…。

 水に沈められ、硫酸で体を洗われ、炎の熱風で乾かされ、マッサージという名の踏みつけを食らい、最後に明らかに毒といった塊を口にほおり込まれ飲み込むまで口を塞がれた。


 もう、禁止ワードは言わない…ぐずっ



 =================


 次の日。

 おれ達は工房にいた。

「これは見事に『無い』ね。」

「確かに何もないですね。」

 そう、工房には素体用の集めた素材の山があったはずなのだが綺麗に消えていた。

 ついでに新しい機械玩具人形ドールも居なかった。

 カプセルが二つとも開いてるということは目覚めたハズなのだがなぜか素材もない

「…ふっふっふ。

 ワトソンくん!

 謎は全て解けたよ!!

 答えはドールがどっかに持ってたんだ!!」

 隣にいるはずのヒュビリスさんの反応は無い…


「あの、ヒュビリスさん?

 反応してくれてもいいんですよ??」


「ちょっと、話かけないでもらえますか。

 知らない人と話したくないので。」

 真顔だった。

 真顔でバッサリ切り捨てられた!?


「よし。切り替えよう!

 とりあえず、行方不明のドールを探しに…。

 あれ??

 なんか良い匂いしない?

 なんか中華系の料理みたいな…?」


「はい、確かにしますね。ゴミ屑。」


「うわ!

 ナチュラルに新しいのぶっこんできたし!?

 とりあえず、食堂にいるのがわかったから行こうか」

 おれ達は匂いに誘われ食堂へ向かってみた。


 なお、食堂に着くまでにヒュビリスさんの蔑みが新しく三つ増えておれの心に三つの風穴をぶち抜いていった。

読んでくれてありがとうございます<(_ _)>

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