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管理人さん、お家帰った

 

「ふぅ、ようやく一人になれた。

 もう二度とあんな試作品は作らんようにしよう!」

 工房で一息ついたおれは帰った時のことを思い出した。


「帰ってくるとは思わなかったに…

 むしろ、迷惑のお詫びにちょっと顔面壊れていれば良かったに。」

 帰っていきなり、ヘスに辛口で責められた。

 おれが変な扉開いたらどうしてくれる!?



「あらあら~?

 貴方が造物主様ねぇ~??

 あ、名前よろしくねぇ~。」

 なんか見覚えあるおっとり美人がお茶飲んでるんだけど…?

 おれは男性体にしたのになんでおっぱいついてんの!?!?



 新しいドールは長めの茶髪を団子状に纏めた髪型と深い緑色の眼をした女性だった。

 おれの組み込んだ筋肉どこ行ってしまったの…?

 もしかして、あれはおっぱいではなく雄っぱいなのか!?

「あ、名前はもう決まってるんだ!

 お前の名はヘルマ!

 ついでに聞くけど、それはおっぱい?

 それとも雄っぱい??」


「あら~?

 名前は時間がかかると思ったけどすぐ決まったわねぇ~。

 これぇ~?

 これはどっちでもあるわよ~。

 造物主様が男でも女でもあるように作ったじゃない」


 なんてことだ!!

 おれは男性体に女性の意識を埋め込んだつもりなのにどっちにもなれるとか!

 触っても半分は雄っぱいってことだろ!?

 なんて恐ろしいものを作ってしまったんだ…。おれはっ!?



 そういえば、そろそろ招くための準備しないとな~。

 って言っても部屋を整理して休める空間の提供と案内と食事位だけど、食料は双子が毎日のように捕ってくるからなぁ~。

 ハチさんたちに貰ったハチミツで蜂蜜酒(ミード)って作ってみたけど、おれ達はお酒飲まないから味の良し悪しがわからん。

 不味かった場合を考えて地上で適当に素材売って金を作って良い酒買っとこうかな

 そんなことを考えながら、整理整頓して招くための準備してたら一か月経っちゃった…。

 うん、おれは悪くないから急いで招こう!!






 やってきたよ

 地上世界。


 とりあえず、たくさん貰ったハチミツ売ろうかな。

 どうも巣別れをしたみたいで巣が増えてた。というか増築的な感じで二つの巣が繋がった物がデン!と鎮座してたのは驚いた。



 ここはお約束の冒険者ギルドってやつでしょうよ!!

 ーキィィー

 扉を開けると呼び鈴みたいに音が出て中にいた人の視線が集まるが全部おれをすり抜けて隣に立ってたヒュビリスさんとヘルマに注がれる。

 見事なほどに二人とも反応しないね…


「どこで素材の買取とかってやってるのかな?」


「マスター?

 私も初めてですよ?

 聞くなら職員にしてくれませんか?

 私たちはここで待ってますから。」


「えっ!?

 来てくん無いの!?!?」

 まさかの『はじめてのおつかい』だった。

 はよ行けと言わんばかりの眼で睨んでくる我が人形。

 なんて性格の悪い奴だ! ちくしょう。



「あ、あのぅ~。

 素材の買取って何処でやってますか?」

 どうよ? 子供らしい純粋な一面出てるでしょ??


「こんにちは。

 ボクは誰かに頼まれたの?

 でも、ギルドに加入してないと買取価格が下がっちゃうけどその辺は大丈夫かな?」

 人懐っこい笑みを浮かべた受付嬢がそう返してくれた。


「あ、はい!

 大丈夫です。

 お願いします!」

 おれはそう言って瓶入りのハチミツを取り出す。

 ちなみに収納とかアイテムボックスとかそんな便利なものは無い!

 リュックサックだ!

 登山とか行けちゃうレベルの大きい奴だから何度も後ろを歩いてた二人に引きずりかけたリュックの紐を踏まれてガクンってやられた。

 絶対許さない!


「えっ!?

 これってダンシングビーのハチミツ!?!?!?」

 え?

 蜂蜜って見分けつくの?


「あの?

 なんか不都合ありました?」

 なんかめんどくさい匂いを感じるな~。

 さっさと売って終わりにしたい。


「ボク!

 これ何処から持ってきたのっ!?

 これを取った人は何処なの!?」


「え、え~と。

 家で採れた奴です。

 採ったのは自分です…。」


「ダンシングビーが民家に居るの!?

 大変!!

 早く緊急討伐を組まないと…!

 キミは何処から来たの!?

 早く周辺の人払いをしないと!」


「いえ、遠くから来たので大丈夫です。

 家以外に民家はないですし。

 それより、買ってくれないなら帰っていいですか?」

 お家はお空の上でぇ~す。

 もう、めんどくさいよ~

 おれが困ってるのに二人とも談笑してるし…。


「え?

 でも、ダンシングビーよ!?

 危ないのよ!?」


「いや、蜂の種類言われても見分けとかつかないですし。

 なんですか?

 ダンシングビーって。」

 ほんとにおれは知らないのだ。

 かなり頭がいいから普通じゃないとは思ってたけどおすそ分けとかくれるし気のいい隣人。いや隣虫か?なだけだし。


「はぁ…。

 信じられないわ。

 ダンシングビーの蜜を知らずに持ってくるなんて。

 いい?

 ダンシングビーはいわゆる原種なのよ。

 原種生物はありとあらゆる枝分かれした同種この場合は蜂だけど、とにかく全部の特徴を兼ね備えてるの!

 だから、肉食性の凶暴さとか集団で外敵を殺す特性とか持ち合わせててひじょーに危険なのよ!

 その代わり、蜂蜜はあらゆる花から集めるから複雑な甘さと滋養強壮の効果があってものすごく希少品なの。

 ここにある量を全部買い取ったらここのギルドの財政を圧迫して依頼金を払えないとかありえるわ。

 でも、私は宣言しよう!!

 買い取ります!!!」

 受付さん途中からテンパって変な感じになってるな。

 まぁ、売れるなら良いけどこれって絡まれフラグとかじゃないかな…

 なんとなく後ろを向いたらすでに二人が守ってくれてた。

 流石、おれの魂を分けた存在! 最高です!


 昼間からここにいたってことはそんなに強い奴らじゃないだろうし、外で襲われたら捕まえてヘルマの毒の実験体にしちゃえばいいか。


「ちょっと聞いてますか!?」

 受付さんがお怒りだ。

 どうやら、おれの意識が後ろに行ってる間になんか話してたらしい。


「良いですか?

 今回はギルドに加入してないのでお支払いできるのは15%マイナスされて大金貨25枚になります。

 ところでどうですか?

 ギルドに加入しません??」


「あ、遠慮します。

 身分証もいらないし加入したらなんか…めんどくさそう。

 加入したら絶対めんどくさい柵とか与えられてゆるゆると過ごせなそうだし。

 どうせ、ギルド員同士の私闘は禁ずるとか余計な決まりに縛られそうだし。」

 さっと渡されたお金を貰って逃げるようにギルドを後にする。

 尾行されても二人がいる限りは安全だからここにいるより面倒事もすんなり物理的に終わりそうな気がするんだよね。


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