管理人さん、表舞台にちょろっと現れる
カナメさんの発表も中盤まで来て全く新しいアイデアの内容を聞き会場の注目を集めてる時、衛兵が走ってきた。
どうも、抜剣してるしきな臭い何かがおこりそうだ。
……あ!
しまった!!
研究室のトラップ解除しとくの忘れてた!
もしかして、それ関連?…いやいやいやそんなわけないか。
近くの貴族っぽい中年が衛兵を捕まえて事情を聞いていた。
「何事だ!
仮にも王族が来ているのだぞ!?
研究所の全員に不敬罪を適応されたらどうするんだ!!」
おおぅ、めっさ怒っとる。
でも、一つ間違えたら反逆とも見えるから当たり前だな。
「は、はい。
なんでもブヒンダ室長が重傷を負ったらしくてカナメ研究員がやったと室長本人が言っていると…
ですので、室長の命令で捕縛もしくは抵抗するなら殺害してよいといわれまして。」
あかーん。
絶対、それっておれが忘れてたトラップに引っかかったってことだろ。
バレたら怒られるでは済まなそうだからバックレようか!
ってだめだ!
カナメさんに罪が行くじゃん!
ど、どうすればいいんじゃーぃ!?
「とにかく、わたしは貴賓席にいる方々に説明してくるからやるならさっさとやれ!」
やべぇ、解決策が思いつかないぃぃ~!
「ちょ、ちょっとなんですか!?
なんで衛兵が壇上に上がってきてるんですかっ!?!?」
演説してたカナメさんに衛兵が包囲網を展開して追い詰めた後、抵抗されないように膝立ちにさせる。
ここは出たとこ勝負するしかないのか!?
考えてる暇ないしこうなれば自棄だ!!
「ちょっと待ったぁぁぁー!」
かっこよく衛兵の隙間をすり抜けて間に入る
…と同時に床で滑ってそのままカナメさんへスライディングラリアットをかます。
「がふっ!?!?」
「痛たた…。
あ、カナメさんっ!?」
カナメさんは白目を向いていた。
まぁ、綺麗に入って頭ぶつけたから当然だよね☆
「お、お前らぁぁぁ!!
よくもカナメさんを!!
彼女がお前たちに何をしたというんだ!?」
とりあえず、責任転嫁して流れをぶった切る!
「「「ええぇぇー!?
やったのお前だろ!!」」」
会場の心が綺麗にシンクロした瞬間であった。
「おとなしくしろ!
抵抗すると子供でも容赦できないぞ!」
一人がそう怒鳴りながらおれを捕まえようと向かってきたので股間にロケット頭突きをお見舞いしておく。
この体になって初めて戦闘で優位だと感じるなぁ~。
あ!
いま『ぐにゅっ!』って奴の股間が拉げたな。
「ふっ…またつまらないモノを潰してしまったな。」
それを見た兵が一気に襲い掛かってきた!
「静まらんかぁっ!!!」
王様っぽい人と鎧の爺さんとさっきの貴族のオッサンが来て、鎧の爺さんの一声で兵たちが止まった。
「小童。
なにゆえ、兵たちと戦うのだ?
聞けば、そこで伸びている女は自分の出世のために体を売り邪魔な上司を襲った罪人だそうだが?」
王様(暫定)は表情のない顔でそう訪ねてきた。
「それは違います。
カナメさんはドジだけど、人を襲うような人じゃありません。」
「しかし、現に上司は重症だぞ?
研究室で体に切り傷を負いつつも兵に捕縛を命じたと報告が上がってきておる」
「それがそもそもおかしいです!
あの部屋は人が入れないようにカギを閉めたのに、なんでその人は入ったんですかね?
カナメさんの上司なら彼女が今日ここで演説に参加してるって知ってるはずなのに。
それとも、研究員がいない部屋にわざわざ入るような用事があったんですか?」
「ふむ?
その辺はわからんな。
どうなのだ??」
貴族のオッサンに聞いている。
「はっ!
普通はあり得ません。
なにより、研究者というのはわたしを含めて掃除が苦手な者が多いので無断で入られて成果を盗まれたり無くされたりといったことが起きない様、有事を除いて無断で入る事はありません。」
恐縮といった感じで貴族さんが答える。
「つまり、よからぬことを考えて入ったということか。
…誰ぞ、件の上司を連れてまいれ!」
王様がそう兵に命じて数分で件の上司がヨタヨタと歩いてきた。
「お前が報告にあったものだな?
答えよ。
何故、無断で研究員の部屋に入った?」
「お、恐れながら申し上げます。
ワシは彼女に呼ばれて行ったのです。
手紙が机に置かれており部屋に来てほしいと…
なので、部屋に行ったら襲われてこのように傷を負った「はい、だうとー!」」
こいつ、カナメさんの下着でも物色しようとしてたんだろ。
「な、き、貴様いったいなんだ!?
ワシが話してるのを遮りおって!
無礼だぞ!」
アホがなんか囀っているがとりあえず取り合わない。
「あの部屋にはカギがかけてあったのに侵入したってどういうこと?
そもそも、人がいない部屋に入るって人としてどうなの??」
ガンガン煽っていきたいと思います。
「そうか!
貴様だな!?!?
貴様があれをやったのだな!?
衛兵!!
捕らえろ!
コイツが罪人だ!!」
頭が沸騰したのか明らかに立場が上の人を無視して喚きたててる。
ここは切り札を叩き込んでやろう。
「確かにおれがやりました!
映像を記録してあるのできっと楽しい画が映ってると思います!!」
そう、コイツはどう頑張っても勝てないのだ。
なぜなら、おれが罠にかかった誰かの間抜けなところを見たいがために記録装置を部屋に仕掛けておいたから。
しかも部屋の前の廊下からばっちり撮れるように10個ほどいろんなアングルで仕掛けてあるのできっとおれは笑い死ぬだろう。
「お前の悪行はまるっとお見通しなんだよっ!!!」
指を突き付け会場に聞こえるように宣言する。




