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管理人さん、楽しむ

 発表当日。


 おれは知らなかったが、この発表会は王宮から王族も来るらしい。

 初王族だよ!

 地球じゃ王族や貴族なんて極一部にしか残ってないか子孫がいるだけだから絶滅生物と同等だったし、興味あるなぁ~!

 はよ来い! 王侯貴族ども!!


「続いて、ネグリス研究員。

 炎系統魔法における強化に関する発表です。」

 アナウンスのおっさんがそう告げる。


「あれ? これがカナメさんの最初の研究じゃね?

 …ってことはこいつが陰湿根暗バカか!

 確かにぼさぼさの髪に神経質そうな目付きはちょっとかかわりたくないなぁ~。

 よ~し。 カナメさんの涙を見せてくれたお礼に下剤を飲ませよう!


 カナメさんが研究室に隠してあった便秘用だからきっと即効で効いて地獄絵図が見れるな!

 ゆけぃ! スパイダーボムさん!!」

 おれはリモート式のスパイダーボムに下剤を持たせて奴が演説をしている壇上へ向かわせる。

 幸い、下剤は無味無臭だし液体だから数分で効果出るだろうし喉を潤すための水が壇上に置かれてるから、これはもう神が与えたもうたチャンスだろ!?



 下剤が混入した水で喉を潤してから約五分後…。

「…であるからして、個人差におけるぅっ!?

 ほ、炎系と…うのぉ!


 ……だ、だめだぁぁ!!!

 トイレぇー!

 トイレどこだぁぁぁぁぁ!!」

 参加者はぽかんとした表情をしていた。

 今まで熱弁をふるっていたら、いきなりトイレトイレと連呼しながらお尻を抑えて走っていったのだから当然である。

 現状を理解できるにつれて忍び笑いが会場に蔓延していく。

 おれ?

 おれは表情を切り離して内心で呼吸困難なレベルで爆笑してたよ!

 いや~あいつ無駄に耐えるもんだからきっと一気に来たんだろうな~!

 おかげで会場はリラックスしたし同じ所属のカナメさんも最初は下に見られるはずだけど演説が始まったら度肝を抜けるだろう。





 カナメの研究室にて。

「ブフゥ~。

 一応、あいつの研究室も荒らしておくべきだな。

 発表が万が一にもうまくいっても研究室の資料が無くなれば周りを頼れずワシに体を許しかないからのぅ。


 …しかし、なんだか妙に扉が重いのぅ?

 立てつけが悪いのか?」

 そう言いながらブヒンダが開けて一歩進んだ瞬間、まず足の甲に短剣が刺さった。

「いだぁぁぁ!?」

 痛みにうめきながら短剣を抜こうと前かがみになった時、今度は床が開き顔面に目潰しが直撃する。

「ぎゃふっ!?!?

 …目ぇー!?

 目がぁぁ!」

 転げまわって痛みと格闘していると手元にボールが転がってきた。

「ぐぞぉ!

 なんなんだごれはぁ!?」

 転がってきたボールに手が触れてしまった瞬間、ボールが割れて中から虫が出てきた。

 ゴキブリ、クモ、ムカデ…

 人が嫌うであろう種類の昆虫が飛び出しブヒンダの服の中に入り込む。

 実は、さっきの目つぶしに昆虫の性フェロモンが混ざっていたのだがそんなことをブヒンダが知るわけない。

「ぎひぃぃぃ!?

 虫が!

 虫いぃぃぃ!?!?」

 恐慌状態になり必死で外へ這いつくばり逃げ出すブヒンダのお肉たっぷりのお尻に最後の仕掛けが発動した。

 部屋の奥から数本の刃物がお尻目掛けて飛来する。

 三本中二本は綺麗にお尻の真ん中辺りに刺さったが、残念なことに一本は軌道がズレて少し下に刺さった。

「あっ……!」

 そう這いつくばったお尻の下の方…。

 つまり、ナニの辺りに刺さったのだ。

 きっと、彼は二度と息子の雄姿を見ることはないだろう……。

 痛みに耐えかねて意識を手放したのは僥倖だったはずだ。

 でなければ、息子の痛みで死んでいたかもしれないのだから。

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