49【恋文】
【恋文】
ほのかに気温が暖かくなってきた二月の終わり、クラスの中は妙に静かだった。
昼休みも終わり、次の授業のために移動を始めるクラスメイト。その全員が、そこはかとない悲しさを漂わせている。
「セリア、ちょっと先生に頼まれ事があるんだ。手伝ってくれ」
「オーケーデス!」
元気良く手を上げたセリアが駆け寄ってくる。俺はセリアが隣に並んだのを確認して歩き出す。セリアは後ろに居るクラスメイト達を振り返り、苦笑いを浮かべた。
「みんな、元気ないデス」
「そりゃあ、寂しいからな」
今日で、セリアがこの学校に通うのは終わり。三月から、母国イギリスに帰国するからだ。だから、みんなセリアが居なくなってしまうのを寂しく思って、あんな悲しそうな雰囲気を作ってしまっている。でも、それは悪い事ではないと俺は思う。
「みんながあれだけ寂しがるっていうのは、セリアがそれだけ大きな存在だったって事だ。セリアが居るだけでクラスが明るくなったからな」
「ワタシは、ユーイチが居なければ明るく出来ませんデシタ。ユーイチのおかげデス」
「そんな事無いだろ」
廊下から管理棟の渡り廊下を渡っていると、セリアが首を傾げる。
「ユーイチ、今日の移動教室は何も要らないデスカ?」
「ああ、教科書とか要らない授業らしいぞ」
管理棟の三階に入り、階段を一回まで降りて外の渡り廊下を進む。
「ユーイチ、頼まれ事というのは何デスカ? 何か持っていくのデスカ?」
「んー? まあ付いて来れば分かる」
渡り廊下を進み、俺は目的の場所に到着して立ち止まる。そして、隣に立ち止まったセリアは、真正面を見て首を傾げた。
真正面に見えるのは体育館の閉じられた鉄扉。その鉄扉の前に行った俺はセリアを手招きして呼び寄せる。
「ユーイチ?」
「セリア、今日まで留学お疲れ様」
「いいえ、とても楽しかったデス! でも、どうして急に――」
俺は勢い良く鉄扉を引き上げる。そして、背中を押してセリアを中に入れた。
「「「セリアさん、留学お疲れ様でした」」」
体育館の中には、全校生徒が集まり、入ってきたセリアにそう言って、盛大な拍手で出迎える。
「セリアさん、お疲れ様」
「セリア、お疲れ」
香織と江梨子がセリアの前に立って、花束を渡す。その花束を受け取りながら、戸惑った様子でセリアは二人の顔を交互に見ていた。
「カオリ? これはどういう事デスカ? エリコ? エリコは自宅学習デハ?」
「友達のセリアが帰るっていうのに、来ないわけないでしょうが」
ニッと江梨子が笑って言う。
「優一さんが、セリアさんをみんなで送り出そうって、全部企画してくれたんだよ」
そういうのは言わなくてもいいのに。とは思ったが、まあいずれ近藤さん辺りがバラしそうだし、それが少し早まっただけだ。
「ユーイチ……」
「ん? どうしたセリア」
セリアは目をウルウルと潤ませ、そして堰を切ったように涙を流し始めた。しかし、堰からは涙以外のものも溢れ出た。
「(本当にビックリした! 最初から移動教室も嘘だったのね! ユーイチはずっと前から人をビックリさせる人だとは思ってたけど、これは本当にビックリしたよ! 心臓が止まっちゃうかと思った! 本当にありがとう! 大好きユーイチ!)」
早口で英語を捲し立てられ抱き締められる。途中で何度か俺の名前が呼ばれたように聞こえたが、それ以外は全く何にも分からなかった。
「セリア、ありがとうって喜んでるよ」
「そうか、やっぱり高塚呼んでおいて正解だったな」
香織の後ろからニッコリ笑って顔を出した高塚が、セリアを見て更にニッコリと微笑む。
「ほらセリア、ドサクサに紛れて優一に抱きつかないの。羨ましい」
江梨子が肩を叩いてセリアの手を取る。反対の手は香織が取った。
「さて、主役は一番前だ。俺達の餞別、ちゃんと受け取っていってくれよ」
セリアの送別会では、吹奏楽部の演奏や、合唱部の合唱。それからみんなで集めた写真を使ったスライドショーに、文化祭で作った映画の上映等、色んな企画が行われている。それをステージの脇で見ていると、隣に立っていた近藤さんが、椅子に座っているセリアを見ながら呟く。
「あれだけ喜んでもらえると、企画した甲斐があるわね」
「まあな」
「あら? 言葉数が少ないようだけど?」
「セリアが明日から居ないのかって思うと、やっぱり寂しいものでさ。今日一日、明るくして元気に送り出してやろうって思ってたんだけど、これ見ちゃうとなー」
スクリーンに映し出されるスライドショーは、体育祭や文化祭、修学旅行等で撮った写真が映し出されている。その一枚一枚が切り取った場面には、確かにセリアと過ごした時間があり、セリアと作った思い出がある。
初めて会った時は、見た目に似合わないうるさい挨拶でみんなのド肝を抜き、俺に対しては不良なのかと尋ねてきた。喜怒哀楽の喜と楽に特化した性格で、あまりにも特化し過ぎてヒヤヒヤとして見ていた。
でも、やはり年は一八だからかしっかりしていて大人で、その時々見せる大人っぽさにもビックリする事が多かった。
「さて、最後の企画ですよ」
「また、人前で歌う事になるとは思わなかったな……」
文化祭の出し物としてやった生徒会のバンド演奏をもう一度やる事になった。これは高塚と香織の提案だったらしい。セリアがあの時歌った歌を気に入ったのは知っていたが、それで俺がまた歌わされるとは思ってもいなかった。
『次は生徒会によるバンド演奏です』
進行役の音声に従ってステージへ歩いて行く。しかし、俺は途中でステージを下りて、椅子に座るセリアに近付いた。
「セリア、頼みがある」
「ユーイチ? どうしまシタ?」
「一人で歌うの恥ずかしいから、一緒に歌ってくれ」
「オーケーデス! 一緒に歌いまショー!」
椅子から立ち上がってステージに駆け上がるセリアは、俺に手を振って早く来るように急かす。そのセリアをステージの下から見上げる。
全く、セリアはちっとも変わらない。いつだって全力で明るく騒がしく、全力で学校を楽しもうとしている。
歌も終わり、ホっと一息吐いていると、近藤さんがマイクをスタンドから引っこ抜いた。
「では、副会長よりセリアさんへのメッセージがあります」
「なにっ!? 何の話だよ! 聞いてないぞ!?」
「言ってないもの」
「いや、言えよ! 何も考えてないぞ!」
ステージ上で近藤さんとの交わされる会話に笑いが起こり、その笑いの後には近藤さんの提案を擁護するように「副会長、ビシッと決めろよ」なんて声が飛んでくる。
仕方なく、差し出されたマイクを受け取ってセリアの方を向く。ダメだ、泣きそう。
「えっーと、いきなり言われて何も纏まってないけど、まず始めに、セリア、今日までお疲れ様」
俺がそう言うと、体育館に拍手が起こる。
「初めて会った時からセリアは明るくて…………正直、助かったと思った」
あれ? 俺はいったい何を言っているんだろう。そう心では思ったが、突然手渡されたマイクにパニクったのか、俺はそう口にしていた。
「俺は、セリアも知ってる通り、留年して二回目の二年だ。まあ二回目って言っても、入院しててほとんど二年はやってないんだけどな」
マイクを握り締める手に力を入れる。グッと力を込めていないと手が震えそうで、マイクを落としそうで怖かった。
「一個年下の奴らの中で、一人だけ年上の奴が居るってのはやっぱり浮いてしまう。それが結構不安だったんだ。でも、そんなうちのクラスにセリアが来てくれた」
セリアはまっすぐ俺の顔を見て、俺の言葉を頷きながら聞いてくれる。そのセリアの優しさが、胸のつっかえを崩そうとする。
「セリアは明るくクラスを引っ張ってくれた。俺が委員長としてやれてたのも、みんなを盛り上げてくれるセリアが居たからだ。体育祭も文化祭も修学旅行も、セリアが居たから楽しく思えた。全部セリアのおかげなんだ。だから、俺達の学校に来てくれて、本当にありがとう」
セリアは笑顔で首を振る。
「今日一日、笑顔でセリアを送り出そうと……」
そこまで口にして、喉が詰まる。目尻が熱くなり、堰を切ったように涙が溢れてきた。
「明日になったらセリアに会えなくなると思うと、寂しくて、辛くて悲しくて、でもちゃんと送り出してやらなきゃいけなくて……」
袖で涙を拭い、セリアを見る。セリアも涙を流して、俺を見ていた。
「ありがとうセリア。イギリスに帰っても電話も出来るしメールも出来る。インターネットを使えばテレビ電話だって出来る。だから、遠く離れていてもずっと友達だ。一生、この出会いを大切にしていこう」
手からこぼれ落ちる寸前のマイクを近藤さんが手にとって、背中を三回だけ軽く叩く。俺はマイクを近藤さんに託して、袖で何度も目を擦った。
「では、最後にセリアさんからも、みんなに何かメッセージを頂けますか?」
近藤さんの声が聞こえた後、少し震えたセリアの声が聞こえた。
「皆さん、セリア・カノーヴィル、デス。こんなに素敵な会を開いてくれて、とてもビックリして、とても嬉しいデス」
震えるセリアの声は、震えていても綺麗に通り、そしてとても明るく聞こえた。
「ワタシは日本が大好きで、いつか日本に行きたいと、ずっと幼い頃から思っていまシタ。そして、その夢が叶って、日本に来れると思ったのデスガ、来る直前になって、凄く不安になりまシタ」
視線を向けたセリアは、胸の前で震える手をグッと握り締めていた。
「知らない国、知らない人達、不慣れな言葉。とてもとても不安になる事ばかりデシタ。……でも、来てみたら、やっぱり日本は素敵な国デシタ」
「セリア……」
セリアは満開の笑顔を向け、明るく眩しくその笑顔をみんなに向けていた。
「みんな親切で優しくて面白くて、ワタシはすぐに日本の楽しさを知りマシタ! でも今なら分かりマス。きっとそれは、この学校に来たからコソ、感じる事が出来た事ダト。皆さんと一緒だったから、感じた感情ダト、ワタシは、思いマス」
セリアは俺の方に顔を向けた後指さしニッと笑う。
「あそこに居る。サッカーがヘタクソな友人が言っている通り、ワタシ達は友達デス! みんな大切な友達デス! だから、ずっと友達で居て下サイ! よろしくお願いしマス!」
深々と頭を下げるセリアに、拍手が鳴り響き、何処からか指笛まで聞こえる。
「ったく……ヘタクソは余計だ」
満面の笑みでみんなを見るセリアの横顔を見ながら、俺はそう笑いながら呟いた。
夜、空港にはセリアを見送るために、香織と聖雪、そして江梨子も一緒に来た。視線の先では、高塚と涙を流して抱き合うセリアの姿が見えた。
約一年間、高塚はセリアと一緒に過ごして来た。朝起きて学校に行き、帰ってきてから寝る。文字通り常に寝食を共に過ごして来たからこそ、別れる寂しさは人一倍強い。でも、二人は別れるわけではない、少し遠くへ行ってしまうだけだ。積み重ねてきた時間や思い出は、距離でリセットなんかされない。たとえ距離が離れても、互いが友達である以上、互いの時間と思い出は更に積み上がっていく。
高塚から離れたセリアは、俺達の方に駆け寄って来て、ニコッと笑った。
「みんな、ありがとうございマス!」
「セリアさん、時差はあるけどメールも電話もしようね」
「もちろんデス、カオリ! いっぱいメールも電話もするデスヨ!」
「セリアさん、また日本に来てくださいね」
「ありがとうございマス、ミユキ。絶対にまた日本に来るデス! その時は、いっぱい遊びまショー!」
「セリア、変な男に引っ掛からないようにね」
「オーケーデス! エリコの言いつけを守って男の人には注意するデス!」
三人と会話を交わすセリアをボーッと眺めていると、隣に居た江梨子に思いっ切り背中を叩かれる。
「イッテぇ、何すんだよ江梨子」
「ほら、また号泣してメッセージ言ってもいいのよ」
「からかうな」
半ば突き飛ばされるようにセリアの前に立たされる。学校でお互いに大泣きした後だからか、何となく気まずい。
「ユーイチ、イギリスに着いたらメールするデス」
「ああ、俺もメール見たら返事する」
「ユーイチ、送別会の言葉、とても嬉しかったデス。離れていてもずっと友達。それはずっと変わりまセン」
「ああ、俺達はずっと友達だ。ここに居るみんな、学校のみんなも全員友達だ」
セリアはニコッと笑って、俺におしゃれな封筒を差し出した。そして、セリアは香織にも江梨子にも、聖雪にも同じ封筒を渡した。
「とても仲良くしてくれた人達に、一生懸命書きまシタ。後で読んで下さい」
「分かった。ありがとう」
手紙を受け取ると、セリアはニッコリまた笑う。でも、その表情はぐにゃっと歪み、目からポロポロと涙がこぼれ落ちる。
「セリアさん!」
「カオリ!」
堪らず香織がセリアを抱き締め、セリアも香織を抱き締める。
「ユーイチをお願いしマス。ユーイチはカオリが居ないと全然ダメダメデス」
「うん、優一さんの側にずっと居るから大丈夫」
「安心しまシタ」
セリアはそっと香織から離れると、ワッと江梨子に抱き着く。江梨子はセリアのハグを受け止めながら、右手で目頭を押さえた。
「エリコ、エリコに会えて良かったデス。エリコはいつも楽しくお話をしてくれて、いつもワタシを見ててくれまシタ。文化祭の時は本当にゴメンナサイ」
「まだ気にしてたの? 安心しなさい。そんな事じゃ私はセリアの事嫌いになったりしてやらないから。セリアが嫌って言うほどずーっと大好きな友達よ」
「ワタシも、エリコが嫌と言うほど、エリコが大好きデス」
江梨子から離れたセリアは、聖雪を抱き寄せて頭を優しく撫でる。
「ミユキはいつも元気いっぱいで遊びに行くと、いつも一緒に遊んでくれまシタネ。ユーイチのお話もいっぱいしてくれまシタ」
「セリアさんともっとお話したかった」
「ノー、ミユキ。これからまだまだお話いっぱい出来マス。メールでも電話でも、いっぱいいっぱいお話出来マス。ミユキ、ワタシのお話相手になってくれマスカ?」
「もちろん!」
「ありがとうございマス。ミユキ」
聖雪から離れたセリアは、香織に遠慮したのか俺の前に立って微笑む。
「ユーイチ、ワタシはイギリスに帰りマス」
「ああ」
「イギリスの友達に、先生に、他にも沢山の人達に、ユーイチの話をしマス」
「恥ずかしいから、友達くらいまでで止めておいてくれ」
「ノー、日本に現代の土方歳三が居たといっぱい話しマス。ユーイチの格好いい事をみんなにいっぱいいっぱい話しマス。ワタシの大好きな人の話をいっぱい、させて下サイ」
「まあ、セリアに言われたら許すしかないな」
セリアは俺から目を離し、横に居た香織にウインクをした。そして一言「カオリ、許して下サイ」と言った後、俺は固まった。
首に回ったセリアの両手が俺の首を抱き、少しつま先立ちになったセリアの顔が、ゼロ距離で目の前にあった。
目を閉じたセリアの顔、頬に触れるブロンドの髪。そして柔らかくて温かい唇。
「セセセ、セリアさん!?」
香織は口をパクパクしながらセリアの顔を見る。そしてセリアは片目を閉じて両手を合わせて謝罪の意を示す。
「ソーリー、カオリ。最後のお土産だと思って許して下サイ。それからユーイチ、ワタシのファーストキスはユーイチのものデス。もらってくれてありがとうございマス」
「セリアもやるわね。ユーイチに初体験捧げて帰るなんて」
江梨子の一言にセリアがボッと顔を真っ赤にする。そのセリアの顔を見て、江梨子はニヤニヤっと笑う。
「セリアも日本に来て変な言葉を覚えさせられちゃったわね」
「大体、江梨子のせいだろ」
セリアは俺と江梨子のやり取りを見てクスクス笑い、そして荷物を手にする。
「では、また会いまショウ」
「うん、またね。セリアさん」
「セリア、またね」
「セリアさん、また会いましょう!」
「セリア、また帰って来い」
セリアはニコッと笑う。
「もう日本もセリアの国だ。いつでも里帰りに来いよ」
「ありがとうございマス! 絶対に帰って来マス!」
セリアが搭乗ゲートを抜けていき、見えなくなる。
「私、屋上に行って飛行機見送って来る!」
「私も行こう!」
聖雪と江梨子が走って行くのを見て、隣に立っている香織に視線を向ける。香織は頬を膨らませて俺を見ていた。
「優一さん? セリアさんからキスされて凄く嬉しそうだった」
「いや、ビックリし過ぎて何も考えられなかったって」
「優一さん」
「ん?」
「セリアさん、帰っちゃったね」
「そうだな」
「明日から、お昼二人になっちゃう」
「まあゆっくり二人きりで食べれると思えば」
「お昼にメールとか電話とか出来ないよね?」
「時差がマイナス九時間だから、一二時だとしたら、イギリスは三時だな、朝の」
「じゃあ、迷惑になっちゃうね」
香織はえへへっと笑い、スッと唇を重ねる。そして、ゆっくり離すと申し訳なさそうな顔をした。
「セリアさんの思い出消しちゃうようで嫌だったけど、やっぱり優一さんに他の女の子の痕跡があるのはちょっと気になって」
「セリアに感謝しないとな」
「え?」
「セリアのおかげで香織がキスしてくれた」
香織は俺の腕を抱き締めて、ぷうっと頬を膨らまして俺を睨み付ける。
「さ、さて、聖雪達が行ってる間に手紙でも読もうかな!」
近くにあったベンチまで逃げて振り返ると、笑顔で追いかけてくる香織の笑顔が見えた。
◇◆◇
こんにちは優一。日本語、上手く書けてますか? 一度書いて渚沙に見てもらったら「これじゃ、跡野さんが見てもわけ分からないよ」と言われてしまって、もう五度目の書き直し中です。
優一との思い出はいっぱいありますね。初めてクラスで出来た友達は優一で、優一について回っていたら香織も友達になってくれて、江梨子に聖雪、他にも沢山友達が出来ました。優一ってすごいですね。
優一は覚えていますか?
私が転入した初日、クラスメイトのみんなが、私の掃除場所を何処にするかでトラブルになっていました。私は私の事なのにどうすることも出来なくて、ただただ見ているだけでした。
でも、その時、優一が現れたのです。
あんなに騒がしかったみんなが優一の言葉で静かになり、とても揉めていたみんなが優一の言葉で一つになりました。それが凄くて格好良くて、私は優一が大好きになりました。
優一は香織の彼氏だけど、ずっと私は優一に恋した事を忘れません。もし私が新しい恋をしても絶対に忘れません。
優一は、とてもとても特別な人です。
香織とずっと仲良しで居て下さい。香織をずっと好きでいて下さい。そしてほんの少し、友達としてで良いので、私を好きで居て下さい。
最愛の、親愛なる跡野優一様へ。セリア・カノーヴィルより。




