登場人物一覧 ※乱流の章まで
◎スメラギ皇国
ユディアーヌ大陸東部に位置する島国。歴史ある大国であるが、60年前の大戦での敗北により、国土が各国によって分割統治されている。
◆ツクシロ家
長く皇室の守護を担ってきた名家。当代の当主はカザミ・ツクシロ。
○ミナギ・ツクシロ(旧姓ヤマシナ)
・主人公。異世界からの転生者で、生前愛読していた小説の舞台であることを知っている。
○ミオ・ツクシロ(旧姓ヤマシナ)
・ミナギの母。成り上がりのヤマシナ家の令嬢であったが、自身が起こした凶行を理由に、実家は取りつぶしにあい、自身も遊女に身を落としていた。
○カザミ・ツクシロ
・ツクシロ家当主で、ミナギ、ハヤトの養父。
スメラギ皇室の守護を担う、皇国神衛軍の総帥である。
○ハヤト・ツクシロ
・ミナギの兄で、カザミの養子。フィランシイル皇族であり、本来であれば背には漆黒の翼を靡かせているが、法術を用いて普段は人に見せないようにしている。
スメラギとフィランシイルの友邦の証としてスメラギに送られ、事実上の人質であるが、スメラギ側も時代の神衛総帥を見据えた地位に据えることで友邦に答えようという意図があった。
ケゴンでの“血の式典事件”にて殿を務め、その後の消息も生死も不明である。
○ミル・ツクシロ
・ハヤト、ミナギの妹。ケゴンにおける“血の式典”事件の後に誕生している。
◆皇室
○ヒサヤの皇子みこ
・スメラギ皇室の皇子。
○アキトの皇おうろ
・スメラギ皇国元首“神皇”
○リヒトの尊みこと
・スメラギ皇国皇太子
○皇后ミナミ
・スメラギ皇国皇后
○皇太子妃サヤ
・スメラギ皇国皇太子妃。ミナギが読んでいた小説の主人公で、平民から皇太子妃になった。
◆友人
○ハルカ・キリサキ
・ハルーシャ地方に根拠地を置く、キリサキ水軍頭領シュテンの娘。ミナギとは白桜初等部時代からの同級生で、ヒサヤ絡みで誘拐されたりするなど、酸いも甘いも知り尽くしあった親友関係。
ケゴンにおける悲劇の後は、リヒト等をキツノ離宮まで護衛したのに、実家キリサキ水軍へと戻り、海や水の上での戦いに参加している。
○ヨシツネ・クロウ
・ソウホク地方に勢力を置いていたクロウ家の次男。ミナギとは白桜初等部時代からの同級生。
剣伎は神衛候補生でも一二を争う腕前で、トモヤとはライバル関係にあった。
ケゴンにおける悲劇の後、消息不明。
○シロウ・マツキ
・ミナギが養子になる前からの友人で、白桜中等科に入学してきた。リーダーシップがあり、仲良しグループ内のリーダーだった。
○サキ・キハラ
・シロウと同じく、養子になる前からの友人で白桜中等科に在籍。シロウとはミナギと出会う前からの友人同士。気が強く、姉御肌で面倒見が良い。
○ユイ・タカムラ
・シロウ、サキと同じ友人で、年下の少女。雪のように白髪が特徴の大人しい少女だが、法術の才能を見出されて神衛及び白の会にスカウトされている。
ケゴンにおいて悲劇に遭い、その後の消息は不明。
○アドリエル・リィ・エルネス
・白桜中等科から入学してきた、ニュン族の皇女(君主などの意味ではなく、種族内で重きを成す立場であることの俗称)で、弓術や法術に優れ、大人びた冷静な少女。
ただし、身体の一部分にコンプレックスを持っている。
○リアネイギス・ティア・ロクリス
・白桜中等科から入学してきたティグ族の皇女。アドリエルとは異なり、正真正銘の種族の皇女様であるが、尚武の一族出身であるため腕っ節なども含め、大雑把な面がある。
ちなみに、耳や尻尾の毛並みは種族一で、ミナギもすぐに虜になっているが、本人は触られると怒る。
◆神衛
○アツミ・ノベサワ
・ミナギの初等科時代の担任教師であり、白の会における軍事関連全般の師。
ケゴンにおける“血の式典”事件において殿軍を務めいたが、その後の生死は不明。
○ムネシゲ・チバナ
・クシュウに勢力を持つ、征家チバナ家の次期当主にして、白の会総代、神衛部隊長などを歴任する秀才。
“血の式典”事件に際し、リヒト等の脱出を援護していたが、最後はベラ・ルーシャ側の暗殺集団との戦闘にて戦死する。
○ヨウコ・オノ
・征家、チバナ家の家臣たるオノ家出身の女性神衛で、ムネシゲの護衛・副官を務めていた。ややレズ気があったようだが、ムネシゲとは互いに思い合う間柄であり、正式な婚姻も控えていた矢先に悲劇に遭い、主君と背を合わせるようにケゴンの地にて戦死。
○ミツルギ
・ムネシゲ等を補佐する青年神衛で、ヒサヤのケゴン脱出に同行。だが、ヒサヤの離脱に際し、シオンの裏切りを察せず、ヒサヤは敵の手に落ちてしまう。
その後は、自裁を許されず、ミオ等とともに病床のリヒトの守護に当たっていた。
○ミロク
・ミツルギの同僚で、年長の熟練神衛。ムネシゲやミツルギを良く補佐していたが、彼もシオンの裏切りを見抜けず、ヒサヤの護衛に失敗する。
その後は、カザミとともに天津上に入り、死に場所を求めての戦いを続けている。
○ヒムロ
・ミツルギと同世代の青年神衛。人当たりの良い人物で、脱出の才にも年少のミナギやヒサヤを良く気遣っていた。
ヒサヤの護衛に失敗した後は、ミロク、セイワとともに天津上にて死に場所を求めて戦いを続けている。
○セイワ
・ミロクに次ぐ歴戦神衛であるが、戦闘よりも妖艶な容姿を用いた謀略や法術による支援を得意とする。
ヒサヤの護衛失敗後は、ミロク、ヒムロとともに天津上にて戦いを続けている。
○トモエ
・任官したばかりの新任神衛であるが、武勇や法術の才は、他の四人に遅れを取っておらず、将来を期待されている女性神衛。
ヒサヤの護衛失敗後は、ミツルギ等とともにリヒトの守護を担っている。
◆神将家
○サゲツ・シイナ
神将、シイナ家の当主。国家の重鎮として、分割統治下にある国内にあっても、他国の掣肘を受けずに行動し、スメラギの独立の象徴とも言える人物。
ただし、国政の場では独善なども多く、敵も多い。また、ミオの実家、ヤマシナ家の成り上がりを快く思っていない面もあった。
ケゴンでの事件の後は、領国キルキタ高原を拠点にベラ・ルーシャに対する抵抗を続けている。
○ケーイチ・シイナ
サゲツの孫で、天津上攻防戦に際し、志願して来た青年士官の一人。
◆五閤家
○ミスズ・カミヨ
ミオ、サヤ、アイナ、リヒト、カザミとは白桜学生時代の同期で、白の会出身者。
在学中は成り上がりのミオや庶民出身のサヤを嫌っており、ミオとの対立やサヤに対する虐めなどを行っていた過去がある。
紆余曲折を経て二人と和解したのちは、良き友人として振る舞っていたが、サヤに対するミオの凶行の際に何も出来なかったことを悔い続けている。
また、同性愛者で現在の夫との間に関係はなく、息子トモヤは夫と愛人の子。
ケゴンでの事件の際、トモヤの裏切りからシオンに捕らえられ、その後はベラ・ルーシャによるスメラギ傀儡政権の首班の座についている。
○トモヤ・カミヨ
ミスズの息子。初等科時代からミナギを毛嫌いし、取り巻きを作って幅を効かせていたが、それは母親からの愛情を受けなかった事の反動。ミスズや実の両親から受け継いだ剣の腕前は、ヨシツネと並んで歴代白の会でも随一であり、ベラ・ルーシャ側に内通後は元の同胞に対して剣を振るっている。
◆七征家
○アイナ・トモミヤ
ミスズと同じく、ミオ等の同窓であり、征家トモミヤ家の当主。
ミスズ同様、白桜時代はミオやサヤとは対立関係にあり、ミスズとはその頃からの付き合い。
ケゴンの事件の際には、シオンによって洗脳を開放されたサヤによって重傷を負わされるが、ムネシゲ等の奮戦によって脱出に成功。
現在では、天津上をはじめとした主戦場となっている領地セオリ地方各地にてベラ・ルーシャ軍と交戦している。
◆巫女
○スメラギの巫女
先の大戦以前より、神皇による祭祀を補佐し、スメラギの行く末を見守ってきた。
“巫女の刻印”の力により不老となっており、何世代にもわたって指導者たちを見守っていた国母とも言うべき人物。
ケゴンにおける“血の式典”事件に際し、ベラ・ルーシャ側からの銃撃を受けて死亡し、後事をカザミ等に託した。
○次代の巫女
血の式典事件の後、聖地カスガにて挙兵した神官兵達を率いる少女。
その素性は不明であり、フミナ、リヒト等の呼びかけにも答えていない。
◆その他スメラギ関係者
○マヤ・ミナツキ
スメラギ皇太子妃サヤの母親。実の親子ではなく、ユーベルライヒによって送り込まれた工作員としての偽りの母娘であったが、ミオ等の尽力と互いに孤独を埋め合う中で母子の情を得た。
サヤがリヒトと結婚した後も、庶民として暮らし、天津上にてミナギの行きつけとなる書店「こまめ書房」を営む。
現在の消息は不明。
○老夫婦
ヤマシナ家に仕えていた家人夫婦で、夫は優秀な刀鍛冶師。
主家の取り潰し後、遺児であったミオを探し出し、実親同然となって彼女を保護し、ミナギにも悪意が伸びぬよう守っていた。
しかし、尽力及ばずミナギへの虐めが原因で二人は仲違いし、結果として離ればなれになった事を悔やみ続けていた。
血の式典事件の後は、ミオ等とともにキツノ離宮へと脱出し、現在ではミオやミルとともに暮らしている。




