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第十話

 私がリヒト様に目通り願えたのは、ちょうど包帯交換の時であった。


 その身を襲った重篤な症状は、半身が火傷のような傷に覆われ、身体の自由を奪っているのだという。

 治癒法術もかねて触れさせてももらったが、人の皮膚と言うよりも固い鱗のようなざらりとした感触になっており、皮膚の移植なども効果はなかったのだという。


 たしかに、見た目も重度の火傷に見られる水疱や神経を失った乳白色とは異なり、鮮やかな白紫色の毒々しい色をしている。


 とはいえ、全身を襲う傷であることに変わりはなく、毒や呪術の類のような解呪も適わぬままその身の終わりを待っている状況だというのだ。




「情け無い話ではあるな。俺の健在を発表したところで、この姿を晒すわけにもいかん。喧伝はさせているが」



 治療を終えた典医によって背もたれに身を預けるように顔を向けてきたリヒト様が自嘲気味にそう口を開く。


 傍らにて、典医様は「あまり長くならぬように」と一言告げられると、沈黙したまま部屋の隅へと退く。ケゴンにも詰めていた典医で、私を認めた時は、眼を細めながら会釈を返してくれたが、今の表情は医者としてのそれになっていた。


 室内に詰めている神衛。うちの一人は、脱出の際に同行したトモエさんであったが、当時一校の中では歳年少だった彼女も、大人の女性へと成長しており、一瞬だけ口元を綻ばせた後は、真剣な表情で周囲に意識を向けていた。



「リヒト様のご健在はすでに?」


「うむ。だが、実際にお姿は見せておらぬ故、民は半信半疑だ。しかし、このお身体ではな」


「多少の無理はするべきなんだろうが……、ことがことだ」



 私の問いに、お母様とリヒト様は力無く首を振るう。


 たしかに、皇都においてフミナ様が皇国民の希望を一身に背負っている状況であり、そこにリヒト様の健在が知れれば全土においては更なる蜂起や抵抗も期待出来るし、ベラ・ルーシャに与える衝撃も大きいであろう。

 だが、今のような全身に傷を負い、床に伏せった君主の姿を目にして果たして民が奮起することが出来るのかと言うことには疑問を禁じ得ない。


 フミナ様が数年もの間戦い続けているのは、お父様をはじめとする臣下の補佐や将兵の奮戦も大きいが、なによりも本人が前線に立って兵を鼓舞していることが一番の要因であるのだ。


 歴史上、皇室が戦に関わる際には、必ずと言って良いほど前線に立ってきた歴史があり、傷兵も無意識にそれによって勇気づけられてきた。

 その意味では、リヒト様の役目はフミナ様によって代替されている以上、その役目は終わっているとも言える。



 しかし、ことはそう簡単には済まなかった。



 スメラギ皇室は、歴史上、支配者としての立場と同時に、祭祀の長としての役割も担っている。


 ケゴンでの悲劇はその役割を逆手にとられた結果のことであり、ベラ・ルーシャの魔の手が伸びる地に足を踏み入れてしまったことに起因している。


 だが、そうまでしても果たさねばならなかった責務。そして、その伝承は基本的に神皇から皇太子に対してのみ引き継がれていた。

 ヒサヤ様が無事に儀式を成せていれば、その伝承を彼の地にて行われていたはずだったが、残念ながらそれは果たせず、リヒト様からの伝承は宙に浮いたまま今日に至っている。




「君が天津上に入るのならば、フミナを脱出させてくれればそれでいい。だが、あれの気性だ簡単には頷かんだろう」



 儀式や伝承に関する詳細を私達に聞かせてくれたリヒト様は、今もなお皇都にて戦いに身を投じるフミナ様のことを思い浮かべている。


 私がジゴウさん達を通じて皇都に入ろうとしていたことはすでに情報を得ているようで、お母様も沈黙したまま頷いていた。

 私としては、拒む理由もなく、フミナ様を救出できるのならばその労力を惜しむつもりはない。とはいえ、そのご気性を考えればなかなか難しいことでもあった。


 こまめ書房での会合の際にあっただけであったが、どこかのんびりとしていたヒサヤ様に対して、勝ち気で利発そうな印象はあったが、それ以降の関わりを持つ機会はほとんどなかった。

 それでも、学院で顔を合わせた際には、凛とした笑みを向けて来てくれていた。

 リヒト様ともサヤ様とも違う印象を持ったフミナ様であったが、今となってはもっと関わりを持っておくべきであったか。



「ヒサヤを見つけてくることも考えたが、ミオ自身や手の者、フィランシイル皇帝直属機関などがベラ・ルーシャ本国まで手を伸ばしてもいまだに消息は掴めん。現状、フミナを説得するしか手はない。ミナギさん、難しいとは思うが」



 かつてのフミナ様の姿を思い浮かべていた私に対し、リヒト様は苦しげながらも鋭い表情を浮かべて私を見つけてくる。


 一瞬、傍らのお母様に対して視線を向けると、お母様もまた私に対して強い視線を向けて来ていた。

 しかし、それは決して強要するモノではなく、自身の意志を尊重し、勝つ私がどのような決断をするのか分かりきっている。

 そんな表情であるように思える。なぜか、数年ぶりの体面にも関わらず、以前よりもお母様の気持ちが読み取れるような、そんな気がしていた。



「はい、必ずや成し遂げて見せます。しかし、過ぎたることとは思いまするが……」



 そして、私もまた、断る理由などはない。


 元々、天津上へ、お父様の元へと馳せ参じるつもりであったのだ。

 こうして、お母様やリヒト様と再会できたのである。自分がその役に立つのなら、全力それに答えたい。

 しかし、リヒト様の言には、いくつか疑問を感じる点もあった。特に、私にとっては、悔やんでも悔やみきれぬ汚点のこと。



「ヒサヤ様は……、シオンの手に落ち、その後におそらくは」



 今となって、あの時の光景が脳裏に蘇ってくる。唖然としたまま、私の姿を見つめてくるヒサヤ様。そして、その顔が徐々に小さくなっていき、暗転する私の記憶。

 状況が状況だけに、シオンが利用しないはずもなく、こうして表に出てきていない以上は……。



「安心しなさい。ヒサヤは生きている。どこで、となると分からんがな」


「それは?」


「口で言うより、見た方が早いだろう。ミオ、呼んできてくれ」



 あの時のことを思い返しながら、目尻が熱くなってきた私であったが、リヒト様はその言に優しく応じるとお母様に対してそう命じる。



「陛下。よろしいですか? 我が娘とはいえ、あまりに過ぎたることと」


「どちらにせよ、同行させるのだ。かまわんだろう」


「分かりましたわ。ミナギ、アドリエル様、リアネイギス様、しばしお待ちいただけますか?」



 はじめは驚いた様子のお母様であったが、すぐにリヒト様の言に頷くと部屋から出て行く。元々、大きく反対するつもりはなかったらしく、立場上の諫言であったらしい。



「アドリエル、リアネイギスもご苦労だったな……、俺がこんな立場でなければ、直接出向いて礼をいいたいところだったが」


「もったいなき御言葉にございます」


「我々は長きに渡る盟友。友邦の危機に駆けつけぬは、ティグの名折れです」


「天津上やその前後の交代戦でも多くの血を流してくれた。君達も、ヒサヤやミナギさんの捜索に数年を費やしてくれた。その時間を返すことは出来ぬが、俺としては、勝利のための布石だけでも打っておきたい。う、む……」


「リヒト様っ!?」




 お母様を見送ったリヒト様は、親しげにアドリエルとリアネイギスに対して声をかける。ニュン族とティグ族出身の二人は、おそらくではあるがリヒト様との接点もいくらかあったのだろう。


 しかし、話の途中で、リヒト様は苦痛を訴えると、そのまま黙り込む。慌てて、身体を支えると、典医が駆け寄ってきてリヒト様を寝床へと横たえた。




「はは、ちょっと、身を起こしただけでこの様だ。まだ死ぬわけにはいかぬが、それでも、情け無い」


「陛下。しばしお休みを。ツクシロ閣下が戻られましたら、お起こし致しますが故」


「それはさすがにきついぞ? なんとか起きているようにする」


「陛下。医者の言う事は聞くべきです」


「ははは。相変わらずきついな」


「陛下がお生まれになった頃から仕えておるのです。図々しくもなりますわい」


「あの頃の時点で、爺だったがな」


「医者の不養生と言われぬよう、気をつけておりますので」


「ふ、君達。こやつは見た目の通り爺だがな、来年百になる筋金入りだぞ? ニュンやティグの血も引いていない古スメラギなのだがな」



 自嘲混じりの笑みを浮かべてそう口を開くリヒト様に対し、典医様もまた柔らかい口調で応じている。

 その様子に、私やアドリエル達は、苦笑しつつも、ある真実を察せざるを得なかった。



 リヒト様の命の灯火は、間もなく尽きようとしている。と言う一つの事実を……。



「お待たせ致しました」



 そして、そんな私達の耳に、凛としたお母様の声が届く。


 嫌が応にも察せざるを得ない終わりの時。それを察した私達は、お母様とともにその場に足を踏み入れた人物の姿に、思わず目を見開くことになったのだった。


 

◇◆◇◆◇



 周囲を暗雲が包み込むのがこの地の常であった。


 スザクは降りしきる雨に僅かに表情を曇らせつつも、高台を目指して歩みを進めていた。先日自身に下された任務。再び、ベラ・ルーシャ軍へと舞い戻り、地獄の戦場へと足を踏み入れる。


 彼自身、流血を嫌うわけではないし、むしろ他者を害すことに喜びを見出す類の人間である。

 とはいえ、他の者達のように殺しのみを求めてそのまま消え去ってしまうような生き方はしたくなかった。


 そんなスザクの真意を知るが故に、上層部は彼をベラ・ルーシャ軍への送り込んでいるのであろう。

 当然、スザク自身もそれは承知しており、与えられた環境は遠慮無く使わせてもらうつもりだった。


 そのためにも、つまらぬことで死にたくなかったし、死なぬ為のげんを担ぐこともある。


 今回の事は、戦を前にした一つの日課でもあった。



「ふん、先客がいたか……」



 一年中、暗雲に覆われ、降りしきる雨に陽が差すこと無きこの地。周囲を囲む海は荒れに荒れ、近づくモノを飲みこむ魔の世界であったが、数日に一度、風雨が立ち去る時がある。


 その時に限り、周囲、この島を覆う雨雲も晴れ、光無きこの地に人の営みを表す光を届けてくれるのだった。


 その光とは……。




「スメラギに暮らす人々の営み。お前達には縁がなさそうだったがな」




 スザクは、先ほど不快思った先客たちに対し、そう告げつつその傍らに立つ。


 そんなスザクの出現に、二人、細身の長身の男と長い黒髪の女が視線を向けてくる。一方からは敵意のこもった、もう一方からは虚無に包まれた、そんな視線に対して振り返るスザク。



「ほう? 素の顔はなかなかのモノではないか」


「……大きなお世話よ」


「褒めたつもりだがな? 普段の派手な化粧は、それを隠すためか」




 敵意のこもった視線を向けて来た女に対し、久しぶりに目にした素の顔に驚いたスザク。普段は、厚い化粧で覆われた派手目な女であったが、その素の顔は凛とした整った顔立ちをしている。

 醜女というわけではないが、化粧によって隠された素の顔は普段の顔しか知らぬ者達が見れば衝撃であろうだろうとスザクは思った。



「さてね。……シリュウ様、もう」


「いい」



 そんなスザクの言に素っ気なく答えた女は、傍らに男、組織の幹部である沙門天のシリュウに対してそう告げるが、当のシリュウはそれに短く応じると、おもむろに顔を覆う布に手をかける。


 この男もまた、自身の素顔を晒すことはほとんどない。知っているのは、スザクのような幹部とこの女ぐらいのモノであろう。


 ことに及ぶのに、顔を隠したままというのはいささか無粋といえるのだから当然だが。


 もっとも、この男が顔を隠す理由は誰もが納得いくモノであろうが。




「相変わらずひどいモノだ」


「あんたね……っ」


「やめろ。それよりスザク、その格好は嫌がらせか?」



 男が布を外すと、その下から現れたのは変色した白布。そして、それを外すと、周囲にやや不快感を含んだ匂いが立ちこめはじめる。


 スザクが顔を顰めたそれは、シリュウの顔から発せられるそれであり、女はスザクを睨みながらも胸元から取り出した塗り薬をそこに塗っていく。


 その間、シリュウはスザクを睨みながら抑揚の乏しい声でそう口を開く。


 変色し、化膿している部分は顔の下部分が中心であり、目許は切れ長の涼しげなモノのまま、スザクを睨み付けていた。


 シリュウが嫌がらせと言ったスザクの格好。それは、赤を基調としたベラ・ルーシャ軍の制服である。



「好きで着ているわけではない」


「ほう? 兄とは違うのだな」


「……貴様も言うようになったではないか」


「最近は調子が良くてな。だが、ベラ・ルーシャの軍人たるお前が、手駒たるミスズやトモヤを前に、なにも出来ぬとはな」




 そう言うと、シリュウは女に対して頷き、女は手際よく頬に布を当て、包帯を巻いていく。肌に触れると痛みがあるのか、僅かに目許が動くも、それによってシリュウの表情は伺うことが出来なくなっていた。



「ではな。せいぜい、故郷の風を味わっておくことだ」



 そして、シリュウは女を伴ってその場を後にしていく。


 女や酒、その他の娯楽には事欠かぬこの地にあって、シリュウが自分に近づけるのはあの女だけだったが、素の顔を見ればそれも納得いくようにスザクは思っていた。


 しかし、今はそれよりも、自身が味わった不快感を取り除く方が先であった。



「やはり、皇室に対して反応したと言う事か……。ふむ」



 先ほどのシリュウの様子を思い返し、一人そう呟いたスザク。


 今回、幹部クラスは全員が駆り出される標的とシリュウの変化に、どこか思うところがあるのだが、その辺りは推測の域を出ていなかった。

 たしかなことは、今まで人形のように命令を実行するだけだったシリュウが、スザクに対して嫌味とも挑発とも言える言動を行ってきたことをはじめ、どこか生気を宿しはじめたように思えることであった。


 その鍵は皇族。いや、自分と同じような、スメラギ高家に関わることが根底にあるのではないか。

 と、スザクは構想することがあったのだ。



「まさかな……」



 そこまで考えを向けると、スザクは彼としては珍しく大袈裟に頭を振ってその考えを打ち消す。

 どうやら、先ほどシリュウが口にした“兄”と言う単語が、自身を苛立たせている。


 水平線の先に灯る光達を見つめながら、スザクはそんなことを考えてい

た。




◇◆◇◆◇



 闇の中に灯る金緑色の光が私達の行き先を照らし出していた。


 ジゴウさん等の手引きによって、お父様達が抵抗を続ける皇都天津上に入る予定であった。


 しかし、キツノ離宮での思いがけぬ再会が、私の天津上入りに重大な使命を背負せていた。


 そんなことを考えつつ、光蘚によって照らされた通路を駆け下りる。


 コケが生育しているだけあって、湿気の多いこの場所は、ともすれば息苦しさを感じもするが、天津上の生命線が僅かに残された港だとすれば、キツノ離宮のそれは大森林への通路と海へと繋がるこの道であった。


 クマソ大森林内部は、まるで蜘蛛の巣のように森の中道が張り巡らされていたが、キツノから天津上を繋ぐセオリ地方一帯には、こう言った地下間道が幾重にも絡むように伸びているのだという。


 もっとも、天津上とキツノを直接繋ぐのは危険が大きすぎるため、途中に川や小村をいくつか挟むようにしているのだという。


 この時代、内陸の小村であっても川は生命線であり、小舟を用いた連絡手段は古来より早馬と並んで重宝されているのだ。



 加えて、セオリ地方はスメラギの心臓部であり、水運のための小運河の開発が進んでいた。



 もっとも、ベラ・ルーシャの侵攻に際し、それらの多くは破壊されてしまっていると聞き及んでいる。

 ベラ・ルーシャ側及びミスズ様、いや、ミスズ・カミヨ等ベラ・ルーシャ傀儡政権の主張によれば、それは『文明の裁き』だというらしいが。

 彼らの言う、『裁き』や『文明』と言うモノがなんなのか、それらの事実を見せつけられてしまうと、疑問でしかなかった。



「ツクシロさん。重荷には感じないでくださいね?」


「は、はい。大丈夫です」




 離宮にて聞かされたスメラギの現状を思い返していた私に対し、前を歩く少女がわずかに見える目元に柔らかな光を灯しながら口を開く。


 僅かに、とは目元を中心に顔の大半を白き仮面で覆っているからであり、凛とした声とは裏腹になんとも異質な見た目をしていた。

 とはいえ、仮面に覆われていない口元から顎にかけての線はきれいに整っており、少女が麗しい外見をしていることは容易に想像がつくのだが。




「そうですか? ですが、お父様もミオ様も、無粋なことをされますね。数年ぶりの再会だというのに、あの地上の地獄へと……」


「地獄……」


「言いすぎでしたね。過去の戦乱に際しては遥かに過酷な戦場もあったと聞いておりますが、それでも私にとっては今の天津上は……」



 そこまで言うと、仮面の少女は声を落としながら何かを呟く。


 仮面越しのため表情自体は読み取れないが、天津上の現状に対する嘆きであろう。



 彼女の言の通り、現状天津上は数年来に渡るスメラギとベラ・ルーシャの凄惨な市街戦の舞台となっている。

 火器の類がそれほど発達しておらず、強力な法術による攻撃も首都という特製故に考え得るすべての対策が成されているため、短期間での決着は市街での決戦しかなかった。

 結果として、フミナ様が皇都の民やベラ・ルーシャの魔の手から逃れてきた難民たちをも巻き込んだ籠城戦を選択した時点で凄惨な戦いは決定づけられていたのだ。




「ふう、慣れたと思いましたが、さすがにここは湿気が多いですね」



 そんなことを考えていた私に対し、眼前の少女はそう苦笑しながら、自身の顔を覆う仮面へと手をかける。

 湿気もそうであったが、天津上の状況を思い返したことで感情が昂ぶったのであろう。



「時が来るまでは、外しておいてください。ルナ様……」



 少女に対してそう語りかけた私は、目の前に立つ彼女の姿に改めて息を飲む。


 その姿は、私達がこれから赴く地において、自身を血に染めながらも戦いを続ける皇女、フミナ姫と瓜二つの容姿がそこにあったのだった。









 一つの炎に残された時間は、あと僅かであり、その命の炎を繋ぐ灯火は、激戦の続く天津上にて激しく燃え盛る。


 その熱き炎は、未来を繋ぐ救いの手とすべてを終わらせる魔の手の双方を確実に呼び寄せているのだった。

大変長らくお待たせ致しました。

実は、スランプと体調不良のダブルパンチで、先週末はまさかの入院する羽目になってしまっていました。


一応、今回はリハビリがてらゆっくり時間をかけてみましたが、いまだにしっくり来ない点もあり、更新ペースは安定しないかも知れませんのでご了承ください。

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