番外編 ー遭遇ー
襲ってくるその猫に対し私は無防備だった。
すると次の瞬間、私の目の前に誰かが現れた!
そこで何か白いものが撒かれたと思ったら急に眠くなってきた。
くっ!こんなところで!
私は眠らされた。
・・・・・
私が気づいた時には屋根の上にいた。
「ひえっ⁉︎」
私がびっくりしたような声を上げると後ろに座っていたのだろうか、
「すまない、驚かせてしまったかい」
優しそうな猫がいた。
図鑑で見たが、これがシャム猫?
なんというか、実物を見ると感覚が違う。
「顔が赤いのですが、熱でもおありで?」
どうやら私は赤面していたようだ。
つまり、一目惚れ。
そう思っていると、
「あ、すまない、こういうのは無しにしてくれないか。俺にはもう子供がいるんだ」
それは聞いて自分でもがっくりくるかと思ったがそこまで動揺はしなかった。
とにかく、
「助けていただき、ありがとうございます」
私がお礼を言うと、彼は微笑んで、
「これに懲りてもうこの世界には来ないことですね。アリスさん」
そう言い残して、彼は去って行った。
私は数分呆気に取られていたが、途中でおかしいことに気づいた。
なんで私の名前を?
いや、それ以前に彼は『この世界』という他者からの目線で言った。
ということは、彼も・・・?
私は彼のことを知らないが、またいつか会って話をして見たい。
この世界がどういうところなのかを




