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第1話 異端のヴァルキリー

異端の少年は、新たな地へと訪れる。

【ヴァルキリー】


 それは、この世界で魔法が使える者の総称。自由に空を飛び、地を薙ぎ払い、果ては次元の壁さえも超える事ができる。そのため大昔は、戦争の兵士として扱われ数々の大戦で活躍を見せていた。

 だが、世界に戦争が無くなりつつある現代、ヴァルキリーの役割は国の治安維持に変わっていた。そして、ヴァルキリーには、1つだけ重要なことがある。それは、戦乙女の名のとおり、ヴァルキリーは女性しかないのだ。


 だが、この世界にたった1人だけ、異端の者が現れた。そして、その者は現在とある場所を訪れていた。




「ここが、テオタナシア魔法学園か・・・」




【テオタナシア魔法学園】


 世界各国に存在するヴァルキリーを育成する機関の1つでこの国、日本にある唯一の魔法学園である。そして、世界でもトップクラスのヴァルキリーを輩出する、エリート校でもある。




「さてと、まずは学園長のところに行かないと。でも・・・勝手に入っていいのかな?」



 学園の門の前で1人の少年が、うろうろしていた。どうやら中に入りたいようだった。だが、魔法学園を始めとするヴァルキリー関係の機関には原則として男の立ち入りは禁止されている。



「う~ん。でも、早く行かないといけないし・・・しょうがない、入るか。」



 少年は、迷ったあげく中に入ることにした。そして、中に入ったはいいが、さっそく問題が発生した。



「学園長室ってどこ?」



 初歩的なミス、学園長室の場所を知らなかったのだ。そして少年は、学園長室を探して学園の中を彷徨っていた。



「どうしたら・・・」


「えっ!」


「ん?」



 少年が、途方に暮れていると突然、後ろから声が聞こえた。少年が、振り向くとそこには1人の女の子が目を見開いて驚いていた。



「えっと・・・」


「きゃっ」


「きゃっ?」


「きゃああああああああああああああああああ!」



 すると突然、少女が悲鳴を上げた。そしてそれを聞いた少年は、一体何が起きたのかわからなかった。



「えっ・・ちょっと・・」


「いやーーーー!男ーーー!」


「なんだ?何事だ!」


「どうしたの!」



 そして、騒ぎを聞きつけ生徒たちが駆けつけて来た。



「何事だ!」


「男が・・学園の中に男が・・・」


「なに!」


「うっ・・」



 1人の女子生徒に睨まれ少年は、竦み上がってしまった。そして、その女子生徒は少年の前に来て、少年の胸倉を掴んだ。



「貴様!ここは、男が立ち入り禁止だということを知らないわけではあるまい。なぜ、ここにいる?」


「えっと・・・それは・・・うう・・ごめん!」 パチン!


「なっ!」



 少年が指を鳴らすと閃光が奔り、周りを生徒たちの目を眩ました。そして、少年はその場から逃げ出した。



「くっま、待て!」



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――



「はぁはぁはぁ・・・ここまで来れば・・」


「来れば何だ?」


「えっ!?」



 必死に逃げ通したと思った少年の目の前には、少年の胸倉を掴んだ女子生徒が立っていた。



「貴様、何者だ?さっきのあれは魔法だろう。なぜ、男のお前が魔法を使える?」


「君に教える義理はないよ。」


「そうか。なら、無理やりにでも聞き出してやる。」 キィィィン



 女子生徒の体が光りだしたと思うと、女子生徒は制服からヴァルキリーの鎧姿になっていた。



魔力換装ブリッツ・・・」





魔力換装ブリッツ


 術者の魔力を鎧や武器に変える初歩の魔法。




「さぁ、覚悟しろ!」


「しょうがない・・・やるか・・・」 キィィィン



 少年は、仕方ないと言った顔で右手に槍を出した。



「やはり、魔法を使うか・・・」


「どうする?やめるか?」


「まさか、行くぞ!」



 女子生徒は鎧だけで武器は出していない、しかし少女は少年目掛けて突っ込んできた。それに対して少年は少女の突進を受けようと槍を構えた。



「それまで!」


「なっ!」


「ん?」



 突如、響いた声。少年と少女が声のした方を見ると、そこには1人の女性がいた。



「学園長!どうしてここに?」


「これだけの騒ぎになって黙ってるわけにもいかないでしょう?ほら。」


「えっ!」



 学園長と呼ばれた女性に言われ、少女が周りを見てみると学園中の生徒が今の戦闘を見て騒いでいた。



「それに君も。来たのなら早く私のところに来なさい。何やってんの?」


「ごめん。学園長室がどこかわからなくて・・・」


「それなら、門のところに警備員がいたでしょ。聞けばよかったじゃない。」


「えっ?誰もいなかったけど?」



 少年の言っている事は、本当だった。少年も最初は門のところに誰かいるだろうと思っていたのだが、いざ着いてみると誰もいなかった。待っていれば戻ってくるだろうとしばらく待ってもいたが、誰も戻っても来なかったで勝手に入ったのだ。



「はぁ~あとで厳しく言っておかないと・・・」


「あ、あの学園長!」


「ん?なに?」


「そこの男は学園長の知り合いなのですか?」


「ああ、一応ね。さて、はいはい!みんな授業が始まるわよ。さっさと教室に入る!」



 学園長は、パンパンと手を叩き生徒たちを教室に入るように促す。



「さぁ、あなたもね♡」


「は、はい・・・わかりました。」 キィィィン



 少女は、ブリッツを解くと校舎の中に入って行った。



「じゃあ、行くわよ。」


「うん・・・」



 少年は、学園長に連れられ、その場を後にした。




どうも、初めまして方も、ご存じの方も、Thesterです。


歌姫の魔法を中止し新たにオリジナルを書きました。今度は続けていく自信があり

ますのでどうかお願いします。



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