18.エピローグ
「なあ後輩」
「どうしました先輩」
「雨だな」
「……そうですね」
「風情を感じるな」
「仕事中に風情を感じる余裕があるのは、先輩くらいですよ」
「余暇というものは、人生に必要だぞ」
「それはわかりますが今はアルバイト中ですからね」
「なるほど確かにその通り。だがしかし――暇だ」
「話聞いてました?」
「……」
「先輩?」
「いや、こうして直ぐに私の意図を察して、しかも完璧に再現してくれる後輩の記憶力と深い愛を感じて、いたく感動していたのだ」
「……っ!そ、そうですか…」
「おや?どうした後輩、また顔が赤いぞ?」
「せ、先輩のそういう真顔の台詞、反則ですってば!」
「はっはっは、また可愛い反応だな」
「……っ、もう!」
雨音が一定のリズムで窓ガラスを叩く。
客のいない静かな店内で、賑やかに2人の声が響く。
レジ前での、くだらないやり取り。思わずため息の漏れるような、とってもくだらない会話。
だけどボクは、こんな時間が――とても、大好きだ。
きっとこんな風に、ボクと先輩は、これからもこんなくだらないやり取りを続けていくのだろう。
ずっと――。
お読みいただきありがとうございます。
これにて『幕が下りても隣で』完結となります。
王子様系女子の先輩と男の娘系男子の後輩の物語は如何でしたでしょうか。
オネェ系部長と同じく、楽しみながら見守って頂けていると幸いです。
このくだらなくも楽しい二人の軽妙な会話は、このように少しずつ変化しつつも、しかし変わらない調子で続いていくことでしょう。
二人共幸せにな!
さて、それではある意味本命の話を。
読者様は、各キャラの性別はお分かりでしたか?
三人共分かってたよ!という方はお見事です。
どうやって生きていれば分かるようになるのか教えて欲しいです。
全く分かんなかった!という方が居たら僕は大変満足です。
そちらも含め、是非感想を頂けると、作者の励みになりますので、宜しくお願い致します。
それでは改めまして、拙作をお読みくださいまして誠に有難うございました。




