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酒場にて

何かを間違えてしまったのだろうか。

俺は、ちょっとだけモテたかっただけなのに。


モテたいから、女子率が高めの聖職系のアカデミーに入った。

でも結局、どんな理由かは不明だが女子からハブられ、肩身が狭い思いをして

アカデミーを卒業した。


モテたいから、魔王討伐のパーティに参加した。

まぁ正規の討伐隊としての正式採用ではなく、

討伐隊が苦戦しており、行ける人は手伝って下さいという

胡散臭い募集に参加しただけなのだが。


でも、結局それも意味はなかった。

魔王を討伐したが、結局正規の討伐隊が討伐したことになっている。

「まぁ、君も大いに貢献したことは認めるがね」

意味不明な事を言う大臣の顔が思い出される。

大いに貢献ってなんだ?むしろ逆に正規の討伐隊が何をしたと言うんだ?

俺が魔王を爆発させた時に、返り血を浴びたぐらいじゃないか?

正規の討伐隊じゃないからという理由で、

非正規の討伐隊には賞与の上限がなんたらとか意味不明な理屈で

金すらもまともな額を貰っていない。

むしろ遠征費用含めたらギリマイナスぐらいじゃないか?

おまけに、魔王を倒した名誉すら無かったことにされるとは。


滅ぼそうか、こんなクソ王国。

と思ったが、滅ぼしたところで特に良いことがあるわけでもない。

でも鬱憤は晴れない。どうしたものか。

はぁ。酒場でため息をつく。


「・・でよ、次の遠征でよ」

「ガモスっていうクソ強ドラゴンの封印の更新をやるんだってよ」

「ガモスって500年前の第二次魔界大戦のやべーやつ?」

「そうそうそのガモスだよ」

「いうて500年前のやべーやつだろ?今だったら大したことねえんじゃねえの?」

「アホかお前。東の大陸の半分が消し飛んでるのガモスがやったって知らねえのかよ!?

現代最強の大魔法使いラミナでも無理だろそんなもん。ガモスはやべえんだって」

「いうておとぎ話だろ?大陸半分消し飛ばしたのは話盛ってない?」

「そうでもなくてな、2年前の国の調査だとマジらしいぞ。大陸消し飛ばしたの。

大陸が削れている所と、消し飛んだところの今は海底になっているところでよ、

同じ種類のミスリル鉱石が発見されてんだよ。

でどっちのミスリルからも、ガモスとされる魔力残渣が検出されてんだってよ」

「おう、どういう意味だそれは」

「要はガモスが大陸消し飛ばしたときに、その衝撃でミスリル鉱石層が出来たんじゃねえかって」

「ほあー ガモスやべえわ」


「じゃあ封印の更新って大事な仕事じゃん!頼むぞ。」

「いやまぁ、更新作業するの俺じゃねえんだけど。」

「いや、お前じゃないんかい!」

「護衛よ、護衛」

「まぁでも頭おかしいやつが封印解こうとしたら、危ねえもんなぁ。頑張れよ!」

「おう」


なんだか気になる話を聞いてしまった。

ガモスというドラゴンの封印の更新をするらしい。

俺なら倒せるだろうか?そのドラゴンを。

大陸程度なら多分俺も余裕で消せる。

もし大陸消したのが本気ではなく、少し小突く程度の威嚇だったら?

割とヤバいかな?いや・・わからん。それ以上の戦いをしたことが無いから。

でも魔王よりはまともな戦いになりそうだ。

ちょっとドキドキする。


決めた。ガモスと戦ってみよう。

あのおしゃべりの護衛によると、

封印のアイテムが全てジゲルン村というところにあるらしい。

大丈夫かあの護衛。割と国家機密をベラベラとまぁ。

横にいる俺に聞こえちゃってるけど。


ここから南に700kmぐらいか。

まぁ走ればすぐだな。


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