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第28話 恐怖(シリアス展開)

この回は最後ら辺が見所です!

是非最後まで読んでいってください。

 サリナが辞めてから半年間特に問題もなく、仕事をしては休日に遊んだりと平和な日々を過ごした。気付けば僕は19歳。陛下が僕のために街全体を彩ってくれて、成人した時を思い出す。

 訓練もあれから1度行った。小さな地震が最近になって多発しており、スイメイ王国全体が警戒態勢に入っている。





「アシュ、そなたに秘密にしていたことがあるんだが……」





 いつものように仕事をしていると、ふと陛下が重い口を開いた。






「どんな事ですか? 話しづらいこと……?」


「それはもう……大変話しづらいことだ」


「今話してくださるんですか?」


「そうだ。……ふぅ。あのー……実は……いや、その……なぜ急に話そうと思ったかと言うとだな」


「ゆっくりで大丈夫ですよ」


「ありがとう。こういうのは慣れてなくてな。……もうそなたが来てから1年だろう? ずっと傍で過ごしてきたから、そなたは受け入れてくれるのではないかと期待をしてしまっている……だから、そなたに拒絶されるか不安なんだが……話してみようと思ってな」


「どんな事でも受け入れてみせます。今までの僕が証明してくれるように」


「……そうだな。それだけ既にそなたを信頼し切っているんだ」


「とっても嬉しいです……」







 陛下にそんなことを言われると、胸がギュッと締め付けられるようだった。僕は陛下が好き。恋愛として。性別なんて越えてしまうほどに……だから、なんだって受けいれてみせる。僕だけが知る貴方であって欲しい。











 ウーーーーーーウーーーーーー!!

 何度聞いても聞きなれない、この音。またいつもの小さい地震かな……




『巨大地震の発生の恐れあり。国民の皆様はすぐに避難してください。津波に注意。高い場所へ避難してください』









 

 巨大地震?! ついに来てしまったのか……なんてタイミングが悪いんだ!!







「チッ……仕方ない。話はまた今度にしよう。幸運を祈る」


「そうですね。行ってきます! ……ミティーナ!」
















✦︎✧︎✧✦





避難施設へ到着すると、医療班の中にドーソンがいた。




「ドーソンさん!」


「ああ、アシュ様。ついにこの時が来てしまいましたね。とにかくより多くの人が助けられるよう頑張りましょう!」


「はい!」






 即座にリーダーが指示を出していく。僕は避難者の案内をする事になった。避難者が来たら、怪我の具合によって案内場所を分ける。この役割は非常に大切だ。無慈悲であると思うだろうが、助けられる命と助けられない命を分けたり、傷の重症度で分けて治療の効率化をはかる。傷を治す能力も、人によって違うから。










 避難者が来るまで急いで入り口で準備をする。








準備がほとんど終わった頃、少しづつ避難してくる人々を仕分けていく。避難施設は津波が来ても問題ないよう高く作られており、" 移動箱 " と呼ばれる魔法道具で下から上へ移動できる。これは非常に高価なものだから、こういう所でしか使われていない。






 僕は上がった先の入り口で案内をする。首都は海が見える場所ではあるが、距離がある程度あるためこれで安全だ。





「お名前をこちらにかいていただけますか?」


「はい……」


「ありがとうございます。ではこの腕輪を右手に付けさせていただきます。……では、あちらの案内人の方に案内してもらって下さい」







 次の案内人は腕輪(魔法道具)色をみて案内する。連携プレーがないと成り立たない。



 訓練のお陰で、順調に案内することが出来た。医療班も7割程度は集まり、平民の方々も手伝ってくれている。







 サイレンが鳴ってから、数分で次々と避難者が到着する。1番手間がかかる係だから、汗がじわっと吹き出るのがわかる。

救護班も頑張ってくれている事もあり、担架で運ばれてくる人も。




 痛々しいその姿に、つい目を逸らしてしまう。ずっと見ていると、頭がおかしくなりそうだった。災害の本当の恐ろしさは、実際に見て初めて実感する。




 まだまだこれから津波も来ると言うのに、吐きそうなくらいの恐怖だった。








15分程で、収容人数3000人の避難施設の3分の2程度が集まった時だった。







 ウーーーーーーウーーーーーー!!








 またサイレンが鳴り響く。




『津波があと数分で押し寄せてきます。避難を急いでください』








 津波……!! 地震よりも恐ろしいと言われる。本の絵を見ただけでもゾッとする程だった……





 救護班も最後の力を振り絞るように、スピードを上げる。僕達も一層急いで案内をする。





「痛い……」「家族が見当たらないんです……!」



 家族を探す声、痛みに耐える声、泣きじゃくる子供達……この光景は余りにも悲惨なものだった。まだ取り残された人が居るはずだ。とにかく今は避難が先! 出来るだけ多くの人を避難させないと……!





 僕達は汗を垂らし、声を掛け合いながら急いで案内する。










 ウーーーーーー!ウーーーーーー!





『間もなく津波が来ます! 間もなく津波が来ます! 皆、高い所へ逃げて! 自分の命が先です!!』







 アナウンスにも焦りが見える。







 ゴーーーーーー!!!!




 物凄い勢いで街を飲み込んでいく……30メートル程の津波。

津波と共に、戦闘班が倒した魔物や、生きている魔物達も押し寄せてくる……!






 戦闘班が見える。飼い慣らすことができるという、巨大な魔鳥の巨鳥ルフに乗って。彼らも一生懸命戦ってくれているが、あまりにも数が多い。






 次々と家々が倒され、威力を増していく。まるで地獄絵図だった。押し寄せていた避難者が無事中へ入ると、皆が窓から外の光景を眺めている。









「ああ……私の子があそこに!!」











 嘘……約200m先に女の子が泣きながら走っている。我武者羅に走るが、到底間に合わない。すると少女はバタッと、派手に転んでしまった。









 その子の母親らしき人が、みんなに抑えられている。子供を助ける為に走り出そうとした為だ。











 救護班も憔悴しきっている。誰もが諦めた目で彼女を見ている。苦しそうな表情で。














 僕が行かないと。きっと間に合うはず……!!!!












こういう描写の方がいいのではないかなど、アドバイスいただけると嬉しいです!



地震については、結構詳しくなるくらい調べました。

全部が正しいと言えるかはわかりませんが……皆さんの知識として少しでも役に立てたらいいなと思います。



少女までの距離は正直何mがいいのか未だに悩んでいます……


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― 新着の感想 ―
[気になる点] 賛否分かれそうな描写は、最後の親の言動でしょうか? 自分から飛び出さずに、誰かをはじめから頼るかのような発言で、悲劇のヒロインじみた不快さがあるかもしれません 他の大人が羽交い締めにし…
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