第96話 お引っ越し
聖夜に百合小説を投下w
焼肉パーティ以降オークを狩りまくってレベリング&金稼ぎの日々が続き、俺とピー助がレベル26、のんちゃんがレベル23になった。
戦果としては、HR:オークジェネラルは流石に落ちなかったがR:オーク(♂)が1枚落ちたので、ピー助のランクアップにまた一歩近付いた。
そして本日は、待ちに待った新居への引っ越しの日である。
まぁ引っ越しとは言っても家具を運び出す必要がない為、引っ越し業者に依頼してトラックで荷物を運んで貰ったりはしない。
アーニャの衣類とその他生活雑貨、実家から持ち出した漫画とかが主な荷物である。
漫画とかの重い物をのんちゃんが、小物類の軽い物をシィちゃんが、衣類を俺が運ぶ予定だ。
そしてアーニャはキャリーバッグを引き、ピー助は…応援係かな?
一応STR的にはピー助の方がシィちゃんよりは高いのだが、手のひらサイズのちっこい奴がデカい荷物を運んでる姿は見た目がちょっとアレなので、今回の荷物持ちは免除となった。
「とーちゃーっく!」
えっちらおっちら歩いて辿り着いた新居は、今までよりも転移ゲートやスーパーに近くなり利便性が向上した。
もちろんキッチン、風呂、トイレ、洗濯機など、およそ生活に必要と思われる全てが揃っているので、毎回外に出る必要が無くなったのも大きい。
「家具類の配達予定時間までまだ少し時間があるし、荷物置いたらスーパーに食いもん買いに行こうぜ?」
「そうですね。エリカさんにメッセージを送っておきます」
エリカは自前の家具類を所持しているので、流石に自力での運搬は無理だ。
いや、やろうと思えば冷蔵庫だろうが箪笥だろうが俺1人で持ち上げられるけど、万が一何処かにぶつけて壊してしまったら申し訳ないので自粛したのだ。
「これだけあれば十分足りるでしょう」
エリカも引っ越し早々料理をする気にはならないだろうから、今買ったのは昼メシ用の弁当や惣菜だ。
アーニャは偶に親の手伝いをしたことがある程度らしく、あまり料理スキルは高くない。
俺は論外だ。俺が料理するのは女体であって食材ではない。
のんちゃんは王国式料理(焼いて塩を振るor塩水で煮る)なら可。
シィちゃんは教会にいた頃に当番でやっていた野菜の皮剥きなら出来るらしいが、味付けはのんちゃん同様無理っぽい。
そもそも王国の平民は食べて行くだけで精一杯なので味に気を使う余裕などなく、調味料やスパイス類が殆ど存在しなかったらしい。
そんな環境で料理文化が発達する訳がないので、料理が出来ないからって2人を責めることは出来ん。
アーニャは折を見てエリカに料理を教わる予定らしいし、2人も一緒に教わることになるかもな。
美少女が作った料理を食べた俺がお礼に美少女を食べる。色んな意味で満たされた美少女は再び俺に料理を作る。完璧なサイクルだ。
…ピー助?妖精が料理をするイメージあるか?
アイツはケーキばっか喰ってるけど、野生?の妖精は果物を齧るか花の蜜でも吸ってんじゃね?
そういやケーキで思い出したけど、もちろんジュースやスイーツなんかも買ったぞ。女子にとって甘い物は別腹だからな。




