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第93話 集落の長

 予想以上に雑魚かった公式戦を終えた足でダンジョンに訪れた訳だが、道中の描写はカットするぜ?


 だって豚どもをブン殴ったりブッ刺したり、キックボードで軽快に疾走したりしただけだもんよ。


 町中ではあんまりスピードは出せないが、ダンジョンなら万が一ぶつかったとしても、相手はモンスターなので問題ない。


 いや折角買ったキックボードが壊れたら困るので、ぶつからないに越した事はないか。


 そんな感じで19層まで探索し終え、残すは20層のボス戦のみである。


HR:王国騎士(♀) レベル21 HP:95

R:下級夢魔(レッサーサキュバス)(♀) レベル24 HP:57

R:妖精(ピクシー)(♀) レベル24 HP:33


VS


HR:ジェネラルオーク(♂) レベル24 HP:224

R:オーク(♀) レベル24 HP:168

R:オーク(♀) レベル24 HP:168


 相変わらずボス戦はHP差がエグいな。


 ぶっちゃけ物理系サーヴァントしか持ってない☆2マスターじゃ絶対勝てないのではないだろうか?


第1ターン


「ピアは【妖精の加護】、さっちゃんはジェネラルに【セクシービーム】、のんちゃんは【挑発(タウント)】です」


 今回もピー助の一手目は攻撃じゃなくてバフか。最近、強敵相手にはこのパターンが多いな。


 まぁそれだけ有効な戦法ということだが。


 実際、のんちゃんの被ダメを抑えつつ俺の与ダメも増やせるから一石二鳥ってやつなので、あえて変える理由がない。


「妖精の加護!」


 ピー助がスキルを発動し、俺とのんちゃんの頭上にキラキラと光が降り注ぐ。


「セクシービーム!」


「ブヒィー!?」


 ちっ、流石に格上のHR:ジェネラルオークだけあってR:オークよりもMENが高いようだ。クリティカルヒットではなかったこともあって、男特攻にも拘らずHPを2割弱しか削れていない。


 しかも魅了判定にまで失敗したようで、踏んだり蹴ったりである。


「オークたち、こちらを見なさい!」


 のんちゃんがスキルを発動しつつ声を張り上げ、豚どものヘイトを根こそぎ持って行く。


「ブヒヒッ、お前に俺の仔を孕ませてやるブヒィー!」


 ジェネラルがのんちゃんに殴り掛かるが、同じHRでレベルが多少上とはいえ 0.8倍にされたジェネラルのATKでは、1.44倍されたのんちゃんのVITと魔鉄製の装備に阻まれ、ダメージは2桁にすら届かない。


 続くオーク(♀)たちの攻撃に至っては、装備による被ダメ削減効果もあってなんと0ptである。


 これならいっそ素殴りした方が良かったのでは?


 スキルを使用しない素殴りの場合は救済措置として装備によるダメージ削減効果が適用されないので、相手の身体にマトモに当てさえすれば1ptのダメージは必ず与えることが出来るからな。


 まぁ豚さんたちにそんな小難しいことを考える頭は無さそうだが。


第2ターン


 「ピアは【アローレイン】、さっちゃんは【セクシービーム】、のんちゃんは【ライトニングスピア】をジェネラルに集中攻撃です」


「アローレイン!」


「セクシービーム!」


「ライトニングスピア!」


 ピー助と俺の攻撃でジェネラルの残りHPは5割弱となった上に今回は魅了判定に成功したようで、俺に見惚れて棒立ちになったジェネラルの土手っ腹にのんちゃんの槍が突き刺さった。


「ブッヒィィィィィ!?」


 のんちゃんがHR:王国騎士にランクアップした時に習得した新スキル【ライトニングスピア】は、雷を纏った槍による物理と魔法の二重属性攻撃だ。


 俺のセクシービームによって魅了状態だったこともあり、見事クリティカルヒットとなって100pt近い大ダメージを叩き出したようだ。


 これでジェネラルの残りHPは1割程度。次の攻撃で確実に倒せる。


 もはやここから先は消化試合だ。


 実際、R:オークの攻撃ではのんちゃんの防御を突破出来ないので、その間に俺とピー助が魔法をブッ放したり、のんちゃんが挑発(タウント)の合間に槍でブッ刺して豚どもをあの世に送るだけの簡単なお仕事である。


「ブヒィー!」


 最後の1匹が断末魔の叫びと共に消滅する。


「今日は何が落ちるかなー?」


 バトルが終わると同時にピー助が下に降りて来た。


「ありがとう、ピア。残念ながらサーヴァントカードは落ちなかったようですね」


 ピー助からカードと魔石を受け取ったアーニャは、そう言って俺たちにも見えるようにカードを広げて見せる。


「オーク肉が落ちたみたいだし、シィちゃんは喜ぶんじゃないか?」


 ロース3kgとヒレ1kgがそれぞれドロップし、更にジェネラルオークの肉までドロップした。


ジェネラルオークの肉

レアリティ:HR

備考:食用可。ロース5kg。


 合計で豚肉が9kgドロップした。


 アイテムがカード状態でドロップする仕様で助かった。生肉担いで帰るとか軽く拷問だよ。


 カード状態のままなら腐る心配がないので、賞味期限とかを気にする必要もなくマジで便利。


 高級レストランだけでなく、政府や金持ち連中がいざという時の保存食として定期的に食材系カードを購入しており、在庫が山積みになるようなことはない。


 その為極端に値崩れする心配がないので、金策用ドロップアイテムとしてはオークの肉は優秀な部類だ。


 まぁ今回は初ドロップの記念に売らずに自分たちで食べる予定だがな。


 我が家にはキッチンがないので、エリカに用事がないようなら家にお邪魔させて貰って焼肉パーティーでも開催しようかな?

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