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第41話 巣穴の住人たち

 中ボスを撃破し第6階層に進出した訳だが、漸く出現するモンスターのバリエーションが増えた。


N:ゴブリン

HN:ホブゴブリン

HN:ゴブリンアーチャー

HN:ゴブリンライダー

HN:ゴブリンメイジ

HN:ゴブリンプリースト


 今ではこの6種類のモンスターが出現するようになっている。


 さらに1匹で彷徨(うろつ)いているようなボッチゴブリンはほぼ居なくなり、2匹か3匹で(つる)んでいることが多くなって来た。


 なので、今は単体相手の高火力よりも、複数の雑魚相手に同時攻撃可能なスキルが欲しい。


 ピー助がレベル10になった暁には、是非ともメ○ミではなくギ○かイ○を覚えてくれることを切に願う。


 ちなみに、一番ウザいのは満場一致でプリーストである。


 仲間のHPがちょっとでも減るとローヒール(単体HP微小回復)を使って来るので、MP節約の為に素殴りで倒そうなんて戦術は論外で、スキルで1匹に集中攻撃してさっさと仕留めないと、攻撃→回復→攻撃→回復と泥試合に参加させられてしまう。


 なので、さっさとプリーストを撃破してしまいたいのだが、流石に魔法系モンスターだけあって格下のHNとはいえMENがそこそこ高く、一撃で倒すことが出来ず2発は撃つ必要がある。


 俺とピー助のMPを使ってプリーストを仕留め、残りのゴブリンどもを素殴りで殺して行くのは、中々に面倒臭かった。


 他の奴らよりも出現率が高くないのが唯一の救いだろうか?


 ホブゴブリンにはこれといった特徴がない。ゴブリンの上位種なので体格が一回り大きく、ステータスが全体的に底上げされているのが、特徴と言えば特徴だろうか?


 ゴブリンアーチャーは、名前の通り弓使いだ。ゴブリンが棍棒?を捨てて、弓を使うようになった個体だ。


 何故それでHNにランクアップ出来るのか理解出来ないが、そーゆーもんなのだろう。


 ゴブリンライダーは、N:ゴブリンがN:ウルフに跨っただけのモンスターだ。


 草原からウルフを攫って来たの?とか、何故NモンスターがNモンスターに跨っただけでランクアップ出来るの?とか謎が多いが、やっぱり深く考えてはいけない。


 攻撃手段は、ウルフの機動力を活かして高速で接近してそのまま噛み付くか、ゴブリンが棍棒?で殴り掛かるかの2択のみ。


 ゴブリンライダー3匹セットで出現したこともあったが、3匹が縦横無尽に走り回って撹乱し、隙を見せた相手に一斉に襲い掛かるという戦法は、洞窟の小部屋が狭過ぎて不可能だった。もしかしたら草原ダンジョンなら出来たのかもしれんな。


 ゴブリンメイジは、ファイヤーボール(魔法火属性単体微小ダメージ)を撃って来る。以上。


 俺とピー助はメイジよりもMENが高いので、防具の魔法ダメージ1pt削減効果も合わさって、高確率でノーダメージなのだ。いっそ普通のゴブリンの方が強いまである。


 そんな感じでピー助のレベルアップを期待して第9階層を彷徨いていたら、先程漸くレベル10になってくれた。


 ちょうど第10階層への入口が近いし、このままボス戦に行きたいところだが、その前にステータスを確認しておこう。




さっちゃん(仮名)

レベル:10

種族:下級夢魔(レッサーサキュバス)

レアリティ:R(レア)

称号:男嫌い(男性との性的な身体的接触NG。マスターが男性の場合、全ステータス半減)

特性:封じられし魅力(相手の行動時、自身のCHR−相手のCHR%の確率で異性の行動を阻害する)

HP(生命力) :29

MP(魔力):44

STR(筋力):16

VIT(体力):30

TEC(精密性):32

MEN(精神力):45

AGI(俊敏性):31

CHR(魅力):48

LUC(幸運):18


装備


夢魔のビキニ

レアリティ:R

効果:CHR+1、魔法属性ダメージを1pt軽減する。

備考:色は本人の気分次第で変更可能。


棍棒?

レアリティ:N

効果:棍棒?を使用した物理属性ダメージを1pt増加する。

備考:持ちやすい太さと長さの木の枝。素手で殴るよりはマシ。


スキル


往復ビンタ:消費MP2pt

効果:物理属性単体微小ダメージ×2


ドレイン:消費MP0pt

効果:対象に1ptダメージを与え、自分のHPを1pt回復する。

備考:対象に噛み付いて血を吸うことで発動。


セクシービーム:消費MP4pt

効果:魔法属性単体小ダメージ

備考:対象が異性の場合ダメージが1.5倍になり、自身のCHR−対象のCHR%の確率で次の行動を阻害する。ビームは自身のセックスアピールポイントならば、どこからでも発射が可能。




ピーちゃん(仮名)

レベル:10

種族:妖精(ピクシー)

レアリティ:R(レア)

称号:鳥嫌い(鳥系統種族への与ダメージ1.2倍、被ダメージ1.2倍)

特性:純真無垢(バトル開始時自動発動:バトルフィールド内の自分を除く善属性のステータスを1.2倍、悪属性を0.8倍する)

HP(生命力) :19

MP(魔力):47

STR(筋力):10

VIT(体力):15

TEC(精密性):44

MEN(精神力):45

AGI(俊敏性):43

CHR(魅力):32

LUC(幸運):31


装備


妖精のレオタード

レアリティ:R

効果:魔法属性ダメージを1pt軽減する。

備考:色は本人の気分次第で変更可能。


ミシン針

レアリティ:ERROR

効果:なし

備考:一般的なミシン専用縫針(用法容量を守って正しくお使い下さい)


スキル


マジックアロー:消費MP3pt

効果:魔法属性単体小ダメージ


妖精の加護:消費MP5pt

効果:1ターンの間、自分以外の味方のHPとMPを除く全ステータスを1.2倍にする。


アローレイン:消費MP8pt

効果:範囲内の対象に魔法水属性単体微小ダメージ×10

備考:TEC次第で細かい操作が可能。




 俺のセクシービームに関しては既に説明したので割愛。


 ピー助の新スキルアローレインだが『魔法の矢を雨のように降らせる』という概念に引っ張られたのか、属性が無属性から水属性に変更されている。


 火属性の相手に対してはダメージが増加するが、相手が水属性だった場合にはダメージが半減されるか、無効化されてしまうかもしれない。最悪回復することもあり得る。使用する際には注意が必要だろう。


 その代わり総ダメージ量はかなり多い。


 微小ダメージ×10なので、1人に全て当てられれば、各種補正無しでも与ダメ20ptを叩き出せる。


 あるいは10pt、10ptや6pt、6pt、8ptなど、複数の相手に散らして当てることも可能かもしれない。


 高い魔力コントロールを必要とするスキルであるが、ピー助のTECはMENとほぼ同等の44だ。練習を重ねれば自由自在に操ることが出来るようになる筈だ。




「そんじゃ【ゴブリンの巣穴】のボスを退治しに行きますか!」


「もーゴブリンは見飽きたよー。さっさと倒して、明日からは他のダンジョンに行こーよー」


「そうですね。気分転換の為にも、次からは【餓狼草原】に行きましょうか?」


 2人とも既に『次』に意識が向かってしまっている。


 これから挑むのは☆1ダンジョンとはいえボス戦だ。気を抜いていたら思わぬ落とし穴に陥りかねない。


「2人とも気を抜き過ぎじゃないか?アーニャ、俺らがやられたら1人で6階層のポータルまで歩いて帰らなきゃならねぇんだぞ?万が一道を間違って迷いでもしたら、ゴブリンに殺されるって分かってんのか?ピー助、お前はただでさえ打たれ弱いんだ。油断して被弾した結果やられやがったら、今日の銭湯はお前だけ留守番な?」


「ごめんなさい、さっちゃん。ちゃんと集中します」


「私だけお留守番なんて、そんなの認められないわ!てゆーか、何で私だけ罰ゲームなのよ?アンタもミスったら、何かやりなさいよ?」


「まぁ別に構わんが、俺がミスった時の罰ゲームって何か案はあるのか?」


「アンタは今夜おっぱい禁止。黙って湯船に浸かってなさい」


 見るだけで我慢しろと?それは、留守番させられるよりも逆に辛いかもしれん。


「次はアーニャね。もし私たちが全滅してアーニャだけで撤退することになったら、今夜は『あーん』するのもされるのも禁止ね」


「そんな!?」


 アーニャは『あーん』が好きだからな。ピー助にすら毎回やってるし。


 さて、全員の罰ゲームが決まって気合いも入ったことだし、そろそろボス退治と行こうかね?

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