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第37話 銭湯に行こう。

「おっふろーおっふろー!」


 結局カードショップを出て家に着くまで、ピー助は一度も起きなかった。


 最初は「何で起こしてくれなかったのよ?」とか文句を言っていたが「店に着いたら起こしてくれ」なんて頼まれた覚えはない。


 あんまり煩いので今日は普段よりも少し早めに銭湯に行くことにしたんだが、それ以来ずっとこんな調子である。相当銭湯が楽しみなようだ。


「そーいや、コイツって大人料金と子供料金、どっちなんだろうな?」


 サーヴァントに年齢という概念は存在しない。生まれた瞬間から今の姿であり、肉体的には成長も老化もしない為、年齢を数えるという習慣がないのだ。


 カードショップにいるサーヴァントは未契約状態となり、マスターに購入されて契約するまで寝ているような感覚なので、気付いたら10年経過していたとかいう事態も普通にあり得る。


 それで自分が10年歳を取ったと感じる筈もなく、カレンダーを見て「今回は結構長かったなぁ」と軽くスルーして終わる。


 つまり、サーヴァントは大人でも子供でもない存在なので、料金は店員の気分次第ということになる。


 ちなみに俺は大人料金を払っている。


 アーニャよりも身長が高いし、おっぱいも大きい。これで子供と主張するのは無理があるだろう。


 だがピー助の身長は20cmくらいだ。


 なんなら人間の赤ん坊よりも小さいので、どんな判定になるのか全く読めない。




「無料で良いよ。アーニャちゃんは毎日来てくれてるし、最近はそっちの子の分も払ってくれてるだろう?ちっこいお嬢さんの分はサービスしてあげるよ」


 まさかの無料であった。


「他のお客さんの手前、その子1人で来た時は流石に無料には出来ないよ?アーニャちゃんと一緒に来ておくれ」


 あくまでもアーニャのオマケ扱いで無料にしてくれるということか。


 前世でもバスや電車の料金は、親が一緒だった場合に限り、幼稚園児以下は無料とかいう制度があった筈だ。それと同じ感じだろう。


「わーい!ありがとうおばちゃん!」


 流石はサーヴァント界でも有数のマスコットキャラ、あざとい。


 ピー助がおばちゃん相手に愛想を振り撒いてるのを横目に、アーニャは大人2人分の料金を支払って脱衣所に入って行った。


 あのおばちゃん、油断すると延々話し続けるからな。


 この前試しに一回付き合っただけでもう懲りたので、俺とアーニャはピー助を生贄に捧げて逃げさせて貰います。


 おばちゃんの好意で無料にしてくれるんだし、お前も一回くらいは世間話に付き合ってやれ。


「あっ、アーニャちゃんとさっちゃんじゃん!やっと会えたぁ」


 おや?エリカの姐さんだ。初日以来の遭遇だな。ちょうど服を脱ぎ終わったところだったらしく、ブラとパンツだけの姿だが気にした様子はない。


 うーむ、流石は現役JD。下品ではないギリギリを攻めつつレースをたっぷり使用したセクシーな下着である。ちなみに黒だ。


「お久しぶりです。先日はご迷惑をお掛けしました」


「いやいや、私が長話に付き合わせちゃった所為だし、こっちこそゴメンね?あれから大丈夫だった?」


「おう、オンブして連れて帰ったぞ」


「最初はお姫様抱っこでした。恥ずかしくて顔から火が出るかと思いました」


「お姫様抱っこかぁ。一度もされた事ないわねぇ」


「何なら今やってやろうか?」


 姐さんの腋の下と膝の下に手を差し入れ「ほいっ」と抱き上げる。


「私初めてだったのに、さっちゃんに奪わちゃったわ…責任取ってよね?」


「じゃー責任取るから、こっちの初めても俺が貰って良いか?」


 尻尾を出して姐さんのふとももの付け根を下着越しにツンッと軽く突っ付く。


 姐さんがふざけて意味深な言い方をして来たので、全力で乗っかってみました。


「キャッ!?えっ…な、何で知って?」


「俺はサキュバスだからな。顔見るだけで何となく分かるんだわ」


「嘘でしょ…?お、お願い、誰にも言わないで!?大学での私のキャラが崩れちゃうわ!」


 姐さんは大学では経験豊富なギャルで通してるのかな?実体験が無いと、そのうちボロが出てバレそうな気がするが。


「おっぱい揉み放題で手を打とうじゃないか」


 今朝アーニャのおっぱいを揉んだ所為で、俺の中のおっぱい欲が急上昇している。女同士だし、おっぱいくらい良いよね?


「…銭湯の中でだけよ?外じゃ絶対ダメだからね?」


「うむ、交渉成立だな」


 姐さんは処女である事実を周囲に隠すことが出来る。俺は姐さんのおっぱいを好きなだけ揉むことが出来る。正にウィンウィンの関係ってやつだ。


 姐さんに女の悦びをじっくり教え込んで行けば、そのうち自分から「もう我慢出来ないの、抱いて!」ってなるかもしれん。


「おっぱいで思い出しました。さっちゃん、私にも今朝のマッサージの続きをして下さい」


 おいおい、アーニャまで俺におっぱい揉まれたいのかよ?


 これはもうアレだな。右手にアーニャのおっぱい、左手に姐さんのおっぱい。両手に(おっぱい)とはこのことだぜ。


 俺のハーレム計画は着々と進行しているな。


 今はまだアーニャと姐さんの2人だけだが、今後10人20人とどんどん増やして行き、朝から晩まで美少女たちと退廃的なイチャ百合ライフを送ってやるのだ!


「ちょっとー!2人とも置いてくなんて酷過ぎるわよー!」


 そーいや、ピー助の存在をすっかり忘れてたわ。

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