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第20話 そろそろ観戦しない?

 悪だくみするおっさんに話し掛けられたり、アーニャが覚醒したり、告白どころかプロポーズ紛いな宣言をされたりと、闘技場の観客席ですることではないと思うんだ。


 そろそろ最初の目的である、他マスターのバトルを観戦しようと思います。


 …うん。流石は☆1同士のバトル。2重の意味でレベルが低い。


 まぁ俺も人のことは言えんけど、レベル3だし。


「新人同士のバトルが多いね。今から戦う人たち、学校で見たことある気がする」


「ふーん。どっちもR、HN、HNの編成か」




マスター:カズト シノザキ

アンティ:狼獣人(♀)


R:狼獣人(♀) レベル2

HN:グレイウルフ(♂) レベル2

HN:グレイウルフ(♀) レベル2


VS


マスター:マイケル カトウ

アンティ:オーガ(♂)


R:オーガ(♂) レベル2

HN:ホブゴブリン(♂) レベル2

HN:ゴブリンメイジ(♀) レベル2


 トトカルチョのサイトではレアリティと種族とレベルしか見ることが出来ない。流石にスキルやステータスまでは見せてくれないようだ。


 どんな種族がどんなスキルを持っているのか、その知識の有無がトトカルチョで勝つ秘訣になりそうだな。


「獣人族デッキVS鬼族デッキってとこか」


「さっちゃん、注目するのそっち?アンティを良く見て」


 …はぁ?どーゆーこと?馬鹿なの?


 マスター歴2日目にして、それぞれのエースであるRカードを賭けたガチバトル?


「アーニャの通ってた学校って修羅の国にあったの?」


 人生、生き急ぎすぎだろ。


「修羅の国が何かは分からないけど、この町にある普通の学校だよ?ちょっと自信無くなったけど」


 アーニャさんも、元同級生のぶっ飛んだ所業に唖然としているようだ。


「親に金出して貰って10連ガチャを引いたんだろうに、負けた方どうすんだ?昨日の今日で元同級生に負けて奪われましたって親に報告すんの?」


 普通の親ならブチギレてマスター辞めさせるんじゃね?


 どんなに子煩悩な母親でも、2日で旦那の給料数ヶ月分を溶かされたら、息子とはいえマジギレして良いと思う。


 まぁ外野の俺らがどうこう言うことじゃないんだろうけど、何だかなぁ。


 モブのバトルシーンを細かく描写すんのもなんだし、ザックリ流れだけ解説しよう。


 まずそれぞれのRが種族強化スキルで自分と仲間を強化した(え?そんな有用スキルが初期スキルとか狡くね?俺なんか往復ビンタと吸血よ?)


 配下の狼2匹がメイジに咬みつこうとするも、ホブが身代わりになって瀕死になる。


 メイジが杖から火の玉を出して獣人に攻撃。結構スピードがある上に追尾して来て避けられず、直撃して大ダメージ。


 次のターン、獣人がお返しとばかりにメイジの背後に回り込み、首筋に噛み付いてメイジ即死。


 大鬼が獣人を殴り付け獣人瀕死。


 瀕死のホブを放置し、狼2匹が大鬼の足に噛み付くも小ダメージ。


 次のターン、獣人が大鬼の首筋に噛み付き大ダメージ。


 大鬼が獣人にトドメを刺す。


 狼2匹が大鬼の腹に噛み付き大鬼瀕死。


 次のターン、大鬼が狼(♂)を叩潰す。


 狼(♀)が大ジャンプ。大鬼の首筋に噛み付き見事格上を撃破。


 獣人のマスターが勝利を確信しニヤリと笑みを浮かべた瞬間、ホブが全力ダッシュで狼(♀)に近付き、棍棒で首の骨を叩き折った。


 試合終了。バトル開始早々戦線離脱してしまった肉壁くんが、最後の最後に美味しいところを全部掻っ攫って行きやがった。


 獣人のマスターは何が起こったのか理解出来ず呆然としている。


 うーん。狼獣人(♀)がオーガ(♂)の物になってしまった。


 オーガのってデカそうだし、壊されちゃうんじゃない?


 まぁ最悪カードに戻っちゃっても時間経過で復活するのだが、心の傷はどうなんかね?


 犬とかって群れのボスに絶対服従らしいから、犬とサーヴァント、2重の意味で屈辱にも耐えるんかな?

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