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第2話 敵国の軍は追放ですわ

平和とは戦争と戦争の間の準備期間である。


とはいうものの、実際唐突に隣国が攻めてきたらどう対応して良いか分からないですわね。準備期間とは言うけど常に準備するわけにはいかないし……いや、よく考えてみたらこれは戦争相手国に捕らえられて犯されるチャンスでは?


ということで、攻め込まれたうちの寄子の伯爵さんが助けを求めた瞬間に騎士団を引き連れて出陣。相手の兵数は合計で4000人なのに対して、こちらは騎兵400人。これは本格的に凌辱チャンスですわ。なんか後ろから農民の兵が2000人ぐらいついてきている気がしますが、気のせいですわ。足並みなんて揃えずに突撃ですわ。


まだ10歳とはいえ、既に胸の膨らみが成長し始め、美しい金髪も長くなってツインドリルが出来たので、わたくしが丸裸になって手を出さない不能は少ないはず。相手の軍の指揮官に指示され、娼婦の真似事とかをさせられるシチュは憧れますわね。あとは拘束具を付けられて、下っ端の兵士達に延々と輪姦されるとかも良いですわ。


……可能なら1年ぐらい日夜ぶっ通しで犯され続けたいですわね?というか捕らえられたらそれが可能ですわね?4000人もいるのですから、1年ぐらい一瞬の休みもなく犯してくれますよね?


あ、いけない。具体的なシチュを想像したら軽く濡れちゃった。また後で下着を替えなきゃ。






その報告が届いたのは突然だった。


隣国、アーセルス王国が帝国との国境を越境し、ナロローザ公爵領に攻め入ったこと。その兵数は4000人と大軍であり、しかも正規軍であるため練度が高いこと。帝都からの援軍が来るまで耐えることは難しく、ナロローザ公爵領の総兵力はリディアの騎士団を含めても2500人程度であり、その大半が徴募兵であるからまともに戦えない。


リディアの祖父、グライヴスは即座に寄子を集めて軍議を開くが、暗い面持ちの人間が多い。しかしその軍議は、リディアの一言で制された。


「わたくしが騎士団を率いてアーセルス王国軍を蹴散らして来ますわ。野蛮な王国民は全員追放ですわ」


もちろんその言葉に無茶だという言葉が飛ぶが、グライヴスはただ分かったとだけ言い、リディアの好きにさせる。既にグライヴスにとって、息子が遺した大事な一人娘は魑魅魍魎的な何かにしか感じられておらず、ここでリディアが死ねば後継者はリディアの父親の弟、リディアにとっての叔父に移行することもあり、強く止めなかった。


結果的にはここでリディアを止めておけば、戦場で青天井の活躍を見せるリディア騎士団が活躍する時期はもう少し遅れていただろう。グライヴスの出陣の命を受けたリディアは、早速400人の騎士団を集めて出陣する。


全員が才能を持ちながらも努力を止めない、一騎当千の古兵が400人、騎馬に乗って出陣する。あまりの早さに、他の軍は全くついて行けず、後方に置き去りとなる。


その道中、リディアは騎乗中に自身の身体を抱きしめて俯き震えた。その姿を見て側にいる騎士団の中でも階位の高い指揮官達は、普段天真爛漫な様子を見せるリディアでも、負ける気配が濃厚な戦場に行くのは怖いのかと思う。それと同時に、自身を庇うように抱きしめるリディアの姿は、庇護欲や保護欲といったもの兵達に抱かせた。


この守るべき主人が敵軍に捕らえられるのだけは避けなければならない。捕らえられてしまえば、どのような目に遭わされるか分からない。美少女という言葉が相応しく、10歳にも関わらず時々大人の色気を醸し出す少女。捕縛された時、悲惨な目に遭うのは目に見えている。


「全員突撃ですわ!わたくしも前に出ますわ!」


敵軍に捕らえられるために、リディアは先頭に近い位置で旗を持つ。しかもリディア自身が突出しようとするため、まるで捕らえて下さいと言わんばかりの陣形だったが、自然と魚鱗の陣になり敵陣の奥深くまで切り込んでいく。


アーセルス王国軍3000人からなる横陣はあっさりと突破され、慌てる精鋭揃いの本陣は先頭を行こうとするリディアを直接狙いに行く。が、足止めすら出来ずに騎馬に蹂躙される。大きい馬の大きな○○○に犯されたいと思ったリディアが、○○○の大きな馬だけを種牡馬にするために○○○の大きな馬だけを集めた成果が、早くも出ている。


「あいつは大将首だ!早く首を落とせえええ!」

「魔法隊はあの女だけを撃ち続けろ!」

「こちらの攻撃が一切効いてないだと……?」


本陣を指揮するアーセルス王国軍の副将は手勢を率いて横撃を開始するが、一歩も踏み込めずに押され続ける。やがてアーセルス王国軍の総大将であり、高名な将軍が討ち取られると、アーセルス王国軍は瓦解を始めて撤退することとなる。


散り散りになって去って行くアーセルス王国軍を、強く睨み続けるリディア。その光景は、この戦争に参加した騎士達全員の脳裏に焼き付いた。


これ以降、リディアの名声は崖から転げ落ちるように上がって行くこととなる。

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