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はじめに

終戦後、硬い団結で保ってきた国際平和の秩序には今、徐々にヒビが入っていき崩れようとしている。

この委員会はあの世界の平和やこの世界での国際平和に至るまですべての目標を実現するために心を一つにして活動し、協力してきた。

我々はあの世界の管理者として支配やこちらの世界を裏から牛耳ることを目的としていない。

すべての人々、種族が同じ目的のため歩み、寄り添い、運命を共同していき

この平和を存続させることが我々の望みなのだ。

21年前のあの日、お互いの世界の常識がすべて変わってしまい、お互いの世界を憎み合うようになってしまった。それは必然か偶然なのかは神しかわからない。

しかし、壁が崩れてしまったら新しく壁が作られるように我々の関係は再び治せることを私は確信できる。

それは神でも覆すことができない決定事項だ。

そしてあの戦争を生き抜いた青年たちよ。

あの戦争では多くのものを失ったかもしれない。そしてあの世界に住む者たちを恨んでいるかもしれない。

しかし、それはあの世界に住む者たちも一緒だ。

父、母、兄弟、友を失い、故郷も失ったかもしれない。

彼らも戦争の被害者なのだよ。

この戦争に正義も悪もない。

だからお願いする。

手を取り合って両世界を復興し、助け合い、そして今後この戦争のような惨劇を産まないような土台造りに協力してほしい。

そして生まれてくる子どもたちに、憎むべき対象ではなく友として歓迎することを教えてほしい。

願わくば両世界の永久的な平和を築けることを望む。

私は大層な演説をできる人間ではない。しかし、平和をこの組織、世界で一番望んでいる者だと思っている。


      初代委員長 マックス・ハザード・オリバー 


私は初代委員長のように立派な人間ではない。

この著の完成時に偶然委員長だった者だ。

後世でさんざん言われるかもしれないだろう。

私はそれでもここに私の言葉を載せる。

それは後世に名を残す為や名声を手に入れる為ではなく。

それはこの著を後世に残し、いまは無き初代委員長の想いを残す為、そしてこの著の完成に協力してくれた者に対し感謝を述べるためである。

改めて言おう。

この本を読み、一体何があったのか。そして彼らが我々となにも変わらないことを知ってほしい。私からはそれだけだ。

最後に、この本の完成のために取材に応じてくれた方々には初代委員長のM・H・オリバー、そして私から改めて感謝いたします。

そして、この本を書くためにあちこちを飛び回ったアルジャー・ヒス・ゲートルスに感謝する。

そして、両世界に平和があらんことを。


      二代目委員長 ロックス・モルターナ 



   故 マックス・ハザード・オリバー初代委員長

             そして

この著の完成に大きく携わった 故 アルジャー・ヒス・ゲートルス氏に捧ぐ


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