表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
は・な  作者: Reiko
8/14

これを最後に…

一本の木が揺れた

もうすぐ夏だね

5月がくれば、もう1年…


あなたを失って、もう1年目

まだ悲しみは彷徨ってる

途絶えることなく、ふわふわと


風に揺られながらこうしてあなたの側にいるのは心地いい

本物のあなたではないけれど、形のあるあなた

微笑むような太陽がまだこちらに目をむけているよ


寂しいなんて思わない

きっと苦しかったのでしょう


もう止めたりはしないよ

安心して眠ってね、私はずっとそばにいる


その手を繋いで歩いたね

一緒に言葉を交わしたね

目線を合わせて、しゃがんで微笑みあったね

まだ記憶は鮮明だよ


小さい小さい時間だったけれど、そこで生きた思い出はね

何よりも大きいよ

まだ覚えているよ

忘れることなんてないから、心配しないで――


会いたいよ、また抱きしめたいよ

そんな想いはまだあるけれど、ね


まだ活きたかったのでしょう


代わってあげることはできないけれど

いつまでも、一緒に過ごした時間をかみ締めているよ


どんなに短くても、一緒だった時間は楽しそうかったよ

もう一度見せてほしいな、その笑顔


肉眼で見えなくても、心に写真を送ってください

私はそれを壁に飾って見ていようかな


どうして罪のないあなたが逝ってしまったの……?

悔しいよ、恨めしいよ

短い時間しかなくて、、、、苦しくて、、、


誰も知らない、誰も気づかない

生きていたんだよね、あなたは、私のそばで

なんで責任を取ってくれないの!?


そう訴えても無駄…

分からないの、人間は自分にその災いが降りかかるまで

だからもう泣かないって決めた


もう一度だけでいいよ、抱きしめさせて

もう二度と離さないからね…

もう絶対失ったりしないよ…





私の愛する人を奪った者よ、

私はあなたを許しません

でも恨みません


何故なら、この苦しみは、

あなたもいつか、身をもって感じるものでしょうから…………

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ