安らぎ求めて…
安らぎを求めて、歩き続けて三日目
そのつながりのない地を果てまで歩きとおすには、あと千年くらい?
もう嫌になって、岩陰で休もうと、座った
陽気な音楽が、街から聞こえてくる
ああ、戻りたいなー、なんて、思ったりして
でも、暑くてそんな体力はない
オアシスのはずが、熱帯砂漠になった
水は溢れるほどあるし、美味しい食べ物もある
でも、安らぎなんてなかった、この聖地に。
まだ天国へ辿りつけないから、安らぎを求めるのは間違ってるね
でも仕方がないよ、私も人間
あー、向日葵が咲いてるな
綺麗、綺麗。結構、結構。
虚しさを感じるよ、その色に
太陽はもう飽きた
たまには光が少しだけ通る、曇り空だって見たい
だって、青空は悲しみを包み隠してる
曇り空は、ありのままにさらけ出してる――
当たり前とかさ、知らないよ
私、覚えてるの
小さい頃、塗り絵しててなんの違和感もなく、空を黄色にぬったこと
だから聖地の空はきっと紫で、
地は青色の向日葵であふれてるんだ
そして川を満たすのは、桃色の澄んだ水
無邪気に笑ってる人がいて
それを見守りながら、また笑ってる人も何人かいて
そこにあるの
私の居場所が
天の果てまで探しても、此処でしか作れない場所が
爽やかだとか
美しいだとか
認めるけれどね
私はそんな綺麗な言葉、使えない
私が探すのは美でもなく、心でもなく、安らぎなのだから。