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せいぜい後悔すればいいよ

作者: くろねこ

 




 どこからともなく聞こえてきたその声。







「あなたは誰?」







 私は震える声でその声のする方へ問い掛ける。







『君に置いてかれたヒト』









 私には思い当たらなかった。



 どちらかと言えば置いてかれる側の方の人間で



 捨てられる側の人生だ。




 母親にも見捨てられ、恋人が出来たとしても



 事あるごとに別のヒトの所へと行ってしまう。




 何でも許してしまうからダメなのか。



 浮気したっていいよ。



 仕事しなくたっていいよ、養ってあげる。



 何をしてもどんなヒトでもいいから



 ただひとつ。



 私を愛してくれれば。




 貴方が望む様に私が変わるから。



 貴方の理想の女になってみせるから。




 だから私を愛して。




 そこまで思い返して気付いた。



 そうか。君はいつかの私。



 私がまだ自分を持っていたころの私。




 ごめんね、今はもう、どれが本当の自分かも



 分からないくらいに汚れてしまったよ。














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― 新着の感想 ―
[良い点] 簡潔で分かりやすい文でありながら、雰囲気がありますね。凄いなと思いました。 空行の使い方も上手いと思いました。
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