ステータスは大丈夫でした
「うおおぉぉぉぉ!」
走り続けて、走り続けて、走り続けた。
気がついた時には森の中にいた。都市から出てすぐの所にあるはじまりの森だろうか?それともだいぶ離れた異形の森か?
今はそんな事どうでもいい。とにかく考えるんだ、ここから出る方法を考え出さなくては。
焦れば焦るほど考えは出ずにとうとう腰を落としてしまった。
「チクショウ!何も思い浮かばねぇ」
目の前でふよふよ浮いているプチゴーストを見て
あぁ異形の森か、と1人で納得する。
葉の間から薄い光がさしていて眩しい。
「朝か〜。てか出口どこ?」
ここでだいぶ落ち着いてるのに気づく。プチゴーストのおかげかな。ありがとう!プチゴースト。
「さてと、とりあえず歩けば外に出るでしょ。」
歩きながらもう1度起こったことを確認する。まずログアウトができなくなっている。これが1番重要だ。次にNPCが設定と違う動きをしているという事だ。人工AIでも組み込まれなければこんな動きはしないはずだ。でもそんな情報は聞いたことがない。
今のところこの2つかな。
あっ。ステータスとかってどうなってるかな?
「カーソル」
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ロータス
Lv.99 P.T.E∴8∴ バーサーカー
攻撃 1542
防御 962
魔攻 233
魔防 962
MP 999
発動中効果
・HP自動回復 ・身体能力強化【特】
・魔・物理耐性UP ・中位魔法無効化
・鋭眼 ・度胸 ・広域化
・覇光 ・女神の涙 ・死神との契約
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異常はないな。以前と何ら変わりはない。
ラミナリアオンライン最強プレイヤーランキングのトップ5に選ばれただけあってチート能力ばかりである。
懐かしい。馬鹿みたいにレベリングしまくってたあの頃に帰りたいよ。あの頃は敵を倒す快感が忘れられなくてずっとモンスターを倒し続けていた。
色々確認していたら出口に出た。
「さて、これからどうしたもんかなぁ」
「・・・・ケテ」
「なんだ? 」
「・・・スケテ 助けて!」
「!?」
森の中から助けを呼ぶ声がする。驚きと絶望の入り混じった声だ。
間に合うか?いや、間に合わせる!
疾風の様な速さで森の中へと突っ込んでいく。