プロローグ
筆者の浅い人生観をもとに作っていますので嫌いな人は嫌いかと
人生ーーー人間生きていれば皆一度は自分の人生について考える。将来は警察になりたい、先生になりたい、機械を作りたい、様々だ。
そんな人生だが人生には重要な分岐点がある。高校受験や大学受験、資格試験それだけでなく転職や企業、いいだしてみればきりがない。
ならば、それらは何のためにするのか、ほとんどの人間は生きるためややりたいからやりがいがあるなどの答えが返ってくる。
しかし人生に期待をしないでやりたいこともやりがいも生きようとも考えない人間は人生をどう考えるのか。
そしてこの物語の主人公はこう思った。
人生なんて退屈しのぎ。
大概の平凡な人間は受験をして高校に行き、大学に行く。しかしやっとの思いで受験を乗り越えて大学はいって二年ほど遊んで四年になって就職ここを乗り越えても、待っているのは社会の厳しさと圧倒的な理不尽。それに耐えつづけて出る答えは中身のない人生。そんなもの物語にしてほかの人に語れば起承転結の承と転の抜けた始まって終わるだけの落ちのない物語。そんな物語なんて駄作中の駄作ーーそんなものをわざわざ人生というものをかけて描いていくのか?
だったらせめてこの人生という名の物語も一種のゲームとしてとらえられたらと僕は思った。ステータスがあり、目に見えるデータがある。感情もデータとして表記されたら今よりは楽しくなるかもしれない。
そんなことを高校二年にしてもう三年になろうかという三学期初日の始業式の日に僕こと 斎藤和希は考えていた。
はぁ、人生なんてつまんないな、いっそさっさと死んで猫にでも輪廻転生しないかな。なんてそんなこと考えても仕方ないか。はぁ。
そんなことを考えていたらいつの間にか校長の話は終わっており、やっぱりこういう暇なときは考えるのが一番だなと和希は思い、あくびをした。
そうしたら偶然となりを歩いていた教師に小突かれ睨まれてしまった。しかもその先生は 授業が分かりにくいことでみんなから嫌われている先生で僕自身も好感を持てていない先生だった。
、、、あいつには卒業するとき絶対悪態の一つでもついてから卒業してやるとひそかに決意して居眠りを始める。もちろん先生の目を盗んで。
ここで一つ僕という人間がなぜこんな年にも似合わない考えをするようになってしまったのかを説明する。
結論から言うと、僕はこの学校が嫌いだった。入学した当初から朝のテストがあったり異様に授業のスピードが速かったりと高校生になりたての人間からしたらつらいことが多かった。しかし出ていく先輩方の行く大学は県内のちょっとした私立や近くの平凡な私立がほとんどだった。
つまり自称進学校というやつだった。入学するときは親の勧めもありたいして何も考えずに近くのそこそこの学校を選んだつもりだったのだが入ってみればこのざま。二年になりそれもさらにエスカレートしていき、僕はだんだん卑屈になっていった(僕の不真面目っぷりもエスカレートしていたが)。そうやって卑屈になっていくうちに僕自信がどんどん考えすぎて今のようにたいして経験もしていない人生に対してこうも偏見を抱くようになった。しかし、親に感謝していないことはない、ここまで懸命に僕のことを育ててくれたことに敬意と感謝はある。しかし同時に家族に迷惑をかけずして生きていくことも無理だと考えているのでそのせいで敬意と感謝が埋もれてしまっている。
そして三年にもなろうというこの時期にこんな僕が出来上がってしまったというわけだった。
始業式もおわりこれから定時まで仕事をしていくであろう先生方とこれから高校における残り少ない青春を楽しもうと部活に行く人達に別れを告げ、忌々しい学校を後にした。その日は帰り道に河川敷によった。僕はゲームなどは嫌いではないがのめりこむほど好きではなかった。だから今日終わりを告げた冬休みもほとんど寝て過ごしていた。しかし別にそれが無駄だとは思っていなかった。そういうこともあって僕は河川敷で本を読みながらさながらラノベやアニメのごとく河川敷でまだ冬の寒い風と昼の温かさという絶妙なバランスを保った場所で本の世界に没頭していた。しかし一時間もしたところで後ろから誰かが近づいてくる気配を感じて知り合いかと思って無難に切り抜けようと愛想笑いを作ろうとしたところで振り返ってみたところ近づいてきた人間は容姿もそこそこで髪型はセミロングといった具合のいたって平凡な女子の制服に身をまとった。女子高校生だった。
そしてこの小説初のセリフとなる一言をつぶやいた。
「あなたは人生をどう過ごしたい?」
と唐突に聞かれた。
しかし当の僕はコミュ障ではないにしろ学校の外で女子と話す機会などまともに話したのでさえ中学校三年生の図書委員の時の黒歴史以来で高校になってからは雑談の時にクラスの八方美人男子の仲介を得て、話す権利をえるか、事務的会話をするかぐらいの僕に一番感情のよめない女子高校生と二人きりでこんな意味の分からない質問の答えなど浮かんでくるはずもなかった。
とこんな僕が返せる答えなどたかがしれていた。
「えと、急に言われてもそんなのわかんないよ(笑)、人生なんて人それぞれだしね。」
と相手の素性も知らぬまま知っている風を装って、先ほど作ろうとした愛想笑いをそのまま全開にして切り抜けようとした。
僕はこれがベストだろ自分を鼓舞しようとしたがそれは相手の言葉によっていっきに変わった。
「あなたは今の人生が楽しい?」
「そんなわけないだろ」
僕は即答した。
「今の人生なんてただの退屈しのぎだ。で?だから何だ?お前はそれを変えてくれるのか?どうなんだ?」
僕はさっきの愛想笑いなどふっとばしてきつく放った。
「そういうことは知っていました。ならば今の人生をすべてゲームにしたらあなたは自分の人生を心から行きたいと思えますか?」
そういわれ、僕は目が点になった。
ゲーム?こいつは何を言っているんだ。そんなことができるわけないだろ。でも、、、
「そんなことが可能なら、俺はこの人生を少しは楽しめるかもな。」
はき捨てるように言った。自分の何もなかったこの17年を思い返して。
「それならば、、、今からあなたの世界、、いえ人生を変えて差し上げましょう。」
「え?何を、、」
その瞬間僕の意識は闇に落ちた。いや、厳密にはその女子高校生の最後の言葉を聞いて闇に落ちた。
「「ようこそ、デスティニーゲームへどうぞお楽しみください。」」
こっちとワールドロード並行してやっていきます。