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神様誕生 ―神承者たちの覚醒―  作者: konatsu


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第5承 第8和【反撃】

富士山麓。


大地は“存在そのもの”を削られ、ところどころに虚無の穴が開いていた。


空は禍々しい光で満ち、

重力はねじれ、

風も炎も雷も――すべて“無に帰す”。


それが、主蛇の力。


「世界の理を食う災厄」

それが八岐大蛇の白首――主蛇しゅじゃ


今、八つの首が完全再生し、

主蛇はゆっくりと地を這い上がってくる。


その巨大さは、

都市ひとつを覆い尽くすほどだった。


神承者も

信承者も

そして世界中の“祈り”すら――


主蛇の気配の前では、

吹けば飛ぶ火種のように弱々しい。



主蛇の目が、ゆっくりと開いた。


その直後――


世界から色が消えた。


「な、なんだ……!? 体が……重い……っ!」


蒼真が膝をつく。


麗香の雷は消滅し、空間に溶けていく。


近藤實光の術式も霧散し、

信長でさえ覇気が薄れていく。


糸の霊脈が消滅し、彼女が悲鳴を上げた。


「わ、私の……霊力が……枯れて……!? そんな……!」


主蛇の声が、大地を震わせる。


「霊も、術も、科学も、魔も――

 すべて、我が“食う”。」


八岐大蛇の八つの首が

まるで狂った梵鐘のように咆哮した。


その波動は、

世界中の電子機器を破壊し、

衛星を落とし、

人々の希望を揺さぶる。


神承者たちが力を奪われ、倒れ込む中。


ただ一人――海里の草薙剣が震えた。


(抜けないはずの剣が……?)


剣が、主蛇に呼応している。


だが、鞘はまだ開かない。


理由は海里自身にも分からない。


すると――


LUNAの瞳が月光に染まり、

かすかな歌声が漏れる。


「……まだ……終わってない……

 私たちの……神器が……呼んでる……」


レイも歯を食いしばった。


「三種の神器……

 全部揃わなきゃ……草薙剣は本当の姿になれない……!」


――美桜

――バニー

――虎永

そして

――進藤尊・日本武尊


彼ら四名の生存反応は途絶えていた。


YAMATOも探知不能。

世界中のモニターもノイズだらけ。


誰もが思った。


「もう、終わりだ……」



主蛇の腹部が脈動し始める。


空間そのものが歪み、

大地が、海が、空が――

世界が丸ごと吸い込まれ始めた。


蒼真「……神承者が負ける……なんて……」


麗香「お願い……信長……!」


糸「おじいちゃん……卑弥呼様……力を……!」


レイ「誰でもいい……! 早くしろ……!」

海里は無言だった。「私たちは神の力を預かった者。負けない。」


すると――


大地の奥底から、

微弱な“鼓動”が響いた。


「……間に合った……」


低く、重い声。


次いで――


「また遅刻したか……俺は」


金色の風が起きる。


そして――


「こんな時にお前ら置いて先に死ぬかよ!」


轟雷が大地を叩く。


最後に――


「大蛇よ、覚悟しなさい……天照はここにいる」


紅蓮が空を突き破る。


世界の色が、一瞬だけ戻った。


それは――


四つの光柱。


白銀


神承者たちの背後に立つ影。


美桜(天照)

神炎が周囲の闇を焼き払い、

主蛇の影を溶かしていく。


バニー(守護女神)

彼女の結界が戦場全体に広がり、

主蛇の“喰い”を完全に遮断した。


虎永(雷神)

雷の勾玉を握りしめ、

空を裂く雷撃で再生首を一掃する。


進藤尊・日本武尊

白銀の装束を纏い、天剣を構えた姿は、

まさに英雄神。


彼らは、死線を越えて戻った。


美桜が海里を抱き起こす。


「遅くなってごめんね。

 ここからは――反撃よ」


バニーが結界を最大展開する。


「主蛇の“消失領域”はもう効かないわ!」


虎永が雷を纏って踏み込む。


「増殖? 再生?

 そんなもん全部ブッ壊してやる!」


進藤尊が天剣を抜いた。


剣に宿るのは――ヤマトタケルそのものの覇気。


「八岐大蛇よ……

 お前を斬るために、俺は戻ってきた」


海里の草薙剣が共鳴する。


LUNAの瞳が再び月光に染まる。


レイの零式龍脈が復帰し、唸りを上げる。


糸の霊脈が戦場中を走り、

麗香と實光が陣を完成させる。


信長は刀を掲げた。


「揃ったな!

 人と神の、総力戦だ!」


主蛇が低く呟く。


「面白い……

 ならば、世界の終わりに相応しい戦いをしよう」


八岐大蛇、全首解放。


大地震動。


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