第5承 第3和【人類共存そして、、。】
人類が初めて体験する、
「神話は事実であった」
という絶望。
地上基地【MIKADO】は陥落。
生存者はわずか。
天皇・皇后両陛下、糸、桐生博士、そして数名のスタッフだけが、炎に焼かれた地上から逃げ延び、地下深くに建造されていた新地上指令基地——
【YAMATO】
へと辿り着いていた。
その空気には、静寂と緊迫が入り混じっていた。
誰もが理解していた。
「ここからが、世界の最終章だ」と。
■全世界、前例なき“統一”
YAMATOの巨大モニターは、地球上すべての首脳機関と同期した。
炎上する都市。絶叫するニュースキャスター。祈る群衆。
その映像の中、各国の首脳たちが次々と画面に現れた。
科学者、宗教家、霊能者。
仏教、キリスト教、イスラム、ユダヤ、ヒンドゥー。
国家も宗教も利害も超えた、歴史上ありえない結束。
「日本を守れ。地球を救え。」
その一点だけで、人類は初めて“人類”となった。
有能者たち——地球の英知と力が、日本の【YAMATO】基地へと流れ込んでいた。
そのときだった。
モニターに、ひときわ異質な光が走った。
三人が、闇を裂くように姿を現した。
●近藤實光——安倍晴明の直系
僧侶であり陰陽師。
静かな眼差しの奥に、千年の呪術が宿る。
彼の右手に、金色の紋章が浮かぶ——
『信承』
人の“叡智と信仰”を継ぐ者の印。
●式神麗香——天神・菅原道真の血統
風がなければ揺れないはずの巫女服が、彼女の周囲だけを旋回する。
学問と呪術の祖の血が、彼女の指先から星の光を散らす。
●天地信長——織田信長の末裔
警視総監。
だがその背にあるのは、戦国を制した覇王の影。
人を征し、戦を読み、時代を切り裂いた“魔王の血”が脈打つ。
神承者が左手に“神”を宿すなら、
この三人は右手に**“人の叡智と信念”**を宿す者——
これが、
『信承者』
であった。
やがて天地信長は、天皇陛下の前に膝をつき、そして立ち上がる。
この瞬間、天皇は人類の総意として宣言した。
「天地信長を総司令官と任ずる」
世界が震えた。
それは、血脈ではなく“覚悟”に対する任命であった。
そして信長は、神承者たちに話しかける。
静かに、だが戦陣を震わせる声で語った。
「理想を持て。信念に生きよ。
理想も信念も忘れた者は、
戦う前からすでに敗者だ。」
その言葉は時を超え、祖先・織田信長から受け継いだ戦場哲学。
神の力を継ぐ者たちの背筋に、雷光のように響き渡った。
八岐大蛇が咆哮する。
富士の火口から立ち昇る黒炎は、空を覆い、昼を夜へと変えた。
神承者たち。
信承者たち。
そして全人類。
いま、
神話と歴史が交錯する最終戦争
が幕を開ける。




