第6話 わたしはなんのもふもふ?
わたしはなんのもふもふ?
月の村にぷらら以外のもふもふの姿はありませんでした。
小さな丸っこい白い大きな石のような家が少しあるだけで、そこで暮らしているはずのもふもふたちはどこにも見えませんでした。
「みんなあんまり外には出ないからね。もふもふはめんどくさがりが多いから。あんまり気にしないでよ。めいちゃん」
ぷららはゆっくりと月の村の中を歩いて行きました。
わたしもぷららにくっついて歩いて行きました。
そして、ぷららは一軒のお家の前まで行きました。
「ここがね、わたしのお家だよ。めいちゃん」
とにっこりと笑ってぷららは言いました。
月の村のお家はどれもよく似ていて、道を覚えていないと、ここがぷららのお家だってわかるような目印のようなものはどこにもありませんでした。(村の入り口のように木の看板もなければ、名前も書いてありませんでした)
「あ、そういえば、ぷららちゃん。わたしってなんのもふもふなんだろう?」
どうやらもふもふはみんなうさぎというわけではなくて、いろんな動物のもふもふがいるようなのでした。(やっぱりぷららが教えてくれました)
「めいちゃんはいぬさん」
と、はっきりとそうぷららは言いました。
「いぬか。なるほど。たしかにいぬっぽい耳としっぽですね」
わたしはわたしの動物のみみと、それから動物のしっぽを見たり触ったりしながら言いました。
「じゃあ、どうぞ。めいちゃん」
「ありがとう。ぷららちゃん」
わたしはそう言って、ぷららのお家の中に入っていきました。(どきどきです)




