第1話 ねえ。知ってる? 愛はすべてなのですよ。
もふもふ ぷららとめい
ねえ。知ってる? 愛はすべてなのですよ。
えっと、ここはどこでしょう?
真っ暗でなにも見えません。
あれ? わたしはなにをしていたんでしたっけ?
うーん。思い出せません。
なんかもやもやしてます。
どうしてでしょう? (なにか悪いものでも食べたのでしょうか?)
まあ、とりあえず、良いでしょう。
なんだかお腹も減ったし、どこかに、なにか食べるものはないでしょうか?
ようやく体が動くようになったので、朝、まだ眠いのに起きなくちゃいけなくて無理矢理起きるみたいにして、体を動かしながら、わたしは、ゆっくりと目を開けました。
すると、とても眩しい光が差し込んできました。
眩しい。
気持ちいいな。
青色の空ときらきらと輝いている眩しい太陽。
気持ちのいい風。
周囲は緑色の草原が広がっています。
そのあまりの風景の美しさに、わたしは思わずなにをするでもなくて、ぼんやりと見惚れてしまいました。
「綺麗だな」
ふふっと笑ってわたしは言いました。
しばらく、そのまま(久しぶりに)世界に吹く優しい風の中でのんびりとしていると、誰かがこちらに向かって歩いてくるのが見えました。
どうやら女の子のようです。
女の子はそのまま緑の大地の上を歩いて、わたしのいるところまでやってきました。
女の子はとても可愛らしい女の子でした。
「こんにちは。こんなところでお昼寝ですか?」
……、でも、その女の子は少しだけ変わっていました。
頭の上にぴょこんと動物のみみが生えたいのです。
その女の子の動物のみみをみてわたしは驚きました。
でも、そのときようやく自分の体の変化に気がついて、わたしはもっともっと驚いてしまいました。
……、だって、わたしの頭の上にも、女の子と同じように、動物のみみが、それから、おしりには動物のしっぽが、いつのまにか、生えていたのですから。