【第1話】魔王消滅
ー少し前の魔界ー
???「まったく!つまらないですわ!勇者は来ませんし!仕事だってないですもの!」
???「魔王様…?それはどう言ったことで?いままでずっとそうだったじゃないですか。」
魔王「あら召使い分からないのかしら?そのままの意味よ。つまらないから私は魔王を辞めるわ。」
召使い「はて…?貴方が魔王を辞めたら誰が魔界を統括するのですか?」
魔王「そうね、統括する魔物がいなくなるわね。なら私が魔界に召喚された時みたいにアナタが新しい魔王を地球から召喚すればいいじゃない。」
召使い「ですが…それには膨大な魔力が必要ですし…もし適合者じゃなければ一体どうすればいいのでしょうか。現に魔王様を召喚したせいで魔力不足で全盛期の半分以下の力になりましたが…」
魔王「知らないわ。それはアナタの魔力が少なすぎるだけだわ。アナタ自信で解決しなさい。」
召使い「と言われましても…」
魔王「いいわ。アナタがそういうのなら私はもう人間界に行ってくるわ。」
召使い「まってください!魔王様!」
魔王「なんなのよ!鬱陶しいわね!」
召使い「魔王様のような膨大な魔力の持ち主は人間界に行ったら大きな存在になったり、周りの人間が死んで周りは死の大地になりますが…」
魔王「わかったわ。仕方がないわね。魔力をほぼ0にして行ってくるわ。」
召使い「ご武運を祈ります。ちなみにですがどこに行くのですか?」
魔王「そうね…勇者が沢山いるとされてる『始まりの村』かしら?」
召使い「失礼しました。では、行ってらっしゃいませ。」
ー現在・始まりの村ー
魔王「痛いわね…ここが『始まりの村』ね…最低限の建物とサービス、設備、そして私がもといた世界の『ドイツ』にこくじしてるわね…あ、それよりもこの魔王のドレスじゃバレちゃうわ。そうね、適当に白い服と黒いショートパンツでいいかしら。動きやすいし。『着替えの極意』これでバッチリね。あ、そうそう忘れてたわ。人間には名前があるらしいわね。私には無いけど。そうね、『マオ』…はそのまんますぎる。なら『マリアンヌ』通称『マリア』にしましょうかしら。」
キラキラキラー
マリア「えっ?どういうことなのかしら…?自分に名前を付けたらなんかパワーアップしたかのような感覚を感じたわ。まぁとりあえず仲間を探しましょうか。1人では心細いわ。」
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ー王宮ー
王「勇者殿、新しい魔王を倒してはくれないか?」
勇者「はい。この命に変えてまでもこの世界を守ってみせます。」
一同「守ってみせます。」
ドン!(ドアを開ける音)
マリア「おい勇者!私とパーティーを組みましょう!!!」
王「勇者誕生式に何者ぞ!直ぐに拘束せよ!」
勇者(ほう…この魔力量からして人間ではない…つまり魔王か…)
「魔王様が自分から出向いてくれるなんて…!魔王の格も堕ちたものだな!」
魔法使い「お待ちください!勇者様!」
勇者「どうした?マホ?」
魔法使い「あの膨大な力があるのに、村を破壊しでせんし、私たちを襲う気配がしません…!」
勇者「確かにな…」
王「えぇい!早くせんか!捕まえろ!!!」
マリア「ふっ…さすが勇者、私が魔力量を限りなく人間に寄せてしかも人間同等の姿にしたというのに暴くとは!さすが勇者!お前は仮初ではなく本当に勇者の卵を持った者なのだな!フッ…気に入った!この魔王マリアンヌの名にかけて相手してやろう!」
(キマッタァァァ!やったわ!歴代の魔王がよく言ってる上から目線口調で言ってやったわ!1回やってみたかったのよねぇ!)
勇者「いや、結構です。」
マリア「えっ?」
勇者「魔界まで行って魔王を倒そうと思ったのにわざわざ来てしまうなんて。そんなん魔王討伐の冒険もクソモないじゃないか。」
マリア「えっ…?それ言っちゃう?」
勇者「当たり前じゃないかそりゃコッチだって意識もった人間なんで。」
マリア「そうね…せっかく私もパーティーに入れて冒険しようと思ったのにね…」
勇者「しかも敵意識ないから討伐出来ないしそもそも討伐する相手がいないじゃないか。敵意識無いヤツを討伐ってねー、それ本当に勇者って言えるのかわからないし。」
《勇者よ…我は新しい魔王だ…そちらに元魔王が来たと思うが調子はどうだ…きっと村中パニックで大騒ぎだろうな…まぁ、せいぜい頑張りたまえよ。》
勇者「新しい魔王だって…!?早く討伐に行くぞ!」
マリア「まって!!!」
ー新しい魔王の降臨…!?そしてマリアンヌが呼び止めるその先は…!?ー
*次回8月7日更新予定!*
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件などには一切関係ありません。