1...夏休みの始まり
初投稿です。
暖かい目でご覧下さい
今日は終業式。明日から夏休みが始まる。
僕は17歳の轟山高校の学生をやっている。そして一昨日から夏休みが始まった。夏休みの1ヶ月間予定は一切ない。暇なのだ。
『今日もまた何もせずに一日が過ぎていく…』
昨日は家から出ずに引きこもっていた今なら分かる。
『約束の一つや二つしとけば良かったな』
予定のない夏休みがこれほどに暇と言うことを実感した。
『たまには散歩にでも行くか』
空は橙色に染まり少し涼しい風が吹いているそんな時間に散歩を始めた。
この町は畑もあるし川もある。そんな町を散歩するのは案外楽しい。町を歩いているとたまに友達と会う。この時も偶然会った
「あれ?はたさんお前も散歩か?」
こいつは友達の藤本みんなは[ふじ]と呼んでいる。仲のいい友達だ。
「ふじはいつもランニングしてるな、よく面倒臭いしやめようかなとか思わないよな」
ちなみに、僕の名前は畠山みんなは[はたさん]と呼んでいる。僕自身の呼び方は気に入っている。
「俺自身、動くの好きだしね。」
「そうかい。僕だったらすぐ三日坊主で終わっちまうね」
「ハハハ、あ、そういえば、この夏休み予定空いてるか?」
「あぁ、空いてるよって言うかひとつも予定ない」
「まじかよ、じゃあ明日山登りいくぞ!」
「急だな」
そんな話をしているうちに空は黒くなり星が見えるようになっていた。
「じゃあ明日8時集合な」
「了解、また明日」
僕は明日の山登りの約束をしてふじと解散した。だいぶ長い時間話していたのでそのまま一直線で家へ帰った。
その日、布団に入りながら…
『明日は、山登りか…たのしみだな』
そんなことを考えながら僕は眠りについた。
翌日
プルプルプル…プルプルプル…
電話が聞こえて布団から目が覚めた。起きたら時間が待ち合わせ時間を過ぎていた。急いで電話をとり、
「すまん、寝坊した」
「……」
『やべ寝坊したこと怒ってる。あたりまえか…』
プツッ
電話が切れた
『急いで行かなきゃ』
僕は直ぐに支度を済ませて家を出た。集合場所は駅だ。家から自転車でも15分かかる。急いで駅まで自転車を漕ぎ12分でつくことが出来た、人もいなかったので全力で飛ばすことが出来た。
そして駅にはついたがふじはもう居なかった。
『申したけないことしたな…』
僕は申し訳なことをしたという思いで気持ちが沈んでいた。少しして帰ろうとした時違和感を感じた。駅に人が一人もいないのだ。来る時は焦っていて気づかなかったが、来る時も人とはすれ違っていない。
『あれ?人がいない?あれ?あれ?夢なのか?』
僕は急に怖くなり周り見渡した。僕はパニックになりつつも家族、その次に仲のいい友達、その次に連絡先だけ知っているたいして仲良くない知り合いと順に電話を掛けてみた。誰も出てくれない。そんなことをしている時電車がちょうど止まった。
『え?人がいるのか?』
僕は人がいることに安心してその電車に急いでのり運転席まで向かった。そこには、人はいなかった…
『電車が勝手に動いていくのか!?』
こんなに電車に乗るのはとても怖かった。人はいないし電車は勝手に動いている。
僕は人を探すために乗った駅の次の駅に降りて、駅の周りを歩いたがそこには驚きの光景が広がっていた。
自転車や自動車がみんな勝手に動いていたのだ。どういう事なのか頭が追いついていなかった。
『ど、どういうことだ。ひぃ』
あまりにも現実離れした世界を見て思わず発狂する所を声を押し殺し、別のところも同じような事なのかと確認するためにほかの駅も行って降りてみたが変わったのは数、自動車とか自転車が勝手に動いている状況は何一つ変わることはなかった。
僕はその現実に絶望し家に帰った。僕は今日ここで初めて涙を流し気絶するように眠った
翌日
プルプルプル…プルプルプル…
電話がかかってきて僕は布団から目覚めた。電話の相手はふじだ。
「おい!はたさん起きるの遅せぇよ遅刻だぞ」
「ふぇ」
「ふぇ、じゃねぇよ昨日約束したろ」
「あ、あぁごめん寝坊したすぐ行く」
僕は直ぐに支度を済ませて駅に向かった。向かっている途中昨日のあれは夢だったのか…といろいろと考えながらも駅に着きそこにはふじの姿があった。
「お、来たか遅刻だぞ〜」
「ふじがいる…」
「は?何言ってんだ?約束したんだからいるに決まってるだろ」
「そ、そうだな」
僕は少し涙を零した。
移動している電車の中で色々な話をしたその中で…
「そういえばさっき泣いてたけどなんかあったのかよ?」
「はぁ、君にはデリカシーもクソもないね」
「こちとら心配してんやぞ」
「いや、ごめんごめんそうそう今日すげぇ怖い夢見たんだわ」
「なんだ夢かよ。」
「聞きたいか?」
「いや。人の夢の話よりつまらない話はないよ。」
「まぁ聞けって、人が一人もいなくて車や自転車が勝手に動いてたんだ。もぉほんとに電話しても誰も出ねぇからよ怖かったんだよ」
「ふっ、思ったより面白そうな夢だな。」
「笑い事じゃないんだよ!」
「いや、夢なんだから笑ってもいいだろ、まぁ夢で良かったな」
「あぁ」
そして、山に登り、山を下り、実に平和な時間を過ごせた。やがて日が暮れて、
その後、ふじとも別れて家に帰ってきた。
『つかれだぁ、山登りもたまにはいいなぁ、そういえば昨日夢なんだったんだろ、忘れようと思ってるのに頭から離れないなぁ。』
そんなことを考えて僕は少し怯えながら寝た。
翌日
僕は目が覚めた。テレビのある部屋に行きニュースなどを見ようと思いテレビをつけた。するとまた、人が一人テレビに出ていないのである。
『なんでだ、なんでまたこの夢なんだここは夢じゃないのか?』
色々と考えながらもまた色々な人に電話をかけた。
プルプルプル…プルプルプル…
ふじは電話にでた!
「!!もしもし!」
「ん?寝てたんだけど…」
「ふじから人は見える?」
「人?何言ってんだ?お前夢の見すぎでおかしくなったか?」
「違うんだ!ニュースを見てたんだけど人が一人も出てないんだまるで一昨日のように、テレビを付けてみろ」
「テレビね…付けたよ人は…あれ?ほんとだ人がいない、ちょっとどういうことだ!」
「分からないでもこの状況は昨日と同じ状況なんだ!30分後駅で集合出来るか?」
「ちょっと待ってくれどういうことなんだ?」
「ほんとに分からないんだとりあえずあって合流した方が良さそうだから。」
「あ、あぁ、分かった」
ふじは僕と同じようにすごく混乱していた。
僕は支度をして家を出た、やはり人はいないが自転車が勝手に動いている。駅に着くとふじがもう居た。
「はたさんきたか、自転車とか車とか勝手に動いていて怖かったよ」
「一昨日と同じ状況だ、遠くに行き人が他にいないか確認しに行くぞ」
「そ、そうだな。ちなみに一昨日はどうやったら直ったんだ?」
「寝たら次の日が始まったよ」
「寝るのかだったら今すぐにでも寝た方がいいんじゃないか?」
「いや、二日連続で俺はこの夢を見ているんだ、多分今寝ても明後日にはまたこの夢を見ることになるかもしれない」
「確かにそうだな、じゃあ人を探しにいくぞ」
電車に乗り色々な駅に降りては人がいるかを確認した。そして二駅ほど離れたところで人を探していると…
「うわぁぁぁぁぁ」
ふじの叫び声が聞こえて藤野もとへ向かった。
そこには血塗れのふじが腰を抜かして座っていた。さらに足元には血かと思うものがべっとりと広がっていた
「ふじ!大丈夫?」
急いで駆け寄った。
「だ、大丈夫、それにこれは俺の血じゃない。急に目の前から血が出てきたんだ」
「え?どっどういうこと?」
どうやら何も無い空間から突然血が吹き出したらしい。全く意味がわからない。なぜ、血が出たのか、誰の血なのか、そもそもこれはほんとに血なのか。
血?の匂いで頭が痛くなる。
「ふじ、とりあえずここを離れよう」
「分かった、ちょっと立てないから手を貸してくれ」
僕はふじに手を貸してくれと言ってふじの手を握った。その手は小刻みに震えていた。
まともに歩けそうになかったのでとりあえずその現場から離れたベンチに座った
パシャ!
シャッター音が聞こえて周りを見渡すとそこには人影が見えた。僕は追いかけようとするも気分が悪く吐いてしまった。
「ハァハァ、ふじ、今のシャッター音きこえたか?」
「あぁ、きこえたしかももしかしたらこの血まみれのところを撮られたかもしれない」
「ちょっと休憩したらみつけだすぞ!」
「分かった」
結局そのシャッターを押した主を見つけ出すことは出来なかった。探すのに必死になっており気がつくと日が暮れていた。
その日は解散した。明日は人がいる世界でありますように…と願いながら就寝した。
8/5
プルプルプル…プルプルプル…
電話がなった
その電話で僕は目覚めた。電話の主はふじだった
「もしもし」
「はたさん。人がいるよ。人が見えるよ。」
と、泣きながらふじが電話をかけてきた。それを聞いた僕も急いでテレビをつけて人を確認することが出来た!
「やったっ、やったなふじ」
「うん。でももしかしたら明日も来るかもしれない…」
「とりあえず会って話そう」
「了解」
その日は駅で合流し駅にくっついてるファストフード店で作戦会議を開いた。
その作戦会議の中で決めたのが、まず向こうの[無人世界]、こちらの世界を[有人世界]と呼ぶようにした。
謎なのが無人世界には人はいないが町は何一つ変わりない。
それと、日付を見ると無人世界で一日経っても有人世界では一日経たないことは分かった。
それでもまだ謎は多い
「分からないことだらけだな」
「あのシャッターの主も誰だかわからない。」
あのシャッターの主がもし血塗れの写真を警察に出したら結構な大事件になるだろう。
あの写真がこちらの世界にも存在するのか気になっていた。
二人とも考え込んで口を閉じている時に、最初に口を開いたのはふじだった。
「そういえば俺はなんで無人世界に入れたんだろう」
「確かに」
無人世界には今まで僕しかいなかった、それは初日に至るところを見て探しても僕しかいなかったからだ。
だが次の日ふじは一緒に無人世界に入れていた…
「ふじが無人世界について知ってしまったから…」
ボソッと呟いた
ふじに無人世界の話をした次の日にふじは無人世界に入ってきた。
「無人世界の住人を増やさない為にもあまり口外に出さないほうがよさそうだな。」
「そうだね。だったら、こんな所で作戦会議すべきではなかったな」
「じゃあ次回からふじの家で出来るかい?」
「ん〜、どうやろ。まぁ大丈夫だと思う」
「おし、じゃあ最後は謎の血について見に行くか」
「そうだな」
僕とふじは電車に乗り二駅程離れた駅に降りた。
そこは何もおかしくない普通の駅だった。
血が空中から出る仕組みなんてひとつもない。
周りを探索しているとどこからか
「きゃ〜」
という叫び声がきこえた。その叫び声は血が吹き出る所と同じところから聞こえていた。
叫び声のもとに急いで向かうとそこには…
人が刺されていた
読んでいただきありがとうございます。
続きはいつ出るか分かりません